おかんのネタ帳

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京都 桂吉弥独演会

2018-07-20 23:23:06 | マイブーム・落語
あっついよね・・・って、毎日同じことをいうてますが、
ほんまに強烈に暑い。
昨日は、彦根まで電車移動したんやけど、帰宅してから、
ず~っと、頭が重いというか、もやっとしてるというか、
熱がこもってたような気がします。

お水も飲んでるし、エアコン効いてる部屋にいたのに。
確かに、電車の中もエアコン効いてるけど、出たり入ったりしてるし、
早々に、夏の疲れも溜まってきてるのかもね。

さて、一昨日は、京都文芸会館へ、
桂吉弥さんの独演会を聞きにいってきました。



かなり早くからチケットを購入してたんやけど、後方の席。
でも、キャパが狭いので、ちゃんと見られますけどね。



恒例となってる京都文芸会館の独演会。
こちらは米朝一門の独演会とか多いですよね。
定期的に、和室で若手の勉強会もやってるし。
・・10月の南光さんの独演会は完売らしいよ。

前座は、吉弥さんの弟子の弥っこくん。
ネタは、オーソドックスな、つる。

二席目は、吉弥さんの、ワンダフル。
毎年、その年の干支にちなんだ新作を作るそうで、
昨年は「とりたつ」、でしたっけ? 聞いてないねんけど。

で、今年はワンダフル。
バカバカしいような、でもなんか可笑しくて、
終着点がどこなんやろうっていう話です。
で、オチが、ワンダフル、なんやけど~(なんのこっちゃ・笑)

ぐりという犬をつれた竜ちゃん。
ぐりが恋した相手がけいこちゃんの猫ちゃんで、
その猫ちゃんが恋した相手が、インコ、インコが恋した相手が野菜・・・えっ?
それぞれが人間と話せるというSFちっくなお話し。
アスパラガスが、犬に恋するってねぇ~??
ワンワン、ニャンニャン、それに、ガスガス・・(笑)

バカバカしいけど、可笑しい。ほんまにね。

あ、歌わはりましたよ。フランダースの犬、ワンコーラス!
もう一曲、歌いかけてやめました・・なんやったっけ?

それと、マクラは、今年3回目ですが、京都マラソンの話でした。
ま、面白いからええけどね。

そして、佐ん吉くん。
マクラでは、ちょっとグチ??

以前は、吉弥兄さんの落語会に、毎回呼んでもらってたんですけど、
兄さんは、吉弥一門会を開けるくらい、お弟子さんが3人もいてね。
さっき見台とひざ隠しを持っていったのが、弥壱くん・・て、
なんで3人目がイチが知りませんけど、彼らが居てるので、
なかなか呼んでもらえへんようになって・・・
なので、彼らをいじめようと思ってます。

ま、そんなグチらなくても、佐ん吉さんの出番は他でも多いですよ。

そして、自分のヨメはんのことをグチり・・・
結婚したら、ヨメは変わる、てな感じから、「堪忍袋」の噺。

面白い話ですよね~ 

夫婦げんかばかりする夫婦、
顔見て文句言うたらケンカになるし、「堪忍袋」を作って、
その中に言いたいことを思いっきり言うんですね。
で、文句がもれて来ないように口をしばる。

ヨメのお咲きさんが袋を縫うとこ(運針ですが)
会場のお客さんに、ウケてましたよね。上手~~って!
確かに。ベテラン主婦って感じでしたよ。

そして最後の、「シネ~! クソババ~!!」
強烈でした~~(笑)
吹っ切れてるような、佐ん吉さん、楽しいです~!

中トリは、吉弥さんの「茶の湯」。
去年から、もう4回目ぐらいかな、聞くのん。
マクラの、お師匠さんとの会話も、だいたい同じ、
でも、面白いから、ええけどね~(苦笑)

中入り後、トリのネタは、弱法師(よろぼし)

このネタは師匠である吉朝さんが最後に演じた演目。

吉朝さんは、2005年にガンで亡くなったのですが(享年50歳)
華やかさをあわせもった名人芸で知られる噺家さんで、
米朝師匠が信頼するお弟子さんでした。

吉朝師匠が、亡くなって13年。
なかなか夢に出てこなかったのに、去年?一昨年?
初めて出てきてくれたんですって。
なんとかいうショッピングモールの駐車場で。

吉弥さん、いろいろ思うことがあった時期らしくて、

「喜六と清八のキャラってどんなとこから作っていったらええんでしょうね」
(記憶が曖昧なので、ちょっと違うかも知れませんが・・・)

「そんなもん考えんでも、ぎょうさん稽古したらええねん。
 それより、ワシ、これから他の弟子のとこへいかなあかんし、もう行くわ」

そういうて、師匠はイオンに消えていき・・
あとで、他の兄弟弟子に聞いてみてら、師匠は来てないでって、
やっぱり、イオンに行っただけやったみたいですわ~

噺家さんは、夢の話も面白いです。

「弱法師」は、米朝師匠の師匠、4代目桂米團治さんのネタで、
(能楽から、5代目桂小南さんが創作、米團治さんが仕上げた噺とか)
米朝さんは本に書いたけど、自身が高座にかけることはなかったみたい。
なので吉朝さんが闘病しながらもやろうと、結果として最後の高座で演じたんです。

普通なら高座に上がれる状態ではなかったらしいのに・・・
楽屋には医者が待機し、酸素吸入を行いながら45分を語り終えたのだとか。、
このわずか12日後に亡くなったそうです。

吉弥さんは、仕事で、これを演じる師匠を見てないんですって。
7人の弟子で、自分だけが見てないと。
仕事を断ることもできたかも知れないけど、
師匠の高座を見たいから仕事を断ったら、自分が、
師匠の最後の高座やって認めてるみたいでイヤやったんですって。
吉朝師匠にも叱られるって、思ったらしいです。

吉弥さんは(他のお弟子さんもそうやけど)
吉朝さんが大好きで、噺家になろうと思った人やしね。

いろいろな葛藤があったんでしょうけど、
細かく書き記してる米朝師匠が残した資料と、
壮絶な、吉朝さんの音源があるわけで、
今年、ネタおろしを決めたようです。

夢に師匠が出てきてくれた話を、同期の紅雀さんに言うたら、
(紅雀さんは、枝雀さんの最後の弟子なのですが)

「師匠がしゃべってくれてよかったやん。ウチの師匠なんて、
 時々、夢に出てきてくれるんやけど、いっつも、ワー(枝雀ふう)としか言わへんし」

そういうてはりましたって!

さて、弱法師、ですが、しっとり、しんみりとした噺です。
別名「菜刀(ながたん)息子」。

技量のいる噺ですね。
朝から夜への時間の移り変わり、季節の移り変わりを、
カラスの鳴き声や物売りの売り声で表現するんですね。

噺の中に笑いを誘うところも、ほとんどなく、
(そのわりには、最初のへんとか、お客さんは笑ってたけどね)
母親と父親の、息子に対する思いの違いとか、
突き放しながら子を思う親の心情の表現とか、
やっぱり、難しい噺です~

今回は、落語を趣味に引き込んだ人生の後輩と、
同じく引き込んだ?これが2回目の吉弥独演会という某社の部長~
(もちろん、この方も人生の後輩ですけど~)
3人で行ってきました。

暑い京都。

祇園祭の前祭が終わったとこやし、
あのあたりは、観光地やないから、人は少ないですね。
いやいや、少ないいうても、多いけどね~

落語会は、また来月行きますよ~





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