設計事務所の裏窓

夫は建築士。設計事務所をやってます。
裏から眺めた感想、日々の独り言。
不定期便で頑張ります~!

腐ったみかん

2011年05月23日 11時51分03秒 | 独り言
自分の周囲の知り合い達は、今「介護」という
問題に直面している人達が多くなった。
子育てが少々落ち着いたら、今度は介護問題。
珍しい話ではない。

自分の両親も、もう老老介護まっしぐら。。
で、最近思うのは、「育児の方がうんと楽」
なーーんて冷たい娘だろうと自分でも思うが
子供の問題も勿論大変。でも子供は柔軟性があり
建設的な話し合いも出来て未来もあり・・・
ところがである。
何十年も年月たった老人達には、当たり前だが
今までの考えや価値観を変える事は出来ない。
たとえそれが、もう無理だよって話でも・・・
身体と共に精神も固く老いちゃっている感じ。
これが超厄介。。。。

でも、同じ老人でも、自分は、明治生まれの祖母に
育てられたせいか、昔の「老人」と言われた人達と
現代の「老人」と言われる人達
なーーーんか違うといつも思う。

ネットが使えない、便利なものが使えない。
それが悪いという訳ではない。
自分も超アナログ人間。
でも、あえて現代の「便利」を使わずに
やたらと被害者になってしまう傾向があるのは
なぜだろうか・・・・

先週も自分の実家に姉と様子を見に行ったら
ともかく両親が買い物難民になっていた。
近くに大型スーパーがなく、身体が悲鳴をあげているのに
限界状態で買い物へ行っていた。
今やクリーニングでさえ宅配している時代。
食材の宅配業の会社はうんとあるというのに・・・
頑なに使おうとはしない。というより、知りたくない?
電話1本でカタログ見ながら注文出来るから
ネットがなくても大丈夫と説得しても聞いてない。
というより やる気なし。
でも 辛い、しんどいと繰り返す。。

あーーあ、なんで勝手に苦労しょいこんでいるのやらと
帰宅して近所の知り合い達に愚痴ったら、
みーーんなそんな感じらしく同じような話をしていた。

人間老いていかない人間はいない。
今普通に出来る事、やれる事、それが絶対出来なくなる。
その時に 自分の始末をどうするか。
それが最終的な人間の課題ではないだろうか。。

腐ったみかんにはなりたくない。
要は、今 自分が「あーーあ」と両親に感じている感情を
息子達には味わってほしくない。

昔、よく大人達からこう言われなかっただろうか。
「人から嫌な事されたら、絶対自分はやってはいけない」
そう、その原理。今、老人達の頑固な考えに翻弄されて
憂鬱になっているこの気持ち、その同じ事を自分が老人に
なってやったら、段ボールに1個入っていた腐ったみかんが
他の新鮮なみかんを侵食するようになってしまう。
それをやったらお終いだ。腐った人間にはなってはいけない。

どんなに老いても、どんな世代の人達とも建設的な
話し合いが出来る人間でならなければ。。。
最後まで 腐ったみかんじゃなく、人間として
いなくなりたいものだ。。。