肯定的映画評論室・新館

一刀両断!コラムで映画を三枚おろし。

『そのときは彼によろしく』、観ました。

2008-02-15 20:10:08 | 映画(さ行)





監督:平川雄一朗
出演:長澤まさみ、山田孝之、塚本高史

 『そのときは彼によろしく』、観ました。
幼い頃、親友二人との約束だったアクアプランツの店「トラッシュ」を開店した
智史。ある日、店に若い女性が現れ、彼女はこの店で働かせてと頼み込む。
翌日、得意客から彼女が人気モデルの森川鈴音だと知らされる。そして、
幼馴染みの花梨であることに気付く‥‥。
 『いま、会いにゆきます』の市川拓司原作‥‥、といっても(長澤まさみには
興味があっても)竹内結子にはとんと興味が湧かないオイラは、その『いま、
会いにゆきます』は観ていない(笑)。ただ、当時頻繁に流れていた予告編と、
その映像を観た限りでは、若い女性層をターゲットにした“ラブファンタジー”
ではなかったのかと…。でもって、恐らく本作もその流れを組むものだろうと
予想して‥‥、まぁ、実際、その通りだったわけだが(笑)、ストーリー構成の
工夫やら、途中に一回二回とある仕掛けやら、時折ハッとさせられる台詞やら
あって、先日厄年祈祷を終えたばかり(?)今年41歳オイラにして、結構楽しめた。
最後はちょっとベタな結末だが、それでもイイと思えるオイラは、年甲斐もなく
ファンタジックな気分にさせられた。例えば、劇中で湖の水面に映し出される
森の景色が幻想的な空間を作り出し、この世界とは違う“別の、もうひとつの
世界”に想いをめぐらせる‥‥。この映画では、原作の“寓話的なイメージ”が
ヴィジュアル面で上手く表現されていたと思うし、“神秘的な水草”の存在も
この映画の世界観にピッタリ。個人の好き嫌いはともかく、ナルホド、市川
拓司という作家が“売れっ子”である理由がよく分かるような気がした。
 それから、本作の長澤まさみちゃんを見て‥‥、というより、これまで彼女が
出演した作品群を見て気になったことが…。果たして、東宝は“この逸材”を
将来どのようにしたいのか…、また本当の意味で“東宝の看板女優”として
育てていくつもりがあるのか、疑問に思えてくる。近年の彼女はといえば、
決まって“優等生”の役柄ばかりで、それが(現在の)彼女のイメージとはいえ、
観る側からすれば正直「またか…」と思ってしまうのも事実。聞けば、次回作も
大作時代劇(黒澤映画のリメイク?『隠し砦の三悪人』)のお姫様役だというし、
なんだか東宝に“使い勝手の良い広告塔”として上手く利用されてるみたい。
このまま女優として一皮剥けないまま、第二の沢口靖子にならなきゃいいと
本気で心配しちゃうオイラなのだが。もっとも、長澤ちゃんにしても、何の
疑いもなく、ただ与えられた仕事をこなしていくだけじゃなくて、これから
10年先を見据えて出演作を選んでいって欲しいのだけどネ。世界に広く
目を向けてみると、キャメロン・ディアズとか、スカーレット・ヨハンソンとか、
出演作にセンスを感じるし、長澤ちゃんも優れたエージェントを見つけることを
オススメするね。(アレレ?、ハリウッドだけに限らず、日本の映画界にもそういう
システムってあるんかしら。)






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