映画『フジコ・ヘミングの時間』を観ました。
フジコさんのピアノは、横浜に住んでいた頃に一度だけコンサートに行き
生で聴いたことがあります。
NHKの番組で脚光を浴び、世に出るきっかけとなったフジコさんの看板
曲ともいえるリストの「ラ・カンパネラ」は、そのコンサートでも素晴らしい
演奏だったのですが、最後に弾いたショパンの「英雄ポロネーズ」が素人
耳にもボロボロで。。。かなり残念な気持ちで(曲順が逆だったら印象も
また違っていたかもしれませんが)帰路についた記憶が。
そして、それ以後は聴かなくなってしまった…。
けれど映画で久しぶりにフジコさんのピアノを聴き、橙色をイメージする
ような温もりある音色が健在であることにホッとし、心和みました。
フジコさんの超個性的なファッションと、インテリアと、ピアノ。
それらが同一直線上にあって、つながっているような。
すべてのことは、つながっているんだなぁ!
猫ちゃん達も可愛くて。
心の中にポッと明かりが灯るような、素敵な映画でした。
きのう7月23日は手術記念日。
がんの手術から丸3年が経過しました。
ホルモン治療(5年間の予定)の副作用はチラホラありますが、日常生活
に支障はなく、心身ともに元気に過ごせていることに感謝です!
なんでもない日の、なんということはない時に、例えば外を歩いていて、
空が青くて風が心地よかったり、緑が目に眩しかったり、季節のうつろい
を感じるそんなとき「あぁ~今日も生きているなぁ!」と実感します。
とはいえ、いまだに検査の時は最悪の事を考えて毎回緊張するし、病気へ
の不安や恐怖感が頭の中から完全に消えることは、おそらくないでしょう。
これからもずっと続く。
であるならば、これはもうメンタルトレーニングの場と捉えるしかない。
トレーニングを積んで、お相撲さんのようにドーンと構えて、何事にも動
じない鋼のメンタルを手に入れよう! そうしたら、発表会でも鼻歌うたう
ようにリラックスしてピアノが弾けるようになれるかな???
試しに意味なく「どすこい!どすこい!」と声に出してみたら、あまりの
バカバカしさに笑いがこみあげてきちゃった。どすこい効果アリ!?
今日生きていて、目が見えて、耳が聞こえて、自分の足で自由に歩けて、
ごはんを美味しく食べられる。その喜びをいつも感じていたいです。
母が送ってくれた小樽産のウニ。
7月はウニが一番甘くて美味しい季節です。
海苔にごはんとウニをのせて、「あま~い!うま~い!とける~!」と
言いながら食べていたら、またまた笑いがこみあげてきちゃった。
小樽のウニ最高!
ほぼサッカーとピアノのことしか頭になかったこの1ヶ月。
W杯も発表会も終わって、私の夏が終わった…。
そんな抜け殻気分の発表会翌日です。
猛暑の発表会。
今回は「ゲストボーカルのピアノ伴奏をしよう」という新たな企画があり、
S社同期の裕子ちゃんとJazzでまさかの共演が実現!嬉しすぎる~!!
『The Nearness of You』
包み込むような温かな彼女の歌声に合わせてピアノを弾けるのが幸せで、
手も震えず「よし!」と思ったら間違えた…。またもや邪念が!
「ジャズが好きなのがすごく伝わってきたよ」という裕子ちゃんの言葉
が嬉しかったです。歌も人柄もホント素敵。共演できて幸せ~!
『Dat Dere』
練習よりかなり速いテンポで弾いてしまい、高音部からおりてくる右手の
速いパッセージが弾けず途中で諦め左手だけで弾いちゃった。あちゃー!
でも、演奏後bass光岡さんに「その時々で変わるのがジャズなんだから、
あえて弾かない部分があってもいいし、それでいいんだよ」と声をかけて
いただき、それでよしとしました(笑)
反省点は多々ありますが、でも弾いていてとにかく楽しかった~!
