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楽天市場

2005-11-12 12:10:38 | 社会・経済
 TBSと楽天との問題がなかなか膠着状態から抜け出せないで居る。ライブドアのニッポン放送フジテレビ問題にひきつづき、今回の騒動。なんでこういう事になるのか?

 ライブドアによる時間外のニッポン放送株取得。それでいきなりフジテレビと友好的な関係を結びたいという理屈は、以前このブログでも紹介したとおり、人の家に土足で上がりこんで仲良くしようというような物だと感じたが。今回のTBSと楽天の件も全く同様である。もしかしたら何らかの打診が楽天からあって、その上での株取得だったのかも知れないが、なんとなくそのようには想像できないで居る。

 「人の家に土足で・・・。」といったソフトバンクインベストメントの社長は、その一言から、「怪しげな存在」「恫喝じみた発言」から”その筋”の関連かと思われたらしく、それ以来マスコミの前での発言にはかなり気を遣っているとは本人の弁。あの件以来殆どテレビで姿を見ることが無くなってきた。

 今回の楽天の一件も、もし何の事前の会話も無く株取得が行われていたとしたら、ライブドアの場合と同じく、「人の家に土足」のパターンである。かれらには「人のふり見て我がふり直せ」という言葉は存在しないのだろうか?それとも楽天イーグルスの時のように、自分はライブドアとは扱われ方が違うとでも思ったのだろうか?

 このように繰り返される、いままでの常識(必ずしも良い事ばかりではないが)では考えられたい段取りで前進する姿を見ていると、彼ら、いわゆるITの寵児達がなぜほんの数年間にここまで成長したのか?を伺い知ることができる。

 つまり”理屈が正しければいいのだ”という物。義理人情はどっかに捨てて、成功することが正しいと。残念だがこの考えは、資本主義経済の中では正しい。

 とは言う物の、この経済を動かしているのは人間であることを忘れてはならない。人間はともかくメンタリティを重要視するものだ。ライブドアも、楽天も社内では”目的を共有し、共に目標に向かって進む”という心の一体感を大切にしている。つまりその部分は理解しているのだが、それが社外になるとなぜかそうはなっていない。

内柔外剛とでも言おうか、主導権を獲ることが勝利のセオリーというのは理解できるが、それがあまりにも唐突すぎるのである。

 ライブドアも、楽天も成功する為のプロセスの半分は実践して実現して半分は成功しているが、問題はこれからである。彼らが本当の難局にあった時、本当に強い企業は人間力で復活できるが、株主論理を振りかざす彼らの方法論ならば、事業を切り捨ててリセットしてやり直すということになりはしないか?そうなったときに本当に一緒についてくるのは誰なのか?

 社内外含めて、自らの態度が社会に対して影響を与えていることを自覚しておくことが重要なのではないかと思う。