♪大地一人のスカイツリー暮色♪

有料版/運命鑑定
http://lovewind777.web.fc2.com/hit/src/love.html

童話②

2012-08-06 19:15:40 | 日記

私は音楽が大好きです。

 

来世の職業は、作曲家と決めています(笑)。

 

私は、いついかなるときも、歌を作ることができます。

 

 

ここで、作曲の秘密を発表!

 

実は・・・

「本当にいい音楽とは、その状況に適合した、そのときに誕生した歌」

なのです。

 

私は、私のために、「今」に適した歌を作れます。

だから、いつも健康でいられます。

 

病気になりそうなときは、

それを治す働きのある音楽を作曲します。

 

・・・というわけで、

作曲家は、「最高の職業だ」と考えております。

 

昨日の日記で、「童話を2編見つけた」

と書きました。

 

今日は、2編目。

 

なぜ最初に、音楽の話?

 

今日の童話は「音楽の好きなトンボ」の話。

 

昨日の1/3くらいの長さ。

 

全部、ひらがな・・・で、書かれています。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

おんがくの、すきな、トンボ

 

                         ヒット大地

 

 

「ワーン、ワーン」

いっぴきの、トンボの、おとこのこが、きのえだに、とまって、ないていました。

 

きいろい、アゲハチョウの、むすめが、とおりかかりました。

 

トンボに、たずねました。

「あら、どうしたの?」 

 

トンボの、おとこのこは、なくのを、やめて、アゲハチョウに、いいました。

「だって、ボクのおともだちが、にんげんに、つかまっちゃったんだ・・・

はねを、むしられて、ころされちゃったんだよ!」

 

アゲハチョウは、まゆを、ひそめました。

「まあ、かわいそうなこと!」

 

トンボは、かなしそうに、つぶやきました。

「それにしても、にんげんて、ざんこくだよね。あんなことを、するなんて!」

「・・・・・」

「にんげんて、どうして、あんな、ひどいことを、するんだろうね!」

 

アゲハチョウは、とても、かなしそうな、かおで、すこしのあいだ、かんがえごとを、していました。

しかし、しばらくして、なにかに、きづくと、えがおで、いいました。

「ねえ、トンボくん、ちょっと、わたしのあとに、ついてこない?」

「え?」

トンボは、ふしぎな、かおをして、アゲハチョウを、みやりました。

 

アゲハチョウは、ニコッとわらうと、いいました。

「とても、いいところが、あるのよ!」

「・・・いいところ?」

 

トンボが、なきやむのを、みて、アゲハチョウは、みをひるがえすと、

かわのほうに、とんでゆきました。

トンボは、いっしゅん、まよいましたが、「いいところ」ときいて、

アゲハチョウのあとを、おうことにしました。

 

アゲハチョウは、かわをこえ、はたけをこえ、はやしをこえ、いっけんの、いえの、のきさきに、とまりました。

トンボも、そのとなりに、まいおりました。

 

アゲハチョウが、いいました。

「ねえ、みみを、すましてごらん?なにか、きこえてこない?」

「え?」

 

トンボが、みみをすますと、へやのなかから、おんがくが、きこえてきました。

かすかに、きこえる、おとですが、とても、きれいな、メロディでした。

 

トンボは、すぐに、そのすばらしさに、こころを、うばわれました。

 

トンボが、じっと、ききほれているのを、みて、アゲハチョウは、ニッコリ、ほほえみました。

「まいにち、いまごろ、きこえるのよ!」

 

トンボは、もはや、なにも、こたえません。

ただ、いっしんに、おんがくに、みみを、かたむけているのでした。

(なんて、うつくしいメロディなんだろう!

いままで、こんなメロディは、きいたことがないな!)

