うさぎくん

小鳥の話、読書、カメラ、音楽、まち歩きなどが中心のブログです。

ゆるキャラにおける感覚の違い

2013年06月09日 | 日記・エッセイ・コラム

きっかけがあってゆるキャラのことをしらべてみた。ゆるキャラグランプリ と言うのがあるそうで、毎年投票が行われている。昨年の1位はバリィさんだった。これは何となくニュースで聞いた記憶がある。3位のぐんまちゃんには、去年銀座で会ったことがある。この辺はなかなかかわいくて、いかにも和む感じがする。

ただ、このキャラクターはどうだろうか。これも前にニュースで見た記憶があるし、さいきんはパナソニックのCMというか、ウェブ広告に出てくるし、他にも多くのCMに出演している。東京の企画会社の主催者が、出身地を応援するためにつくったキャラクターらしいが、地元の市の公認は得ていないという。

正直言って、もうセンスがないとでも何とでも言われていいけど、これを見た時は何とも「気持ち悪い」かんじがして、まあ強い言い方をすれば、不快感?すら感じた。だんだん見慣れてはきたけれど。更にわからないのは、主に女性が、このキャラクターについて、ウェブなどで「かわいい」と評していることだ。・・。

これもテレビで見たけど、新潟のレルヒさんは地元ではこわいという人がいて、余り人気が無かったらしい(ちょっとマイナーチェンジしたんだったかな)。レルヒさんも、くだんのキャラクターも、ある種の人間をカリカチュアライズしたものだ。特徴を拡大した似顔絵を描かれると、周りの人は喜ぶが自分はちょっとやな気がする事がある。レルヒさんは僕が見ても、なかなかいいじゃないと思うが、くだんキャラクターは日本人男性である僕が見ると、その・・・。このキャラクター、絶対かっこうわるさを強調しているんだよね。歯が欠けているし。

地域的な感覚の違いというのは、これだけ情報網が発達した今でも、大きいのかも知れない。寅さんは格好悪いようで結構自分たちにはない自由なかっこよさがあって、僕はそれが人気の秘密だと思っていたのだけど、もしかしたら、ところによってはまた違う感覚で寅さんを見ている人もいるのかもしれない。

女性がこの種のキャラクターをかわいく思うのは更にわからない。ゆるキャラではないが、「あたしンち」のママにちかい感覚かも知れない。このママも、怪獣みたいなスタイルだけどかわいい、と思う。が、もしかしたら眉をひそめる女性もいるのかな。

あたしンちは、良かったよねえ。ただの変なおばさん、ではなくて、子供たちがちっちゃい頃はクリスマスケーキにすごく喜んでいたのに、(中学、高校生になった)今は、たいして関心も持ってもらえない、と寂しがるシーンなんて、なんだか泣けるシーンが良かった。九州男児のパパも、なかなか格好良かった。やっぱり、男はどこかしら格好良くないとなあ・・・。

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推定無罪

2013年06月09日 | 本と雑誌

スコット・トゥローの、出世作。25年ほど前に大ヒットし、映画にもなったが、読むのは初めてだ。
楽天の電子書籍で、クーポンを使えるので買ってみた。

作者の本職は弁護士だそうで、実体験も交えた、真に迫った描写という点で、パトリシア・コーンウェルの「検屍官シリーズ」と通じるものがある。最初はわりとスピード感のない、のっぺりした描写で、何となく書きこなれていないという感じが強いのだが、ある時点で物語が急展開する。そこから、最後の最後になってまた大きな展開が待っている。そこで僕らは大きく引き込まれる。この辺りはとても上手だ。

ただ、全体的な書きこなれの悪さは最後まで続く。というか、そこかしこに作者の純文学的趣向が顔を出していて、エンターテイメント小説らしからぬ深みを見せている。それは一つの魅力にはなっているが。読者として勝手な批評はいくらでもできるわけだが、仕掛けというか、背景にあるエピソードも無駄に複雑になっていて、すっきりしない印象もある。しかしまあ、そんなことはどうでも良くて、個々の登場人物の微妙な心理状況がとても上手に描かれているところが、最大の魅力だろう。

こういうのをリーガル・サスペンスというらしい。このジャンルはアメリカの独壇場であって、日本を舞台にする事はかなり難しそうだ(またつまんないことを言ってしまうが、中国ではもっとむりかも)。アメリカの法制度については、ドラマなどでかじったくらいで詳しい事は知らなかったが、同じ刑事裁判でも、日米でこれほど制度、意識が違うのにはちょっと驚く。

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