ウジ殺しと言われる植物

2013-07-01 23:22:52 | Weblog

　先月の研修会で川上岳に登った時に山頂付近で参加者でハナヒリノキを観察しました。
　過去に何度も川上岳に登っているのですが、あまり気に留めていなかったという植物です。
　そんなハナヒリノキの観察中で、ある人が「ウジ殺し」と言われました。
　そのことが頭の中に2週間経った今でも頭の中に残っています。
　ハナヒリノキのことは、今から4年ほど前に富山県の有峰のインタープリター養成講座（確か有峰に行きたかったら講師のお手伝いという名目で行ったような？）に行った時にハナヒリノキの記事にしていることを思い出します。
　その時の内容をみると富山県の五箇山でウジ殺しと言われていると書いています。
　徒然と書いているブログですから数年経つと自分で書いたことなのに忘れてしまっている現実・・
　先日もウジ殺しと聞いて記憶が呼び起こされました。その時は具体的に何処でという話しは無かったので、今日になって、ちゃんと聞いておけばと後悔しています。
　これだけ書くと、ウジ殺し=ハナヒリノキとなりますが違います。
　厳密にはハナヒリノキのことをウジ殺しという地域がありますというのが正確なのです。
　遡ること1年ほど前の徒然写真帳でもウジ殺しについて書いています。
　その時の植物はタケニグサです。
　今から一昔前に中津川市福岡（聞いた時は恵那郡福岡町でしたが）でタケニグサのことをウジ殺しと聞きましたので、この地域でウジ殺しというとハナヒリノキでは無くタケニグサということになります。
　昔はトイレが水洗ではなくウジが沸くことが多かったし、化学物質が容易に入手することが出来なかった時代は植物の力でウジを殺していたのです。
　今はトイレは水洗となったこともあり日常生活でウジが大量発生なんてことはおこりません。
　仮に起きた場合は化学物質で駆除してしまうことでしょう。
　こんな時代となってしまっているので、ウジ殺しと言われる植物があるなんてことを知っている人も希となってしまっています。
　昔は生活の中で植物を知り巧みに利用する文化があったということがウジ殺しと言われる植物から実感したのでした。
　有毒植物であれば全てウジ殺しとなりえるのでハナヒリノキやタケニグサ以外にもウジ殺しはあるのだろうな～と思います。
　余談ですが先月川上岳に登った理由は森を案内する人達の研修会でしたので、ウジ殺しについて私が思ったことを話せば良かったのですが、何故か気乗りせずに大人しくハナヒリノキの話を聞いていたのでした。
　このブログを見ている方の中に研修の参加者がいるので、何故その時に話をしないんだ！と言われる前に書いておいて終わりとします。（管理人）

＜過去のハナヒリノキの記事へのリンク＞
＜過去のタケニグサの記事へのリンク＞

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　先日の川上岳で撮影したハナヒリノキ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　