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日々の体験や思ったことを綴ります(by 涼風)。

『経済の考え方がわかる本』新井明・新井 紀子・柳川 範之・e‐教室 (著) 2

2007年03月16日 | Book
             「線路の下の川」


昨日のエントリー、想いは実現するで想いはいつの間にか実現していることを、「『経済の考え方がわかる本』新井明・新井 紀子・柳川 範之・e‐教室 (著)」で購買・供給感覚の変化の話しをしました。

自分ではきづかなったのですが、この話は両方とも、最近読んでいた大空夢湧子さんのコラムと同じお話でした。

『経済の考え方がわかる本』では最初に、経済について考えることは「希少性」について考えることだと説明されています。

「希少性とは限られていること。私たちが使える資源は欲望に比べて相対的に少ないから、つねにどのように資源を配分すれば最適な結果が得られるかを考えなければならないという経済問題に直面しています」(p.14)。

例えば、企業はもっている予算のもとで、また現に存在する需要の中で、最大に利益を挙げる方法を考えます。

でも大空さんがコラムで取り上げているお店のオーナーたちがしていることは、私たちが「希少性」という概念で考える行動パターンとは違うように感じます。つまり、どのように利益を上げるかではなく、まず最初にどのようなお店・サーヴィスをしたいかを考えているのです。その結果が、一日のお客を数人に限定するエステであり、美容院だったりします。

もちろんこのような商売のあり方の変化は、「希少性」という概念を失効させるものではないでしょう。どれだけ理想を追い求めても、最後には現実の需要やコストの計算に直面しなければならないでしょうから。

ただ商売・ビジネスを行う人の意識が、すでに多くの人がして指摘しているように、「どうすれば最大の金銭的利益を得られるか?」から、「どうすればサーヴィス提供する際に最大の快感を得られるか?」にシフトしているのです。「効用」という概念はこれまで消費者の行動を計算するためのものだったのですが、今では供給者の行動を予測する際の基準になっているのです。

経済学にとって、こうした動向は新しくないのかな?それによって経済学のあり方が変化するということはないのかな?


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