祥泉暦

日常の出来事の記録

ヨガの目的、サマーディとは?

2022-07-27 21:50:00 | ヨガ
「Yogini」というヨガ雑誌の9月号の表紙に、
もう8年以上もお世話になっているヨガのインストラクター、
HANAE先生が表紙を飾りました。






実はHANAE先生は、もう数え切れないほどヨガ関係の雑誌に登場しています。全てが美しい!ことは言うまでもありませんが、
75分のヨガクラスはとても素晴らしく毎週楽しみにしています。
沢山のヨガクラスを経験していますが、
絶対欠かしたくないと思えるのは、そう沢山はありません。
多分ヨガシークエンスが素晴らしいのだと思います。
心地よい緊張感のあるクラスでありながら
終わった後の満足した開放感を毎週裏切ることはありません。
今回この雑誌の特集「ヨガの目的、サマーディとは?」
に惹きつけられました。「サマーディ」については、今回まで知りませんでした。

そして私なりの「サマーディ」について綴ってみようと思います。






ヨガはとても不思議な世界で、よく目にするポーズをとることのみ
表に出ていますが、実はそれによって得られる「心地よさ」が魅力です。

2009年4月に夫の転勤で台湾に赴任しました。
それまでは、国内に数回単身赴任をしていたのですが、
健康維持に不安な年齢であること、初の海外生活であることなどを考慮して、
子供達の後押しもあり、2人で赴任する事を決めました。
ところが、言葉の壁、慣れない食生活、気候の違いなどから
全く想像していなかった身体的異変が現れました。
それがきっかけで、近くにあるヨガスタジオに通うことにしました。
幸いにもインド人のインストラクターが数人いて、
得意ではないけれど全くわからない中国語よりはまだマシレベルでしたが、
英語でのレッスンに救われました。
後に私の住んでいたマンションに彼らも偶然引っ越してきて
次第にお互いに学んだ中国語で話す様になりました。
ネイティブでないもの同士というのは、結構通じるものです。
話がそれました。

最初は見様見真似でしたが、ポーズをとってしばらくすると
ここをもっと伸ばせば良いのかな?
あれ、こんなに身体が伸びている!
これはなんか違う感じ、
あ、こっちの感じが心地よい!!
と、ひとりで心の中で時にはつぶやき
時には叫んでいました。
もちろん適切なアドバイスはもらっていたのかもしれませんが、
よく理解できていなかったと思います。

時に変に捻ってしまったのか、
変なところに力が入ってしまったのか
「痛める」事もありました。
それでも注意して正しい姿勢に戻したヨガクラスでは、
痛みがなくなるのです。
そこで「痛い」理由は、全て自分にあることを悟りました。

台湾生活の5年間は、ヨガと出会ったお陰で充実したものになりました。
ヨガスタジオでは私のことを「毎日来る日本人」と言っていた様です。

そして2014年4月に帰国して、早速今のヨガスタジオに通いました。
びっくり!しました。日本のヨガインストラクターの質の高いこと!!
事細やかに説明してくれるこの配慮!!
私のやってきた5年間のヨガはなんだったのか!?と驚くばかりでした。
一からやり直した感じで、平日週4日、時には1日2クラスを受けました。
そしてさらにびっくりしたのは学び手の熱心な事、
クラスが終わってからも熱心に練習をするのです。
インストラクターも時にはつき合ってくれていました。

そうしているうちに世の中のヨガ熱は高まっていたものの
やめていく人、怪我をする人が多くいた様でした。
そして私も台湾で学んだヨガの精神を思い出す様になりました。

「enjoy yourself!!」
インストラクターによく言われました。
「close your eyes! enjoy yourself 」
私にとっての
「ヨガの目的、サマーディとは?」は
「enjoy myself」です。
そしてさらなる「サマーディ」の境地に出会う事が
これからの私のヨガの目標だと思っています。







私は45年ほど書道を学んでいます。私のライフワークです。
鍛錬、研鑽、修行の様な地味な努力をつみかさねています。
単に書くのが好き に尽きるのですが、
特に文字から受けるイメージ、漢詩や和歌、俳句、近代詩文などから
受けるイメージを書にすることにはまっています。
しかしこんな楽しみと思える様になったのは近年です。
書いても書いても思うように書けないし、
思うような線が出ないと何十年もひたすら悩み
時には苦しいとさえ思った時期がありました。
そんな頃悲しい事が起きました。
実母が交通事故で急死したのです。
母は「60の手習い」と称して書道を習っていました。
それまでも我流と言いながら年賀状、季節の手紙や実用書は全て筆文字でした。
生活時間に余裕が出た頃
書道の先生について学んでいました。
明日がお稽古日という事で、夕方時間ができたので練習していたのですが、
ふと老人会の回覧板を回し忘れに気づき
書いたものを広げたまま筆を置いて家を出たようでした。
そして交通事故に遭い、即死状態で帰らぬ人となったのです。
その3週間後、病気療養中の義父も亡くなり、
私達は早くにして4人の両親を見送ることになりました。
しばらくは放心状態で心ここに在らず状態が続きましたが、
筆を持つ事で次第に我を取り戻した感じでした。
母の無念さを思い、沢山の母の書き残した物を見るうちに
せっかく時間があるのだからちゃんと書に向き合うことを決めました。
残してくれた沢山の筆と紙など、私には買えなかった上等なものもあり
それを使う事が供養かなと思えました。
その思いをおば(母の末妹)に伝えていたのですが、
昨年久しぶりに展覧会に来て私の作品をみて一言
「吹っ切れたね」と。

ヨガで言う「サマーディ」を書道でも体感していると
今回この「Yogini」を読んで気がつきました!!


書道の学び方に「臨書」と言って、古筆を1ミリ単位でそっくりに模倣する
やり方があります。書の原点です。
どんな創作品を書こうが、迷ったら臨書に戻ります。その時々で同じ物を書いても
微妙に違います。

ヨガで「太陽礼拝」と言うのがあって、ヨガの初心者から高レベルの方まで
皆んなこの決まった形の「太陽礼拝」をやります。
その時の心身の状態によって同じ太陽礼拝が微妙に違うのです。

書道の臨書とヨガの太陽礼拝は似ているなあと思うこの頃です。

月並みですが、人生は山あり谷ありですが、
自分と出会った方とのご縁、自分が選んだ事とどう向き合うかで
大きく変わります。

HANAE先生がヨガクラスの最後で何時もおっしゃっている
「今日最後まで諦めなかった自分に感謝して
  顔には笑顔が溢れますように
  そしてその笑顔で幸せになる人がありますように」

将来この言葉をステキな筆文字にできるように
書道もヨガもさらに精進したいと思います。


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