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学校で学ぶこと

2017-03-26 17:35:00 | 社会・経済
3月も終わりに近づいて、再来週には4月。

多くの学生たちが、新しい学年を迎える。

ところで、みんな一所懸命に勉強しているが、目標、目的ってあるのだろうか?

正直なところ、目的をもって何かを勉強しようと思ったのは中学三年生のとき。

このままじゃどこの高校にも入れないかも知れないと危機を感じた親が、せっせと参考書を大量購入してくれたので「ああ、勉強しなきゃいけないのね」と思ったときが最初。

それまでは、ただ学校にいって、ただ授業があって、授業で教えられてる内容はすべて受け身で聞いていて、ノートは取るけど、疑問も質問もなくただ、周囲は先生にあてられてすらすら答えられているのをみて、すごいなぁと思っていた。

そんな調子だから、高校受験勉強なんてやり方もなんもわからず、試験を受けたけども、まともに回答できているとは思えないが、なんとか第一希望も滑り止めも受かった。


そっからが本格的な「目的を持った勉強」が始まった。そのきっかけは、




落第である。




高校では、落第があると入学式を終えて教室に入ったときに先生に言われた。何教科何単位落とすと落第で、赤点は40点未満だったか以下だったか。

何教科何単位なんてことの意味すら分からず、ただ「おお、落第したら大変だ」と漠然と思ってこりゃ本気で勉強しなきゃと思ったのが最初。

中学の授業もまともに聞いてないし、be動詞もわかってないので正直ゼロからの勉強しなおし。
高校受験で親に買ってもらった参考書の中にたまたま良いものがあったので、それっを引っ張りだして、まず自分が「何をわかってないのか」から始めた。「何が分かってないのか」が分かってないと勉強のしようがないからだし、また「わかった!」という達成感というか、勉強の成果も見えなかったからこのアプローチは結構意味があった。

何かがうまくいかないときなんていうのは、そもそも「自分自身が何をわかってないのか」をわかってない事があったりするということを学べた。



そんなこんなで勉強をしだすと、「分かる!」が増えてくる。勉強すればした分だけ賢くなるんだということを経験できた。それからは赤点とらないように、落第しないようにという目的から、テストで満点とってやろうという風に変化し、丸暗記でいい科目は徹底して丸暗記を繰り返した。おかげで、高校二年生の時の世界史は、一学期から三学期まですべての定期テストを100点で終えた。これは決しておれ頭いいというのではなく、単に覚えてれば答えられる問題を出してくれた先生のおかげ。


そうするとおかしなもので、無意識に目的のハードルを上げていた。中学生のときに全く勉強せずに入れた高校は公立の工業高校。しかも同級生には、暴走族もいたし、ヤクザの組長の息子もいた。生徒間の暴力もあったけど、先生たちも力をもっていた。そんな環境。

一方で、中学の同級生だった奴は公立の普通科に通っていた。平均的な奴だったがあるときそいつの家に遊びに行ったとき、愕然とした。

英語の教科書が何冊もあって、グラマーだの英作だのいろいろ合わせると厚み10cm近くもあった。前述のとおりこちらは公立工業高校なので、英語は高校英語A。教科書はもちろん一冊。中学校でつかうNEW CROWNだのNEW HORIZONというあの薄さ。
「こいつらこれを一年かけて勉強するんだ。やばい、単純に10倍の勉強量だ」とおもった。


せめて、普通科高校出たやつと同じくらいの英語力つけとかなきゃ、やばいよなきっと。と工業高校であることのマイノリティを自覚していた自分は、高校卒業後に英語の専門学校に入学した。高校入学は特に目標もなく「高校ぐらい行っとけ」という世間一般程度の認識だったし、重要性など一切理解していなかったから中学の勉強はなんも覚えてない。

でも専門学校は自分で選んだ。せめて普通科高校でてるやつらと同じぐらいの英語を身に着ける。
具体的な目標を持つときわめて強力な集中力を発揮する(ことがようやくわかった)自分は、結局2年+1年専門学校に通った。

もう30年以上まえのことだが、英語があったおかげで転職にも役立った。


さて、長々と書いたけども、短期的であれ長期的であれ、目標を持つことはそこへ到達するための道をわかりやすくしてくれるし、到達するまでをしっかり自分で確認できるというメリットがあることが言いたかった。

目標や目的がないことが悪いとは言わない。目標や目的は誰かに言われて決めるものでもないから、そういう「実感」がない限り、真の意味での目標、目的は持てないから。


でも目標を持て、目的をもって頑張れと周囲がやいのやいの言ってくるし、自分自身でも目標、目的は必要だと思うなら、まずその「実感」を感じる為に自ら動き出すのはどうだろうか?

「落第がやばいから」「ずっと100点とってやろう」「せめて普通科高校レベルの英語ぐらいは」
これ全部、自分自身で決めた目標。誰に言われたわけでもない。大きな事じゃない、達成したからといってどうってことない。でも自分自身で決めたことであることが大事。



4月から不安、わくわく、いろいろな思いがあるでしょう。でも小さな目標。自分だけの目標でいいので、目標や目的をもって臨んでみるといろんな面白い事が待っているかもしれない。



目標や目的を据えないでいろんなことをやるのも人生。それは「目標や目的を決めない」という「目標」なのかもしれない。