祥泉暦

日常の出来事の記録

女のいない男たち

2022-03-30 17:00:00 | 書籍
村上春樹著の最新の短編集。

私は最近は家にいる時は、ほとんど読書に時間を費やしない。
家にいる時は、やるべきことが多くて、座って本を読む心の余裕がない。
実際は、座って活字を追ってると眠くなってしまうから。
しかしいつもながら、村上春樹の作品は、眠くならない。

さて、今話題の映画「ドライブ マイ カー」
観るのが楽しみです。

ここに収められた6つの短編集は、どれも不思議なストーリーで、これを一気に書き上げたと前書きにありました。

まだまだ生まれ続けるであろう村上作品、今後も楽しみにします。




メトロポリタン美術館展

2022-03-21 14:52:00 | カルチャー



ニューヨークにあるメトロポリタン美術館は、
アメリカ国民のために資産家実業家、芸術家たちが創設した美術館です。
アメリカ独立90年を記念して、主にヨーロッパの美術品を
アメリカ国民への教育を趣旨として創設したとのこと。
「日本の国立西洋美術館と同じだね」と言った夫の言葉が的確でした。

メトロポリタン美術館は、2、3年前から修復工事中で、
そのきっかけで日本での展覧会が企画実現したそうです。

美術史に沿って宗教画、ルネッサンスから印象派のモネまで、
とてもわかり易い展示でした。

思えば初めて観た宗教画は、
フィレンツェのウフィツィ美術館でした。
イタリア旅行のツアーに参加して
多くの絵画の中で厳選した紹介に
誘われるままに観ました。
興味があったわけではなく、
美術史など全く知らなくてみた宗教画でしたが、
写真や本ではなく実物の絵を観た印象はとても強く
その後の私の美術鑑賞にとても大きな影響をもたらしました。

その後、ルーブル美術館、オルセー美術館、オランジェリー美術館、
ウイーンの美術史美術館などに行く機会があった事は、
素晴らしく幸運な事だと思っています。

日本はこれまで多くの美術館で素晴らしい企画を目白押しで企画し、
その度に好奇心と向学心旺盛な日本人で大盛況でした。

5、6年前にアールヌーボーを代表するチェコの画家ミュシャ(ムハ)展を
日本で開催された時、数時間待ちで観ました。
その直後、友達と中欧ヨーロッパ旅行中に、
街の中にあったムハ美術館を尋ねたところ
閑散としていました。
余談ですが プラハの聖ヴィート教会に
ミュシャのステンドグラスがあり、素晴らしく綺麗でした。

かなり本題から逸れました💦

今回のメトロポリタン美術館展で印象に残ったものを備忘録として
残します。
フィリッポの「王座の聖母子と二人の天使」
カラヴァッジォの「音楽家たち」を観れたのはラッキーでした。
初カラヴァッジォです。
フェルメールの「信仰の寓意」
ゴッホの「花咲く果樹園」


久しぶりの美術館、時間指定の入場券を事前に購入して
時間前に国立新美術館に着きましたが、
既に長蛇の列でした。
コロナ禍で、事前時間指定できるシステムができたことは有難い。

小雨ではありましたが、六本木5丁目まで歩き
国際文化会館まで行きました。
現在香川県の藩主京極壱岐守の江戸屋敷であったものを
明治初期に井上馨外務大臣の所有になり、
幾たびの変遷を経て今に至るという歴史建築物です。
日本庭園は素晴らしく、桜の季節を想像します。
久しぶりに素敵な環境でお昼ご飯をいただきました。

津軽 太宰治

2022-03-20 19:14:00 | 書籍
私が好んで選ぶ本ではないけれど、
先日NHK TVで原田マハさんがおススメ選書のうちの一冊である。 
しかも太宰治の作品は、人間失格、走れメロス以外は読んでいない。

津軽地方は東北の最北端で本州の最北端。
同じ東北人でいながら、とても遠いイメージです。

3年ほど前、山形に行ったあと、奥入瀬に行きました。
東北自動車道路を仙台より北に行ったことはなく、
岩手県を縦断し青森に入りました。
仙台以北の東北自動車道路は、とても空いていて
サービスエリアに駐車中の車は数台で、とても驚きました。

関東から旅行に行くとしたら、飛行機を使い青森で車を手配するのが
便利なのでしょう。
冬季は雪が深いので、本書にもありますが、桜の開花時期が
津軽の旅行シーズン初めなのです。
その辺りは、私の郷里山形も同じです。

さて本書の感想としては、
気取った太宰が、最後に乳母のたけに再会して、
子供のように舞い上がり、小説をおしまいにすると言う辺りが
思わず笑ってしまいました。
そして常に読者を意識してる文体が面白いと思いました。