BUONA GIORNATA!

取材や旅、見仏、ヨーガ、読書の日々をつづります

祖母の味

2009年02月12日 | FOOD
思い出す祖母の姿はいつも、ほうきを持って庭や室内を掃除しているか、料理をしています。遊びに行くといつも、ちゃちゃっと料理をしておやつやご飯を食べさせてくれたものです。

そんな料理上手な祖母の味のひとつがこれ。
「とじこ豆」というおかし。

調べてみたら、熊本県菊池・鹿本エリアの郷土料理で、もともとは保存食だったそうです。

小麦粉と黒砂糖を練った生地に、炒った大豆(祖母はピーナッツで作っていた)を混ぜ込んで竹の皮で包んで蒸したおかしです。もっちりした食感と、ほんのりした甘味、豆のカリッとした歯ごたえが、なんとも美味!とにかく、私好みの食べ物です。

名前の由来はそのまま「豆を閉じ込めた」ところからきているそうです。

母のつくるとじこ豆は、祖母のとは少し違う気もしますが、おいしい。
叔母(母の妹で、母の実家をついでいます)によると、手作りする家庭は減ってきているとか。でも祖母の味としてずっと作っていきたいよね、と一族みんなで話しています。

ときどき無性に祖母のごはんが食べたい時があります。
しっとり卵焼き。
山菜の混ぜご飯。
根菜とわらびの煮物。
マカロニと魚肉ソーセージがいっぱい入ったサラダ。
馬肉のしぐれ煮。

真似して作るのに、同じ味にできあがらないんだなあ…。