joy - a day of my life -

日々の体験や思ったことを綴ります(by 涼風)。

Accepting your insincerity and ignorance

2007年05月26日 | reflexion



「非常に混乱していて、頭が悪く、人を愛していないように見える人でも、その人の意識レベルが自分よりも低いとみなす権利は、私たちにはありません。その人は、私達よりずっと深いレベルの愛に気づいているかもしれないのです」

(『なまけ者のさとり方』)


私自身がそうなのですが、「正義」に囚われている人の特徴は、自分が考えている問題を他の人は理解していないし、また考えるべきだ、と思っていることです。

人にはそれぞれの歴史があるので、考え方にもその人のそれまでの歴史が反映されています。それゆえに、その人自身が到達した透徹した認識もあれば、まだ分かっていない問題もあります。

しかし「正義」に囚われると、他人のそれまでの思考の歴史を無視して、自分の思考の経緯だけが絶対だと思い込みます。自分が到達した「正義」自体は、大切な認識なのですが、彼がその認識に到達しえたのは、彼独特の歴史を歩んできたからです。そのことを自覚していないと、自分だけが「正義」を知っており、他の人はみな無知で不誠実だと思うようになります。

おそらく、誰もが、その人なりの歴史を経て到達した「正義」があります。同時に、その人なりの歴史ゆえに、まだ分かっていない問題があります。

私たちは誰もが誠実で賢い部分を持っているのですが、誰もが不誠実で差別主義者で無知なのだと思います。

「誠実」や「正義」の高みにいるよりは、自分や他人が「無知」で「不誠実」であることを許容できる人になりたいですね。

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