設計事務所の裏窓

夫は建築士。設計事務所をやってます。
裏から眺めた感想、日々の独り言。
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革命器具

2011年05月11日 11時36分24秒 | 独り言
当たり前だが親は子供の体験の殆どを体験している。
学校生活、受験等々 多少の変化はありつつも
小さい頃がなかった大人はいない。
だから大抵の事は、自分が小さい頃はという文句でカタがつく。
しかしである。
携帯とパソコン この現代の代表格の代物については
40代、50代の中高年世代親達は、小さい頃はという
文句が全く出る事が出来ない。
なぜなら、そんな代物は、なかったから。

長男が中学に入学したとき 我が家は初めて子供に携帯を
与えた(というより貸したという認識だけど)
それは、電車通学だった為と入学する学校が携帯保持を認めていた為。
次男は中学入学で電車通学となったが、学校自体が
中学生の間は携帯持ち込み禁止という学校だったので
中学生だからという理由での携帯は与えなかった。
そして今年中学3年になって与えてみた。
パソコンの方は、小学生くらいから触り始めているなあと
いう感じだったのが、今では自分なんかより(比べちゃ可哀想だけど)
使いこなしている。
学校の課題もネットで調べてなんていうのが出てくるし・・・・

そこで問題になるのが、10代の子供が こういうおもちゃ感覚の
物に対して、どこまで本当の意味での利用が出来るのかという問題。
案の定、利用しているのではなく、利用されちゃっている感じになり・・・

そりゃあね、自分もパソコンでほお~~~!こんなに便利で楽しい物が
世の中にはあるのかと一時は、ネットサーフィンしてあれ?と
気がついたら日もとっぷり暮れ・・・というお馬鹿な事を一回はした。
でも一応そこは大人。ネット依存症って言葉も理解出来るなあなんて
変に感心したものだ。
もし10代の自分に こんな楽しき物が与えられたら・・・
果たして、自分を律して使いこなせたか・・・・
ここが体験がないから、わからない。多分、絶対無理そうだけど(汗)

あまりにも子供達の使い方がひどいので、何度も話し合いである。
確かに取り上げちゃうのは簡単。使わせないのも簡単。
でもそれで「お前達はいいのか」「管理されていいのか」
「自分達の行動を規制されるバカ達なのか」という話し合い。

携帯もパソコンも使えないから、今すぐどうかなるっていう生活じゃない。
ただし、両方とも世の中の仕組みを変えちゃったくらいの
革命器具だとも思う。勿論利点あれば、その逆も大きい。

人類は常に文明を求める。
より便利、より快適。そこで弊害がおころうとも未来へは進むけれど
過去に帰りたがる人はいない。
自分も文明は大好き。弊害がおこったら、その弊害を乗り越えられる
文明がまた出てくると思う。江戸時代に、縄文時代にと今から戻る事は
ないだろう。
だからこそ、使いこなさなければ、利用しなければと思う。
そこをしっかり持ってないと、革命器具に翻弄されて無駄な時間を費やすのみ。

10代の頃、そんな話を大人達がしてくれたら、自分だったらどうだろう。
ともかく体験がないので、日々、想像しながらの この問題である。