ぼんくら放浪記

Blogを綴ることによって、自分のぼんくらさを自己点検しています。

ブラック企業大賞

2013-07-03 05:00:00 | 大阪にて

ブラック企業と呼ばれる悪質な会社が世を騒がせています。テレビのニュースなどを見てると新入社員として雇った労働者を過酷な条件で働かせ、自ら辞めていかせることを常套としている会社だと思っていましたが、大賞にノミネートされている企業はもっと深刻なもの、過労死や自殺者まで生み出しているのに何の反省も見せず、損害賠償などする気も無く、家族にさえ謝らないという人道に悖ることが明らかになっている会社なのです。

一応ブラック企業の定義を書いてみると、“労基法などの法律を無視、過酷な労働条件、労働環境で人を働かせる企業を指す”とあり、パワハラ、セクハラ、残業代未払い、長時間労働、派遣差別、偽装請負・・・「こんなのおかしい」と思っていても、声を上げることも出来ない、難しい、それがブラック企業の特徴です。

そういう悪質な企業を表彰すると言う大胆な試みが3年くらい前から始まっており、今年は8企業がノミネートされました。1位から順にワタミ、クロスカンパニー、ベネッセコーポレーション、サン・チャレンジ、餃子の王将、西濃運輸、東急ハンズ、東北大学となっています。この8社の中でベネッセと餃子の王将を省く6社で過労死あるいは自殺者が出ています。

             

1位のワタミって最近よく聞く名前ですが、実際に居酒屋に入ったことはありません。何処かで見た覚えがあったような気もするけど、何処だったかなかなか思い出せなくて、ネットで調べたら難波にあったので、用も無いのにノコノコと写真を撮りに出かけました。最近は宅食のコマーシャルが頻繁に流され、何故か創業者も顔を出すシーンもあって変な感じと思っていたら、明日告示される参議院選挙に自民党公認で出馬するらしい。自民党は表彰されるのだからいい企業だと思っているのかも知れませんが、従業員に過大な残業を強い、しかもその賃金を払わない、挙句の果てに過労死に至らせた企業であり、その悪質振りがノミネート順位1位に輝いたということなのです。

ワタミで働いていた一人の男性の話を聞いていると、就活で「ありがとうを集める会社」「周りを幸福にしていく会社」との説明に良い会社だと思い就職、開店前の3時から仕事が始まり、終わるのは午前2時や3時、当然乗って帰る電車などありません。研修では創業者の著書を買わされた上に感想文まで書かされ、会長の理念が信じられなくなったと言います。賃金明細には『所定勤務重複等調整』というよく意味の分からない欄があり、多い月には6万円も引かれ、社宅費45000円を差し引くと手取り6万円台になったこともあったようです。

             

餃子の王将は家の近くにもあり、一度ならず二度もこのブログにも登場しました。ワタミの写真を撮った後、歩いていたらすぐ近くに有ったので難波にある餃子の王将を撮りました。悪質な企業が難波のすぐ近くに2軒もあるなんて、難波も良い街とは言えません。一度テレビで餃子の王将の新入社員教育の場面を扱った放送を見ましたが、後味の悪い番組で、あぁいった教育が最近の風潮であるかのような報道は如何なものか、こういう企業をのさばらせるのもマスメディアの責任でもあると思うのです。だいたい餃子の王将は何故休みが無いのか、不思議で仕方ありません。いつ行っても同じ店長、料理をしているのも同じ人です。

ブラック企業の定義に照らせば、引っ掛かる会社はいくらでもあると思いますが、この8社がノミネートされたのは動かすことが出来ない証拠があるから。私の勤めていた会社も私たちの部署ではそんなことは無かったけど、神戸のビルに居た頃は、若者が多い部署では三六協定など無きに等しかったし、ある部長が終業時間になると一旦電気を消して、その後暫らくしてから電気を点けて仕事をするような姑息な指示を朝礼で言っていたことを思い出します。もう我が社じゃないけど、ブラック企業にノミネートさえされてはないものの、グレーぐらいの色はかかっているのだと思います。

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