BUONA GIORNATA!

取材や旅、見仏、ヨーガ、読書の日々をつづります

スマナサーラ長老講演会

2011年11月21日 | Weblog
スリランカ・テーラワーダ仏教(小乗仏教のこと)のスマナサーラ長老が初来県、駅前のKITEN8Fホールで講演されました。

長老は日本在住が長いので、講演はありがたいことに日本語。

講演の内容を要点だけ書くと・・・

 ・命あるものが変化していくのは当たり前のこと。すべてのものは移り変わる。
  一瞬一瞬、変化し続けている。これは生命の法則であり、宇宙の法則とも言える。

  命あるものの変化の例:動物の擬態、環境適応のための進化
  =生きるため(食べるため、敵をしりぞけるため)


 ・固執(頑固さや現状維持も含む)は生命の法則に反している。危険な状態を生む原因になる。
  だから、常に精神的な進歩主義であるべき。


 ・人間関係の失敗が多いのは、自分を変えようとしないから。
  自分のルールで人を変えようとして思い通りにいかないことで、エゴが出る。


 ・人は安定を求めるものだが、一瞬一瞬止まらず変化するのだから安定はしない。
  だが、心を安定(安らぎ、幸せ)の方向に変えることはできる。
  例えば、「昨日の自分より、今日はちょっとよくなります」と毎朝、意識する。
  肉体より先に、精神を進歩させることが大切。


 ・自分が先に微笑みを見せよう。
  相手がどんな態度であろうと、それはその人の自由な気持ちであるから、尊重すること。
  自分は相手の態度に影響されることなく、微笑もう。すると、世界が微笑んでくれる。
  灯火を持って歩くような人になろう。


 ・世界や周りを変えることはできない。
  でも、自分がよりよく変わることが、結果、世界を変えることになる。
  怒りや嫉妬のない、清らかな心を育てること。思いやりや優しさを持つこと。
  そうして自分が安らぎを得ると、周辺の人々も安らぎ、光が降り注ぐ。


最後に質問に答えていただく時間がありました。

日々の生活に対するいい教訓がありましたので、ご紹介。

 Q:スポーツで、勝ちたいあまり、相手方(敵)や仲間に対して怒りの気持ちがわくことがある。
   どうすれば楽しめるか。

 A:スポーツは他人(チームメイトや相手方)との戦いではなく、自分との戦い。
   自分の精神力、技能を磨くことを楽しむように。

これは、スポーツだけじゃなくて仕事や勉強にもあてはまるなあ。

 Q:宿題やテストに追われてストレスがたまる。どうすれば気持ちが楽になるか。

 A:自分で工夫して、おもしろくすること。すると心がほっとする。
   何か新しい楽しみを別に見つけるのではなく、
   日々しなければいけないことを楽しみに変えていけばよい。

これも、仕事の場合でも当てはまりますね。


お話を聞いていると、小乗仏教と、馴染みのある大乗仏教との違いなのか、それとも国の感覚や思想の違いなのか、どうも納得できない言葉もありましたが、勉強になりました。

けっこう、厳しさや批判を表に出されるのですね~。


主催された吉村町・明星寺のご住職が司会進行役を務められていましたが、すごく人柄がよさそうで、柔らかで素朴な話し振りや表情に、このご住職の説法もお聴きしてみたいな、と思いました。

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