淳一の「キース・リチャーズになりたいっ!!」

俺好き、映画好き、音楽好き、ゲーム好き。止まったら死ぬ回遊魚・淳一が、酸欠の日々を語りつくす。

五部作で500分!ヤクザ映画の最高傑作「仁義なき戦い」シリーズを一気にぶっ通しで観る!

2005年10月25日 | Weblog
 眠い。
 というか寝てない。またやらかしてしまった。
 残業して帰り、そのムシャクシャを解消しようと、とりあえず「仁義なき戦い」の第一部をまたまた観直したのが運のツキだった。
 勿論、深作欣二監督の最高傑作である「仁義なき戦い」シリーズ、上映された時にも全作を観たし、その後の「新・仁義なき戦い」シリーズも全て観た。それから数年前にリメイクされた新作も(これには正直ガッカリしたけれど)。
 そして今回、WOWOWで全作一挙放映され、それをビデオにダビングしていたのである。
 しかし、一度また観始めると、もう止められない! 本当に何度観ても面白い! やはり任侠映画というよりも、日本映画における傑作であると断言したい。

 僕は何といっても「代理戦争」と「頂上作戦」が好きだ。
 確かに「一作目」、「広島死闘篇」、それから「完結篇」も素晴らしい出来栄えではあるけれど、凄みがあって役者たちが活き活きと動いているのは、この二作だろう。
 菅原文太が兎に角、余りにも素晴らしくて声も出ない。あとは小林旭。
 全編通して、この2人の抗争がメインとして描かれていく訳だけれど、複雑な抗争図と人間関係が交錯し、そこに男対男の葛藤が鮮やかに浮かび上がってくるのだ。

 一度死んだ人間が、次の作品では全く別の人物として登場することが多く、観る人間は多少戸惑いもあるかもしれない。
 例えば、松方弘樹なんかは作品ごとに変わって登場するから、感情移入に時間が掛かったりという事もしばしば。
 でもそんな事が瑣末に思えるほど、映画は活き活きと跳ねている。500分通して、テンションが途切れる事もない。一気に観ても疲れない(終わってからは疲れたけど)。

 「仁義なき戦い」は映画的にも高い評価を得て、当時の映画賞を総なめし、年間ベストテンの上位を占めた。
 そしてそれは、今観ても全く色褪せることはない。圧倒的な緊張感で人間の暴力を描き切る。
 それから、映画の展開というか、筋書き自体も単純に面白いから、ついつい先が観たくなってしまうのである。
 
 深作欣二は、決してこの映画で暴力を全面的に肯定しているわけではない。それは観るうちにこちら側にもジワリと伝わって来る。
 ヤクザ抗争の虚しさ、悲しさ。人間の根源に忍んでいる闘争心や群れへの愛着。
 映画の中での対立構図や人間関係がかなり複雑で、よく理解できない部分も確かにある。物凄い混み具合なのである、人間たちそのものが。
 でもだからこそ、この映画は途轍もない躍動感を産み出しているのだ。
 今すぐ、ビデオ屋に飛び込んで観るべし!

 で、今は猛烈に眠い。
 しかし、こんな事ばっかりしていて、この体、一体いつまで持つんだろうか?



 
この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 映画の文体を壊そうとする試... | トップ | 「Time Fades A... »
最新の画像もっと見る

Weblog」カテゴリの最新記事