うさぎくん

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解雇規制緩和論について

2024年09月16日 | 社会・経済
連休ですが(実は夏休みの残りと有休もとったので5連休中)途中からやや体調崩しまして、日祭日クリニック開いてないので明日行ってきます、。

若い頃は、アタマがあれな分身体はメンテナンスフリーだったのですが、今年は色々出てしまい・。調整が必要なようです。


さて、連日の自民党総裁選の報道で、様々な政策についての見解が出ていますが、その中に解雇規制の緩和、金銭的解決に関する提案というのがあります。日本の解雇規制は諸外国に比べ極めて厳しいため、雇用の流動性が低く、労働生産性の低下や、回避手段としての非正規雇用者の増加とこれにともなう労働市場の二重構造を生み出している、というもの。

候補者の中には金銭的補償のルールを明確化し、不当解雇の防止、雇用流動性の向上、ひいては各種の格差是正、賃金上昇につなげていく、と主張する人、リスキリングと再就職支援を手厚くし、選択肢を広げることで労働市場改革を進める、と主張する人がいます。他方解雇規制緩和に反対する、あるいは慎重な立場の人、同一労働同一賃金の立場から非正規は減らすべき、という見方を示す人など、候補者の主張は様々です。


解雇規制緩和について、wikiで検索するとこういう項目があります。
かなり前のめりな印象のある項目で、ノートを見ると執筆者の間で相当議論が重ねられたように思われます。

これらを簡単にまとめるとうさぎ程度の力量では誤解を招く恐れがあるのでやりませんが、かつて従業員のターンオーバーが極めて高い(離職率が高い)業界(外資系)に居た者としてひとこと。

日本の雇用規制がかなり厳しいものであることは海外でも知られていました。各種社会保険の制度や会社負担割合についても、興味深く思われることがありましたが、いずれにしても採用の過程で国内規制が問題視されることはあまりありません。

人員整理を行う過程では、各国で規制が異なりますのでそこは議論になります。ただ基本的に現場では、人事については会社(本社)の意向に沿って「なんとか」するものであり、人事担当者はそこを「うまい具合に」対応することが腕の見せ所、という認識がありました。といっても別に非常に良い方法があるわけではなく、多くは割増退職金による退職勧奨+αが常道です。業界には経験の積み重ねによる無形のノウハウのようなものがあり、ある種の相場観のようなものも漠然と存在しました。被雇用者側にもある種のノウハウが伝わっている場合があり、交渉時にもう少し強く出るべきか、引くべきかという情報は(ごく細いつながりで)共有されていました。

被雇用者側から見て、人事担当者を値踏みすることもありました。会話の仮定でこの人は相当経験があると感じたり、または素人的な人と踏んだらより強硬な態度に出るとか。

基本的に法規は逸脱していません。
逸脱しているか、あるいはそのボーダーにある場合でも、それを巡って争いを続けるかどうかは状況次第です。次の就業先が既に見つかっている場合、退職条件を巡り争い事を抱えていては不利になります。雇用流動性が高い市場であれば、一定の能力があれば次の仕事は何とかなります。前職での処遇に不満があっても、次のチャンスをつかんだ方が総合的には正解であることが多い。
よほど腹に据えかねる場合は法定に持ち込むことになりますし、そういうケースも少なくはないのですが、覚悟と体力が必要です。

これは特殊な業界(の、東京における外資系)だけの話ですし、更にその中で職種により細分化された世界があります。そこには流動的な労働市場とコモディティ化された職務環境が自然と確立されています。
このような環境の下では、法律の壁はさほど問題ではなく、結局のところ人々は必要に応じて会社から会社へと渡り歩くことになります。

伝聞でしか知りませんが、日本の大手商社ではある業務上の作業や状態を示す用語が、会社ごとに違うのだそうです。そういう場合、なかなか同じ職種でよそに移るのは難しいかも。あとこれも伝聞ですが、鉄道会社ってお互いにものすごく仲が良くて、同業者の交流が盛んだとか。この場合もかえって転職が難しいかも。
とはいえ、野球とかスポーツの選手とかは、昨日の友は今日の敵なんて普通ですよね。

というわけで、法律よりは業界の慣行とか、人々の意識とか、色々あるよねという話でした(でしたか?)。

ちなみにというか、個人的には雇用の流動性が高い=生産性が高いという考えには必ずしも賛成しがたいです。部門立ち上げて1年で撤退したり、社員のターンオーバーが1.3年の職場が効率的だとは思えないでしょう。

それに、海外の流動的な労働環境を是として(というか勘違いして)国内で無茶な事をする経営者ってのもダメです。これにも悩まされたのですが、まだちょっとここに書くのは早いですね。

固い話はさておき飯でも。
ねぎとろは旨かったが、なぜかおそばがぶちぶちに切れてたのは減点。
とかいいながら、どこの店か書かないけど。ちなみに上の3枚はPentax KP + くせ玉SMC Pentax FA50mm F1.4です。



コメント (2)
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