うさぎくん

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荻窪魂

2021年11月15日 | 鉄道、車、のりもの

アマゾンで予約したものが届いた時、やけに大きな箱に入ってるな、と思った。ミニカーなんて、石鹸ぐらいの大きさしかないのに。
そしたら、車自体の箱を包む、さらに大きな箱がついていた。

荻窪、というのは、1966年に日産と合併したプリンス自動車工業の工場があったところ、を指しているらしい。

プリンス、といえばスカイライン、グロリアが有名だが、ローレルは初代の登場が1968年とプリンス合併後であり、あまり旧プリンスと結びつけて考えることはなかった。

しかし、箱の解説によると、初代は開発は日産スタッフだったがエンジンはプリンスのG型が使われ、旧プリンスの村山工場で製造された。この2代目はスカイラインと設計を共用し、旧プリンスメンバーが開発したのだという。


箱には元日産自動車デザイナー、粂田起男氏のインタビュー記事が載せられている。粂田氏は1969年入社と、やはり合併後の社員だが、旧プリンスの荻窪デザイン科に配属された。このときの上司はハコスカC10型をデザインした森典彦氏だったという。

粂田氏は1945年の生まれで、ダイナミックなデザインのアメリカ車を観ながら育った。このC130ローレルも、アメリカ車の影響が色濃く出ている。

特に印象的なのはこのリアビューだ。粂田氏は「当時の私はまだ若く、フロント部との整合性をあまり考えずにデザインしましたが・・」という。
見慣れているせいもあるが、今見てもひじょうに個性的で、全体との整合も良く取れている気がする。

細かいところではトランクリッド左右の端部の処理が、思うようにできなかったと述懐されている。三角形に軽くエッジが立っているが、もっとメリハリのある造形にしたかったという。

白い方は昨年完成させた1/24のプラモ。組み立てるとき今回のミニカーのような、ライムグリーンメタリックにすることを検討したが、技術的に難しく断念した。

そのもののカラーはないので混色する必要があるが、市販のカラーはクリアブルー、クリアイエロー、クリアオレンジぐらいしかなくて、ここからこの色を作るのは容易ではない(たぶん下地のメタリック面で色を整える必要があるのだろう)。

このカラー、最近では一つ前のノートに似た色の設定があったらしい。少し前の軽自動車でも、同じ色の車を時々見る。軽くアンバーの入った、上品な色合いだ。

ちなみに白色はうちにあった同型の車のカラー。
免許を取って最初に運転したくるまが、この車だ。

日産荻窪は20年以上前に閉鎖されて、今は桃井原っぱ公園になっている。
敷地の一部は公団住宅やマンションになり、スーパーもできた。

近所に住んでいたこともあるし、前宅もわりと近くて、所用でよくこの辺りをとおった。交通の便がよくなくて、このさきの荻窪病院バス停まで歩いたりしてたのだ。

移転閉鎖後、割と早くに建物は撤去されたらしいが、外側をぐるりとかこっていた塀はかなり長く残っていた。周辺は住宅なのに、ここらだけ殺風景な寂しい道だったのだ。

塀の中がどうなっているのか、長いことわからなかった。

一部の塀が取り払われて、こうして草原になっていることを知った時はへえ、と思ったものだ(石、投げないでね。。)。



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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
wall (ボッケニャンドリ)
2021-11-16 08:38:01
> こうして草原になっていることを知った時はへえ
ウォー ←ネイティブ風
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Unknown (飛鳥)
2021-11-16 23:46:39
塀に囲まれていたころの記憶があります。本当に内側はどうなっているのか全く未知の世界でした。塀が無くなった時は既に原っぱ広場やマンションなど新開発がされた後で、過去の姿はどこにもなし。あそこで、この車が作られていたんですね。
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ボッケニャンドリさん、 (うさぎくん)
2021-11-27 09:48:24
コメントご返信大変遅くなりました。。m_ _m
言葉の壁、ってやつでしょうか。。
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飛鳥さん、 (うさぎくん)
2021-11-27 09:50:27
スパイじゃないですが、自転車に立ち乗りして向こうがみえるかな?とやったことありましたが、塀が高くて見えませんでした。
まわりがごくふうつうの住宅なので、ちょっと変な感じでしたね。。知らない人は昔の姿、想像もつかないでしょうね。。
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