アンコールトムの中心の宮殿にバイヨン寺院の建物がある。
王様は、レンガを積み上げた塔の四面にそれぞれ顔を浮き彫りにした。観世音菩薩の顔と言われている。
ジャヴァルマン7世はその顔を自分の似顔絵として造らせたとも言われている。12世紀末のことであった。この王様は仏教寺院としてアンコールトムを建てたと言う。現人神である。
眼が大きくて、唇が分厚くて、この顔は明らかに南方系の顔をしているようだ。
「クメールの微笑み」
中でもこの顔が評判がよろしい様で…。
この角度なら、いいショットが撮れることでしょう。
顔が何面見えるでしょうか。
⑥
彼はこの自分の居城に塔を49塔建設した。
階段ピラミッドのように、3層になって高くなり、各回廊には壁画の浮き彫りがなされている。アンコールワットのそれよりも、明るい部分が多く、今度はアップできるかも…。
入口の玄関までの通路には、ここでも蛇の守り神がいる。何と!頭の数がかなり多いではないか。
なんだか不思議な空間に迷い込んだ感じがします
やはりクメールの色合いでしょうかね。
顔をこのように大きく、しかもいくつ
もというのは、本場ヒンドゥーの様式
とはまた違うのかなぁと感じます。
この石積みの方法は岩や崖のない所でも石の彫刻物を案外手軽に作ることができて、いい方法ですね。 石を運ぶのがタイヘンな作業でしょうが・・。
どこかで彫刻してから積んだのか、石を積んでから彫刻したのか・・・。
いつも誰かに見られていると言う感覚になりますね。
それが自分の使える王様ですから、自分を護ってくれる、と言うのもあれば、やましいところがあれば、煙たい存在でしょうね。
観世音菩薩が、私どもの普段見ている顔とは少し違いますね。
けれどもハートは同じなんでしょうね。大乗仏教ですから、世のすべての人を救い、浄土へ導くのがメインだと思いますが…。
しかし、この王様ジャヴァルマン7世は、ヒンドウー教の建築からは、脱出し切れなかったところに、多神教の香りがしますね。
彫刻は、立派過ぎて、かなりの職能集団がいたと考えられます。
ピラミッドのように単純でなくて。複雑な造形に積んであるのは、どうやって積んだのでしょうか。
クレーンも重機もなく、象がかなり手伝ったらしいですが、さて、どうしますか。
川の源流域にある山から切り出して、船で運んだことも考えられますね。けれど、石を運ぶ船の彫刻などは今回見ませんでしたよ。
ロマンですね。