社会人学生の遅れてきた学習意欲

実質的には、旅行フォトブログです

中国江南紀行2日目―腐されても好きな人

2010年12月05日 | 2010中国江南紀行




11/05 金曜日 中国2日目
滞在地:杭州↔紹興(浙江省)





8:00起床。
NHKをつけたら本物のロバート・キャンベル先生がチェブラーシカの解説をやってました。





杭州駅の切符売り場前に来ると、時刻表を確認する中国人でごった返していました。この切符を買う前に予めこの時刻表で便名・行き先を確認し、窓口で購入するという算段のようです。





こちらが切符売り場(售票处)です。中国人は列に並ばない・平気で割り込んでくる、と聞いていましたが、皆さん普通に並んでました。切符売り場の係員は中国人客に対しケンカ腰で何やらしゃべっていますが、外人のボクの購入時には比較的物腰柔らかにしゃべってくれました。

必要事項を100均のらくがき帳にマジックで書いて係員に見せるという非常に原始的な買い方ですが、みんなが一刻を争い殺伐としている切符売り場では、モタモタと口で言うよりもスムーズだと思います。





紹興(绍兴)行きのチケットです、20元(=240円)。この時点でもう既に発車5分前ぐらいでしたので、急いでプラットフォーム(站台)向かいます。駅構内で公安警察にパスポートの提示を求められましたが、ホンマに公安警察かと思うほどニコニコしていて愛想の良い人でした。





チケットにも表記があったように車両は和谐号タイプのものです。これは日本の新幹線車両のライセンスを購入し製造したものであるがゆえに、中国が「和谐号は国産アル」と言えてしまうというなんとも笑えない話です。





車両の中はこんな感じです。車両が高速鉄道仕様なだけで軌道は在来線と同じところを走るので、最高速度はせいぜい120kmぐらいのものでした。乗客が携帯電話でしゃべりまくると聞いていた通り、あちらこちらで「ウェイ?ウェイ?」言ってます。中国にいるとだんだんそれが気にならなくなるから不思議。





45分ほどで紹興駅(绍兴站)に着きました。中国の駅で写真を撮るのは建前上は御法度だそうですが、ダメと言われることもなく、また人質にされることもありませんでした。





紹興駅(绍兴站)の駅前です。駅前に出るや否や「绍兴欢迎您(紹興はあなたを歓迎します)」と書いた青い幌の輪タクのオッサンが紹興1日ツアーを勧めてきます。熱心に売り込んでくるのですが、中国語オンリーなので何言ってるのかわからず、また料金が130元とそれほどお得とも思えず、さらに言えば紹興の市内観光が主目的で来たわけではないので断りました。が、その後10分ぐらい付きまとわれました。

しつこい輪タクのオッサンを振り切って市バスに乗りました。料金は1元なんですがあいにく細かいのがなかったので運転手に言うと、誰かにくずしてもらってくれみたいなことを言われます。乗客の一人の爺さんが替えてくれたので何とかことなきを得ました。結構みんな親切です。





清朝の革命家、秋瑾の家の前でバスを降りました。





紹興の観光のメインはこちらの魯迅故里です。魯迅は言わずと知れた中国近代文学の巨星でありますが、逆に言えば魯迅以降は……まぁ、頑張れよ、ということです。魯迅路沿いに魯迅紀念館・魯迅故居・三味書屋・魯迅祖居が立ち並んでおり、それらをひっくるめて魯迅故里なんだそうです。





魯迅故里エリア入口にある紹興市游客中心です。





魯迅故里の魯迅ゆかりの施設はありがたいことに全てタダですが、上の游客中心でこの参観チケットをもらうことで入場可能となります。





街中に水路が巡らされていて小舟が浮かんでいます。江南地方の水郷らしい風景です。





三味書屋近くのどデカい壁に金文字のスローガンが掲げられていました。曰く「民族脊梁」(魯迅先生は中華民族の土性骨)だそうです。代表作の『阿Q正伝』で魯迅は徹底的に中華民族を腐しているのですが、毛沢東がこの作品を持ち上げたことで、その反民族的な内容はともかく彼を文豪として扱うことになったんでしょうか。

次回は魯迅スポットのレポートです。
(つづく)