祥泉暦

日常の出来事の記録

2019年年4月の課題

2019-04-12 16:28:36 | 書籍
毎日書道展作品の錬成会が今年も終わりました。
夜中まで励み、飽和状態で帰宅。数日放心状態でしたが、
今月の課題を。
ゴールデンウィーク10連休の影響でいつもより締め切りが早い。

早めに準備しておいたのですが、やはり書き直しです。
錬成会であんなに書いたのですから、少しは上達したのかな?笑





梨の花は雨が降って半分散り、
春は去ったがほととぎすはまだ鳴かない。
杜字.....ほととぎす


乱石驚灘酔枕に喧(かまびす)
浅沙明月船窓に入る。
石の多い激しい早瀬の音を酔って寝ながら聞き、
浅瀬を照らす月明かりが船の窓に映る。



天地に自ずからなるこひ心
春の日かげをあみてをるかも



















ロマンシエ 原田マハ著

2019-04-11 22:56:26 | 書籍


ロマンシエとはフランス語で小説家。
最後の最後でやっとタイトルの意味が
わかるが、
原田マハとは思えないほど
軽いので、
不思議に思う間も与えない。
そして最後になって
原田マハらしい小説だと思わせる。
その意外な感じの変化が面白かった。

今年2019年2月の初版で、
1ヶ月足らずで増版、
大好きな作家なのに、
うっかりすると見逃してしまう。

この小説はパリが舞台になっていて、
最後は東京ステーションギャラリーでの
大企画の成功模様に行き着きますが、
これは実際にあった企画だったとは
驚きです。
美術館の企画を思いついて、
そのプロセスを
小説にしてしまう原田マハ、
ますます好きになりました!

この本の表紙は、とびきり可愛い!
この小説の執筆中に知り合った
フランスのアーティスト ジャンミシェルアルベロラに
描いてもらったらしい。

そう言えば、サン=ジェルマンデプレの街で
よくリトグラフのお店に入ったことを思い出しました。

またまたパリに行きたくなりました。




菜根譚

2019-04-04 09:24:22 | 書籍


花は半開を看
酒は微醺を飲む
この中に佳趣あり


数年前に我が書の師 新井瑞雲先生が
社中展に寄せられた洒脱な作品に
私はうっとりと佇みました。
その時からゆっくりと「菜根譚」を
読みたいと思っていました。


「論語」は道徳の名言集
「孫子」は謀略の知恵袋
とすれば「菜根譚」処世訓となります。
「人は常に菜根をよくかんでいれば、
あらゆる事はなしとげられる」
いろんな深い意味を含む言葉です。

菜根譚は、中国の明代に刊行された後、日本にも伝えられました。
そして加賀藩の儒者 林蓀坡(はやしそんぱ)が、和刻本を刊行しました。
時代を超えて実業家やアスリートで愛読する人が増え、
「松下幸之助の菜根譚」「野村克也の菜根譚」などという本があるのは
知るところでしょう。

身に迫る名言が沢山ありますが、
自分の置かれた状況やコンデションによって
響く言葉が違います。

「自分に厳しく、他人に優しく」は、
私の座右の銘ですが、
菜根譚にもありました。
「人の過誤は宜しく恕すべし。
しかれども己の在りては即ち恕すべからず。」
言葉としてはとても厳しいですね。

結びに。。。
随縁素位(ずいえんそい)
これから起こる禍福吉凶は、随縁(仏の因縁)なのだから、
それにあらがうことなく、素位(周囲に心を奪われない)に
静かに生きることを学びました。