Lucky☆Sardonyx

ばるご☆の戯言ブログです(^^)

微粒子

2010-11-16 23:19:52 | コメント
 宇宙航空研究開発機構は16日、7年の宇宙の旅を終えてことし6月に地球に帰還した小惑星探査機「はやぶさ」のカプセルから見つかった微粒子1500個の大半は地球の岩石と違う、小惑星「イトカワ」由来のものと断定したと発表した。

 小惑星の物質が得られたのは世界で初めて。はやぶさは最大の任務を果たし、計画を完遂した。

 プロジェクトマネジャーの川口淳一郎・宇宙機構教授は記者会見で「長い苦労が報われた。日本の長きにわたる宇宙開発の成果だ」と語った。

 宇宙機構は今後、全国の研究者と協力して詳細な分析を進める。イトカワは46億年前に太陽系ができたころの姿をとどめているとされ、今後の分析により太陽系の起源に迫る成果が期待される。

 宇宙機構によると、見つかった微粒子のほとんどは100分の1~1000分の1ミリ程度。主成分はカンラン石や輝石といった鉱物だった。

 地球にあるこれらの石は鉄の成分比率がマグネシウムに対して低いのが特徴。一方、微粒子を電子顕微鏡で調べると鉄の比率が高く、はやぶさが近づいた時に観測したイトカワ表面の岩石成分の特徴と一致した。

 これらから、国内外の研究者や宇宙機構の専門家が慎重に検討した結果、イトカワ由来の物質に間違いないと判断した。

 微粒子は現在、収納容器をなぞったへらに付着した状態。宇宙機構は採取方法を検討するとともに、まだ開けていない収納容器の別の区画からも粒子を探す作業を続ける。来年1月までには試料を配る研究機関を決める予定だが、当初予定していた大学や研究施設にはすべて配れる見通し。

 はやぶさは、2003年に打ち上げられて05年11月にイトカワに2回着陸。予定の岩石採取には失敗したが、着地したときに舞い上がった砂がカプセルに入ったことが期待されていた。微粒子があまりに小さいため回収作業は遅れたが、特殊なへらを製作し、付着した微粒子をそのまま電子顕微鏡で見る新しい手法を開発していた。