 

トンボが、なおも、じっと、きいていると、そのうち、きづくことがありました。

いろいろな、がっきが、とうじょうしてきて、さまざまな、メロディを、かなでます。

それぞれの、がっきは、ながれるように、たのしい、おとを、だしています。

 

そのうち、トンボのこころは、どんどん、すんでゆきました。

クリスタルか、めのうのように、とうめいに、なってゆきました。

トンボは、すっかり、おんがくに、こころを、うばわれ、

いつまでも、いつまでも、きいていたい、きもちがしました。

 

と、アゲハチョウが、いいました。

「このいえの、おじょうさんが、おんがくが、すきみたいなの!」

 

トンボは、われに、かえり、こたえました。

「え?おじょうさん?」

「ええ。いつも、おとを、ちいさくして、きいているの。

きんじょの、めいわくに、ならないようにって・・・」

 

トンボは、たずねました。

「・・・じぶんでは、やらないの?」

アゲハチョウは、ニコッと、わらって、こたえました。

「たまに、ピアノを、ひくこともあるわ・・・

でも、あまり、じょうずじゃないみたい、ふふふ」

 

「ふーん」

トンボは、ニッコリ、わらうと、もういちど、メロディに、じっと、ききいりました。

たしかに、とても、ひくい、おとで、よほど、みみを、すまさないと、きこえません。

 

そのうち、いっきょくの、おんがくが、おわりました。

すぐに、にきょくめが、きこえてきました。

これまた、たまらなくなるほど、すばらしい、きょくでした。

トンボは、あたらしい、メロディに、みをまかせました。

ふたたび、うっとりと、おちついた、きもちに、なるのでした。

 

しばらくして、トンボは、おもわず、つぶやきました。

「にんげんて・・・すごいんだね!こんな、おんがくを、つくれるなんて!」

アゲハチョウは、うれしそうに、ほほえみました。

「フフフフ・・・たしかにそうね。

ようするに、いろいろな、にんげんがいるのよ。

わるい、にんげんもいる。

でも、すばらしい、にんげんも、たくさん、いるってことよ!」

 

トンボは、それには、なにも、こたえず、また、おんがくに、みみを、かたむけました。

にきょくめも、おわり、さんきょく、よんきょくと、ききつづけました。

 

トンボは、どんどん、ゆかいな、きもちになりました。

さきほどのまでの、かなしい、きもちは、すっかり、きえていました。

 

なんきょくめを、きたころでしょうか?

 

ふと、きづくと、アゲハチョウは、もういません。

 

トンボは、ひとつ、ためいきを、はくと、

まっさおな、なつの、そらを、みあげました。

 

うつくしい、おんがくを、きいたあとの、そらは、いっそう、すみわたり、

キラキラと、うすむらさきの、すいしょうのように、かがやいて、みえました。

 

そらばかりでは、ありません。

はやしの、きぎも、はたけの、やさいも、いままでいじょうに、あざやかに、はえてみえました。

とりたちの、さえずりも、かわの、せせらぎも、こころの、おくそこまで、ひびくように、

たまらなく、みりょくてきに、きこえました。

 

すっかり、ゆかいになって、トンボは、むねいっぱいに、

くうきを、すいこみました。

その、くうきは、なんと、おいしかったことでしょう!

 

このひ、いらい、トンボは、かなしいや、くるしいことが、あると、かならず、

おじょうさんの、ところに、おんがくを、ききにきました。

のきさきに、とまり、じっと、うつくしい、メロディに、ぜんしんを、まかせるのでした。

 

かなしいことも、わすれることができました。

くるしいことも、すぐに、きえて、なくなりました。

 

トンボは、いつしか、にんげんが、とっても、すきになっていました。

 

そしてまた、このよに、うまれてきたことに、ふかく、かんしゃを、するのでした。

 

あるひの、ことでした。

おじょうさんの、いえの、のきさきには、

にひきの、トンボが、いっしょに、おんがくを、きいていました。

もうひとりは、しっぽが、まっかに、そまった、げんきな、おんなのこの、トンボでした。

 

どうやら、しょうねんの、トンボにも、すてきな、ガールフレンドが、できたようです!

 

きがつけば・・・・

そんな、ふたりのいる、けしきには、

あきの、けはいが、すこしずつ、ちかづいているようでした。

 

いつのまにか・・・・

かわもを、はしる、かぜが、すこしだけ、すずしく、なっているようでした。