祥泉暦

日常の出来事の記録

李禹煥展を観て来ました

2022-08-26 20:01:00 | カルチャー
国立新美術館開館15周年記念企画「李禹煥展」を観てきました!
以前はあまり現代美術展を観に行くことはなかったのですが、最近興味を持ち始めました。それには、何時も刺激をもらっている作家の原田マハさんがある対談で

今同じ時間を共有している人が作り出すアートを共感し易いし、今現在生きている人なのだから、その人になんでも聞ける利点がある

というような事を言っていて、妙に納得しました。

ゴッホやモネに聞きたくとも今はいないので想像するしかありません。
今活動し続ける人からの刺激をリアルタイムで受けること、分かり合える事ができる!と気づかされました。

だいぶ前のNHK日曜美術館で李禹煥を知りました。が、直島にはなかなか行かれず、そのうち忘れていました。

李禹煥(リウーファン)は韓国で生まれましたが、大学は日大哲学科に入学し、ずうっと日本で活動していらっしゃいます。
アート作品は彼独自のインスピレーションを表現しています。
例えば戸外に展示していたステンレスの大きなアーチは、いつか見た虹から得た感動をアートにしたらしい。。。以前ヴェルサイユ宮殿に展示したものを今回も再現したとのことでした。
絵を描いた時期もあり、2000年以降の作品群「余白の芸術」は、特に感動しました。

私は「書のアート」を日常にしているので、特に具体的な影響や刺激を期待しているわけではありませんが、すごく楽しい企画展でした!喉が乾いているのに気づかない状態の時に美味しいお水を飲めた喜びみたいな感じです。



ふたつの旅 青木繁×坂本繁二郎

2022-08-13 16:49:00 | カルチャー


旧ブリジストン美術館はしばらく閉館していましたが、
建て直しをしてリニューアルし、
名前も「アーティゾンムュージアム」と変更していました。
とても綺麗なビルで、どこよりも美しい美術館でした!
スマートフォンで公式アプリをダウンロードして音声ガイドを利用できました。
が、私はイヤフォンを持っていなかったので断念しました。

今回の企画は



2人とも初面識と思いきや、絵を見てこの絵は見た事ある!!でした。

2人は久留米出身で、同じ画塾で学びお互切磋琢磨しました。

青木は、早くに上京して代表作「海の幸」で注目を浴びました。がのちに公募展の審査結果に不服を申し出て、東京を離れて九州各地を放浪し、短い生涯となります。
坂本はやはり青木に誘われて上京し、青木より数年遅れてデビューします。青木が短い生涯を閉じた後、パリに留学します。
留学後の作品は、見違えるほど明るい絵となりました。帰国後は郷里に戻り87歳で生涯を閉じるまで穏やかな絵を沢山残しました。
ブリヂストンの創業者が石橋コレクションのきっかけとなったのは、
この2人の絵との出会いだと知り納得しました。
先日の十勝帯広旅行で知った、六花亭の創業者が坂本直行という画家を讃えた偉業と重なります。

良い企画展でした。
今後も3ヶ月ごとくらいに様々な企画の予定があり楽しみにしたいと思います。