18年にもなりますか

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東京と大阪

2006-03-02 22:02:19 | 風景
 仕事の帰り、飲み屋での会話。

 東京だと、少なくとも一駅分の残高がないと利用できないSUICA、大阪では、残高がゼロではどうだか定かではないけども、例え10円しか残って無くても改札口を通過して駅に入る事ができる。これって文化の違いなんだろうか?

 東京の方が「ちゃっかり」料金を回収しているのがこのSUICAシステム、関西で購入したICOCAも使えるので便利だが、料金回収は東京式で、ICOCAを東京で使っても、やっぱり一駅分の料金は入札時に取られる。

 一方私鉄や地下鉄で広く利用されているプリペイドカード。東京ではパスネット、大阪ではレインボーカード。各電鉄会社によって呼称は異なるが、電鉄各社で共通して使える。

 このレインボーカード、パスネットの場合でもICOCAやSUICAと同じ考え方。東京だとやっぱり最初に一駅分は取られる。

 さてシステム屋としてはこの仕様についていろいろなケースを考えてしまう。例えば、改札を通過して駅に入ったけども、何か間違いに気づいたか何かですぐに改札の外に出ようとした場合。さて、どんなことが起こるだろうか?

 すごく急いで電車に乗らなければならない場合。改札に入るときに残高不足で”ピンポーン”とゲートが閉じられる。「こっちは急いでるんだから」と精算は後にしたいけど仕方がない。切符売り場に並ぶも、運悪くおばさん達の列がずらーっと。しかも手際もわるいししゃべりながらだから遅々としてはけない。そうこうしているうちに、自分の番になっていざ切符を買おうとおもって銀行からおろしたての壱万円を入れようとしたら、その券売機では、高額紙幣はダメだったり・・・。

 ちょっと関西に肩入れしたケースだが利用者の利便性という面ではやはり関西の料金徴収のほうにどうも分がありそうである。

 一方最初に一駅分を取った場合どんな利便性があるのだろうか?ちょっと思いつかないのは想像力が足らないからかもしれないが、あまり使い手にとって良いシステムのようには思えない。

 パスネットでは、よく30円とか80円が中途半端に残った状態のカードを定期入れにいれることになる。例えば地下鉄で230円区間に乗ったとする。東京だとまず最低160円分の残高のパスネットを入れて、出札するときに80円分のパスネットを重ねて使うとする。するとどうなるか。80円のパスネットは10円の残高が残った状態になる。

 関西だと、そもそも中途半端な80円のレインボーカードを使って改札に入ることができる。同じく改札を出るときにどんな残高のレインボーカードをつかっても230円以上になるならば、確実に最初の80円のカードをゼロにしてくれる。

 イメージとしては、料金支払いには小銭を先に、お札を後にしてくれるイメージ。だから財布が小銭だらけにならないという考え方だ。
 対照的に、買い物で小銭を出すのがじゃまくさいからといってお札ばっかり使っているとそのうち小銭入れがいっぱいになってしまうのが、パスネットの考え方。

 東西での違い。ちょっと面白い。関西の合理性が見事に表現されている。がめつい(がめついとは欲張りとか、とりこぼしなくちゃっかり全部取ろうとする意味)のは大阪で、料金はちゃっかり取るのだろうというイメージだが、パスネットとレインボーカードの違いに観るとおり実際はそうとも言えないのだ。


コメント
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