思いがけず「ベストファイト賞」とdrums田中さんから「田中ヒロシ賞」
までいただき(サイン入りCDも)、身に余る光栄です!わーい!
今回もまた、みんなの熱い演奏に力と刺激をもらいました。
それぞれジャズの好みやプレイスタイルが違っていて、興味深いのです。
知らないジャズミュージシャンも聴いたことのない曲も、まだまだ果てし
なくある…。気が遠くなりながら、でもワクワクしちゃうこの感じ。
どこを切り取っても、楽しいぞ、ジャズ!
でも、楽しければ楽しいほど、ジャズスクールもみんなのことも好きに
なればなるほど、ここを離れる時のことを考えるとツライんだなぁ。
「趣味とは、明日も生きたいと思わせてくれるもの。」
ほぼ日のコラムに糸井重里さんはそう書いていました。
そう思えるものに出会えたこと、別れが辛くなるような良き仲間に恵ま
れたこと、それはやはり大きな喜びです。
溶けそうに暑かった~。
明日の発表会のリハーサルのため神戸へ。
救いようのない方向ド音痴、炎天下のなか道を間違えて(行ったことのある
場所なのに)余計に歩き、会場に着いた時にはゆでダコ状態に。
リハーサル2曲。
自分の楽譜をミュージシャン用の楽譜と間違えて渡してしまい、弾き始め
てから気がついて「すすすす、すみませーん!」中断して楽譜を交換。
みんなに笑われながら気をとり直して。相変わらず緊張で手が震えるけれど、
どうにか大きなミスなくエンディングにこぎつけそうだぞ~と思った瞬間、
ジャカジャカジャーンとカッコよくきめるところで和音を間違えたー!
邪念がいかんのだよ、邪念が(笑)
先日レッスンの時に「音楽にはその人の性格が出る」という話に。
先生曰く、私の演奏の特徴は、ミスしてもパニクらない、盛り上がるとこ
ろでも熱くならずクールで常に一定だと。えぇ~!?
いやいやいや、ミスした時は脳内軽くパニクってるし、自分の中では盛り
上がって弾いたりダイナミクスをつけているつもりなのだけれど、全然そ
れが表現として伝わっていなかったとは…。可笑しいなぁ!
でもとにかく、アンサンブルが楽しくて、素晴らしいミュージシャン達と
発表会で共演できることが嬉しくてしょうがないです。
明日の本番、熱い演奏をしよう(笑)
久しぶりに金継ぎが完成しました。
今回は8寸皿、中鉢、中国茶の急須。
急須は小樽の実家にあったもので、母から初めての依頼品!
注ぎ口の欠けを金継ぎしましたが、口が細くて難しかったです。
飛びカンナの模様が入った小鹿田焼き8寸皿は大のお気に入り。
大事に使っていたのに、洗っている時になぜか上の棚から物が落ちてきて
パリーン。。。ショック!!しかし、割れ方はなかなか美しかった(笑)
大事な器が生まれ変わってまた使えるようになり、ホント嬉しい!
金継ぎをやっていてよかった~。
これからの暑い季節、お気に入りの小鹿田焼き皿にはゴーヤチャンプルー
でも盛り付けたいな。
<今週読み終わった本>
ゴッホのあしあと/原田マハ
50歳からの暮らしの整え方/後藤由紀子
すごいジャズには理由がある/岡田暁生、フィリップ・ストレンジ
読書という荒野/見城徹
「血で血を洗う読書という荒野を突き進め!」
文面からほとばしる情熱。見城さん相変わらず濃いなぁ!
読書がそんなに血なまぐさいものだったとは(笑)
過剰なものや大袈裟なことは苦手ですが、見城さんの度を越した過剰さ
は逆に面白く感じられて、書店で見つけるとつい手にとってしまいます。
「読書をすることは、実生活では経験できない別の世界を経験し、
他者への想像力を磨くことを意味する。
自分の心揺らぐ瞬間を発見し、思考の軸とすること。
それこそが教養なのだ。」