夏は冬にあこがれて、冬は夏が・・という歌詞の曲があるが、気候が厳しいと、つい別の世界を思い浮かべるということは人情かも。
とりわけ冬は、できることならばはやく通り過ぎていってほしい季節だ。
夏も、近頃はうんざりする日が続くことはあるが、どちらかといえばやはり冬のほうが辛い。家の中に閉じこもって、暖炉の前で読書などしながら、来るべき春を待つ。夏は暑くてもどっか行ったりするし。
今、「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」の英訳を読んでいる。朝電車の中で読んでいると、こんな言葉が胸に刺さってくる。
A Killing winter, the Colonel has said. And it has only begun. Will my shadow survive? No, the question is, will I survive, uncertain as I am?
大佐は別のところで、冬は色々なものごとを明確にしていく、と「僕」に語りかけている。雪は降り続け、獣は命を落とす。誰にもそれを止めることはできない。
冬というのはそういうものだ。厳しい寒さは、ときとして命を奪うが、そのことによってものごとはより明確になっていく。
とはいえ、季節は廻り、春は必ず来る。
穏やかな冬は、心安らかに過ごすことはできるが、その代わり何も変わらない。前に進めない。
3年前がそうだったな。。当時の記事を見ていると、とりあえず穏やかな2月だが、今年はまだ始まったばかりだ、とある。
その年の終わりから、大きな変化が始まった。次の年も。
そのまた次の年、つまり今もまた、何かを変えなければいけないと思っている。
変わるのを待つよりは、自分から変えていきたい。とはおもうけど、なかなか難しくてね。。