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252 生存者あり

2009-01-06 22:15:48 | 映画
 12月6日から公開されている、伊藤英明主演の「252生存者あり」。

 それなりに面白かったが、もう少し構成をうまく配分してほしかった。同じ題材でハリウッドが作ったらもっと引きこむ構成と脚本になったはず。

 「252生存者あり」では、地下にとりのこされた4人の大人と1人の少女を中心に物語が構成されていて、そこに至るまでのスピード感はとてもいい感じだったが、緻密さと用意周到さが不足していたのが勿体なかった。東京を襲う巨大台風による大きなうねりによりパニックが起るという設定はいいし、その為の映像もいいのだけども、ちょっと唐突感がありすぎた。

 映画の中盤から後半にかけては、4人の大人のそれぞれの事情や人生など、比較的ありがちだけどもまあ、いい感じで描けていていいし、少女が生き埋めになって、シグナルを送る辺りからの感じもとてもいい。また次々と問題がおこりハラハラさせられる部分もいい感じなのだけども、最後のところは、まさにパニック映画としてのクライマックスなのだから、普通の日本映画のような構成ではもったいないと感じた。

 悪くないけど、もっと良くできたハズ。

 のっけの展開のスピードを優先した為の、作りの荒さと、最後は、もう結末は分ってるでしょ的な感じの安易なカットは、ああ勿体ない。


 伊藤英明も好演。海猿以来、かれにはすごくたくましい男の役がついて回っているが今回もいい感じ。「白い巨塔」でのちょっとおどおどした医局員の伊藤英明もいいという人も多いが。

 
 この252とは、“生存者が居ます、救助願います”のサインなのだそうだ。レスキュー隊のメンバーが252のサインを聴いて叫ぶ気持になるのはその使命感からだというのがよく分ったし、またレスキューという仕事が持つとても辛い側面が描かれていて、自分の役目、自分は何が出来るのかということを突きつけられるいい映画だと思う。

 阪神淡路大震災以降、多くの災害救助のノウハウが蓄積されその後の災害救助や非難施策に役立っているが、レスキューも恐らく多くのノウハウをもって仕事に臨んでいるのだろう。映画の中で、「レスキュー隊しか頼るものが無いんです」という台詞がでてくるが、広く捉えれば、人は支え合って生きていくものだという意味にも捉えることができる言葉だと思う。

 作りに若干の粗さはあるけども、迫力もスピード感もあり、とてもいい十分に楽しめる映画です。

 まだの人は是非。

 監督:水田伸生
 原作:小森陽一
 主演:伊藤英明

 http://wwws.warnerbros.co.jp/252/


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