譲り受けた南部鉄瓶、内部には少し赤錆が浮いています。
このままでお湯を沸かすと、色がついてしまうので、まずは錆止めをします。
緑茶の出がらしを出汁パックに入れて、
20〜30分、煮出して、
半日くらい静置。
水に溶け出した鉄分と、お茶に含まれているタンニンが反応して、水が黒くなり、浮いていた赤錆が落ち着きます。
次に、表面を保護するためにカルシウムの皮膜を作ります。これを湯垢と呼ぶのだそうです。昔は井戸水を沸かしていれば自然に保護膜ができていたのでしょうけれど、現代の日本の水道水では期待できないので、代わりに硬水を使います。
硬水を数時間、弱火でコトコト沸かし続けることで少しずつ湯垢が成長してゆきます。硬水を入れ替えて数回繰り返しました。
と、ここまでは、一般的な手順(及源鋳造が紹介しているお手入れ方法を参照しました)。
(以下は、涼麻工房流です)
さらに、カルシウムをより強く固着させるために、最近は硬水を沸かしている途中で、炭酸水を加えています。炭酸カルシムが生成するので皮膜が強固になると思います。これも末長く使っていけば気中の二酸化炭素が混合され自然に出来上がるのだとは思いますが、促成栽培です(笑)
突沸すると危険なので、様子をみながら
だいぶ良いのではないかと自画自賛
外側も錆がつかないように、大きめの鍋に、今度は紅茶の出がらしで煮出します。
鍋にタンニンが沈着することのないように手短に
昔からの道具は、ちゃんと手入れしていけば長く使えますね。
涼麻父の流儀が含まれているので、試してみる方は自己責任で
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