Don't Let Me Down

日々の雑感、引用。
言葉とイメージと音から喚起されるもの。

ドレイの主体性(笑)

2013-07-13 12:38:18 | 日記

★ ドレイは、自分がドレイであるという意識を拒むものだ。かれは自分がドレイでないと思うときに真のドレイである。ドレイは、かれみずからがドレイの主人になったときに十全のドレイ性を発揮する。なぜなら、そのときかれは主観的にはドレイでないから。魯迅は「ドレイとドレイの主人はおなじものだ。」といっている。「暴君治下の臣民は暴君よりも暴である。」ともいっている。「主人となって一切の他人をドレイにするものは、主人をもてば自分がドレイに甘んずる。」ともいっている。ドレイがドレイの主人になることは、ドレイの解放ではない。しかしドレイの主観においては、それが解放である。

★ このことを、日本文化にあてはめてみると、日本文化の性質がよくわかる。日本は、近代への転回点において、ヨーロッパにたいして決定的な劣等意識をもった。(それは日本文化の優秀さがそうさせたのだ。)それから猛然としてヨーロッパを追いかけはじめた。自分がヨーロッパになること、よりよくヨーロッパになることが脱却の道であると観念された。あらゆる解放の幻想がその運動の方向からうまれている。そして今日では、解放運動そのものがドレイ的性格を脱しきれぬほどドレイ根性がしみついてしまった。解放運動の主体は、自分がドレイであるという自覚をもたずに、自分はドレイでないという幻想のなかにいて、ドレイである劣等生人民をドレイから解放しようとしている。呼び醒まされた苦痛にいないで相手を呼び醒まそうとしている。だから、いくらやっても主体性が出てこない。つまり、呼び醒ますことができない。そこで与えられるべき「主体性」を外に探しに出かけていくことになる。

★ こうした主体性の欠如は、自己が自己自身でないことからきている。自己が自己自身でないのは、自己自身であることを放棄したからだ。つまり抵抗を放棄したからだ。出発点で放棄している。放棄したことは、日本文化の優秀さのあらわれである。(だから日本文化の優秀さは、ドレイとしての優秀さ、ダラクの方向における優秀さだ。)抵抗を放棄した優秀さ、進歩性のゆえに、抵抗を放棄しなかった他の東洋諸国が、後進的に見える。日本文学の目で見ると中国文学がおくれてみえる。そのくせ、おなじように抵抗を放棄しなかったロシア文学は、おくれて見えない。つまり、ロシア文学がヨーロッパ文学を取り入れた面だけが見えて、ヨーロッパ文学に抵抗した面は見逃されている。ドストエフスキイにおける頑強な東洋的抵抗の契機は見逃されている。少なくとも、それがヨーロッパに反射してくるまでは、日本文学の肉眼に直接には映らない。トルストイがどんなにバカになろうとして苦しんだかは、その苦しみを体験せぬ日本文学には、ひとごとであって、自己の内部の問題にならない。だから、おなじ苦しみを苦しんだ魯迅を、そのものとしては理解しようとしない。両者に共通な抵抗の契機を見る統一的な目が欠けているのだ。

<竹内好“中国の近代と日本の近代”(『魯迅』)―『高校生のための批評入門』>







COSMIC DANCER

2013-07-13 11:38:40 | 日記


ぼくは12歳で踊った
ぼくは踊った
ぼくは子宮から踊り出た
そんなにはやく踊るなんて奇妙かな
ぼくは子宮から踊り出た

ぼくは8歳で踊った
そんなにおそく踊るなんて奇妙かな

ぼくは子宮の中へ踊り込んだ
そんなにはやく踊るなんて奇妙かな
ぼくは子宮の中へ踊り込んだ

わけわかんない
男のなかには恐怖が住んでいるのさ
風船みたいなもの
ぼくはそれを風船にたとえる

ぼくは子宮から踊り出た
そんなにはやく踊るなんて奇妙かな
ぼくは子宮の中へ踊り込んだ
さあそしてもう一度

ぼくは子宮から踊り出た
そんなにはやく踊るなんて奇妙かな
ぼくは子宮から踊り出た



I was dancing when I was twelve
I was dancing when I was ahh
I danced myself right out the womb
Is it strange to dance so soon
I danced myself right out the womb

I was dancing when I was eight
Is it strange to dance so late

I danced myself into the tomb
Is it strange to dance so soon
I danced myself into the tomb

Is it wrong to understand
The fear that dwells inside a man
What's it like to be a loon
I liken it to a balloon

I danced myself out of the womb
Is it strange to dance so soon
I danced myself into the tomb
But then again once more

I danced myself out of the womb
Is it strange to dance so soon
I danced myself out of the womb

<T.REX;COSMIC DANCER>