CuniCoの徒然・・・岩下邦子の独り言

日々の暮らしの中で、立ち止まったり、すれ違ったり。私の中のアレコレを思いつくまま、気の向くまま。

イメージすること

2013-05-29 08:00:34 | 表現にからむ様々なこと
今日あたり、関東地方は梅雨入りするらしい。
天気図を見たが、停滞前線は存在しない・・・
ん???なんで、梅雨入り?

気圧配置は、確かにそろそろ梅雨かな・・・と思わせるし
なんとなくスッキリ晴れない日がこのところ続いている。

でも、以前は、何日か雨が続いてもなかなか梅雨入りの発表がなかった。
「梅雨の走り」という言葉が使われていた・・・

私は、この1週間傘を開いていない。
梅雨前線もみあたらない。。。けど、梅雨入りらしい。

私は、雨が嫌いではない。
桜の花びらが張り付いていた出窓に、雨粒が音を刻みにやってくる。
修理したはずの隣の樋からも、雨が溢れて落ちてくる。
お隣のご主人は「うるさくて、すみません」と恐縮するが、
私は、その音を聞くのも好きだ。

私は、以前自分の心のコントロールがきかなったり、
たいそう不機嫌になったりすると、
出窓に上がり込み体を、丸めて、耳を澄ました。
たいてい夜だったりするので、
静かな空気の中にいろんな音が聞こえてくる。

夕飯の食器を片付ける音・・・
片付けながら、家族と話す声・・・
子どもを叱っているお母さんの声と子どもの泣き声。
遠くの道路を走り抜けるバイクの音。
もっと遠くから、電車の走る音・・・・・
道を歩きながら、話す声。
そして、風の音・・・

そんな風にしていると、心が穏やかになってくる。

丸めていた身体をゆっくり開いて、出窓に座って、くつろぎ始める。

心が自由になってくる。

昨日・・・8日のライブの曲目を決めた。
1か月くらい前には一度決まる・・・が、この時期に必ず変更になる(笑)
自分の唄っているイメージを持つ・・・
ステージで立ち上がってくるものが、見えてくる・・・で、
先生に報告・・・
以前は、こんな曲の並びで、大丈夫?
という意味の報告だったけれど、今は、少し違う。

ピアニストと共に創る
ピアニストにもイメージして欲しいから・・・
その時間が必要だから、報告する。

そして、先生は、曲の並び、私の歌声をイメージしながら、
2ステージ目のオープニングで演奏されるピアノソロをイメージする。

んだと思う(笑)


選んだ曲の中に・・・
以前から歌っている曲・・・
誰もが知っている名曲がある。

あえて『まだ自分の歌になっていない』と先生に伝えた。

三年、ずっと寄り添ってくださっている先生には、理解できる。
そう思っている。

うまく説明できないけれど・・・
『自分の歌』になると・・・
とても自由になる。
心が自由になる・・・

そして、どんな事態にも対応できる・・・

書かれた歌詞を歌うのではなく、
私自身の言葉を歌っているから・・・
言葉が、私の体を通っているから・・・
そうなったときに『自分の歌』になる。


『心が動かないのに言葉を発するな!!』と演出家が叫ぶ。

台本には、当然台詞が書かれているから、
相手役がこの台詞を言ったら次は私のこの台詞・・・
そんな状態で芝居が進行していく例は、残念ながら少なくない。
そこには、真実がない。

私は、段取り芝居は、嫌いだ。
役者の心が動き熱を帯び、心が動いていなければ・・・
台詞が並んだだけの舞台は、『本』を読ませていただいたほうがいい。
そう思っている。
てか・・・・・・
『なんだ!なんだ!つまらない。台本を客に配ったほうがいい!』
と何度も叫ばれながら、稽古したもんだから・・・
そこで、かなり苦しんできたから・・・
心が動くまで、さらされながら、立っていた・・・
時間が経てば経つほど、心も体も硬くなり・・・何も生まれない
演出家が止める・・・稽古は中断する。
誰も私に声をかけない・・・自分で見つけるしかない。
そんな状況を超えていているから・・・・・

歌い手の表現したいものが見えてこなければ、
心に引っかからなければ・・・つまらない。


そう、4月12日のブログに書いた・・・
演劇界の方たちとの集い。
率直な厳しい言葉が飛び交う・・・

「あたしら、嘘見抜くからね・・・ごまかせないよ・・・
 嘘があったら、ナイフが飛ぶぞぉ~~~」

歌う曲は、決まった。
ナイフ飛ばないように。
私の真剣勝負が始まる。

プログラムの準備もしよう・・・
お誘いも最終盤だ・・・
課題は、大きく多いけれど・・・
常にイメージしながら、ひとつひとつ、であります。