クルーニーさんもバイデン大統領に撤退要求 選挙資金集めに尽力
配信 毎日新聞
「この大統領では11月に勝つことはできない。下院でも勝てない。上院でも負けるだろう」――。米国の俳優で、民主党の歴代大統領候補の資金集めに協力してきたジョージ・クルーニーさんが10日、高齢不安が再燃しているジョー・バイデン大統領(81)に選挙戦からの撤退を呼びかけた。同日付の米紙ニューヨーク・タイムズ電子版で「私はジョー・バイデンを愛している。しかし、私たちには新しい候補が必要だ」と題して寄稿した。
民主党員であるクルーニーさんは、バイデン氏の人格や大統領としての実績を称えながら「彼が勝てない戦いは、時間との闘いだ」として老いに言及。プライベートで会った議員や知事も同じ意見だと強調し、民主党幹部に対し「大統領に自発的に身を引くよう求める必要がある」と訴えた。「2020年に民主主義を救ったジョー・バイデンは英雄だ。24年に再び彼に(撤退することで)それをやってもらう必要がある」と締めた。 クルーニーさんは6月中旬、西部カリフォルニア州ロサンゼルスで俳優のジュリア・ロバーツさんらとともにバイデン氏の資金集めイベントを主催。バイデン陣営によると、民主党で過去最高となる2800万ドル(約45億3000万円)を集めた。バイデン氏はこの会合に出席するため、イタリアで開催していた主要7カ国(G7)首脳会議の途中で帰国した。
ハリウッドをはじめとする米エンターテインメント業界は民主党への高額献金者も多く、「ATM」に例えられる。夫妻で2000万ドルを献金したと報じられる動画配信大手ネットフリックスの共同創業者、リード・ヘイスティングス氏も今月初めにバイデン氏に選挙戦から退くよう呼びかけた。【ニューヨーク八田浩輔】
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