祥泉暦

日常の出来事の記録

父の詫び状 向田邦子著

2022-02-21 16:13:00 | 書籍
向田邦子の短編集、向田邦子の作品を読むのは初めてです。
だいぶ前に映画「阿修羅のごとく」を観た時に、
そういえば他の書籍を全く読んでいないことを自覚しました。

突然の飛行機事故で亡くなったニュースは覚えています。
放送作家として有名だったので、
追悼番組をテレビでやっていた記憶がありますが、
あまりテレビを観ない習慣だったので
全くお目にかかることはありませんでした。

珍しくふらっと立ち寄った本屋さんで
目にしたのでたまたま手に取った数冊の中の一冊です。

この短編集を出版するにあたり
沢木耕太郎氏が「あとがき」を書いている途中で
事故のニュースがあったとあるので、
この短編集は向田邦子が亡くなるそんなに前ではなかったようです。

この短編集の中に、「飛行機事故にあったら、、、」の例えばなしをしている所は、
なんだか不思議な感じです。


それにしても、私の記憶にすらない戦前の生活や
父親と家族の微妙な関係など
「懐かしいー!!」と思わせるところが沢山あります。
それは、沢木耕太郎のあとがきを読んでわかったのですが、
ある程度の年齢にならないと思い出さない、
言い換えればこの年だから思い出せるものがある!と。

最近私はよく以前の事を思い出すのです。 
亡き母がよく作っていたお惣菜や
よく言っていた事などなど。
人の記憶って、ある日突然蘇ること、
そして以前より多くのことを思い出すようになった事を
不思議に思っていました。

向田邦子のエッセイは、今だからこそ身にしみる懐かしさなのだろう。

それならばblogのジャンル「思い出」の項目を作り
思い出したまま綴ってみようかな♪