八ヶ岳にいるときの移動手段は自家用車だ。
八ヶ岳に限らず、都会を離れると車無しでは生活できない。
平らな田舎なら、ある程度の距離なら自転車という手段もある。
でも、高低差のある高原地帯では、車である。
で、朝は写真の様に、八ヶ岳をバックに、週末は観光客が走る素敵な景色の道が通勤路になる。
といっても、渋滞はしない。みんなかなりのスピードで走っている。
通勤のストレスは無い。景色に感動したりはするけれどね。
ユーノスRoadStarなどのオープンカーで通勤している人も何人か見かける。
人生楽しいでいるなあと思う。あ~僕もまたオープンカーが欲しいなあ。
東京では、通勤はもっぱら徒歩と公共交通機関だ。
通勤に限っては、東京はエコだ。
僕も東京へ仕事に行ったときは、この群衆の中の一人になる。
肩がぶつかり合うほどの人混みの通路を抜け、階段を上りそして下り、人だらけのホームに着く。
それから鮨詰めの電車に押し込まれ、好まざるに関係なく、見知らぬ人と圧迫されるほどにくっつき合う。
普段は、どんなに好きな人でも、これほどまでにくっつかないと言うのに。
臭く、脂ぎったオヤジにへばり付いたら最悪。次の駅までは地獄だ。
素敵な女性と面したら幸せかというと、痴漢に間違われぬように手を上に上げ、誤解を回避する。
そんなこんなを朝夕繰り返すのだから、寿命も縮まるだろうし、ストレスも溜まって病気になるだろう。
それよりも、この空気が最悪だ。
こんなに人がいて、車がいて、ビルがあって、いったいどこから酸素が供給されるのだろうと不思議になる。
実際、八ヶ岳から来て、新宿でバスを降りると、空気の臭さと酸素の薄さを感じる。
しばらくは、その匂いと軽い酸欠で頭が痛いが、1時間もすると慣れてしまう。
まあ、人間とはなんと順応性のあることか。
会社勤めだと、大学を卒業してから60歳の定年退職まで37年間、こうした通勤を繰り返すわけだ。
人生の大半をこうした生活に費やしてしまうわけだ。
(画像はGoogleより転用させて頂きました。)
田舎に暮らし、そこで仕事をすれば、冒頭の写真の様な通勤スタイルになる。
生活する環境も、殆どが土地付き一軒家は当たり前だ。
賃金は安いかもしれない。
でも、生活するのに必要なお金が都会と比べたら遙かに安いと思う。
僕は東京と八ヶ岳に家があるので、どちらも公平に見ることが出来るけど、
八ヶ岳に暮らしている人の方が、遙かに豊かで楽しそうである。
東京の90%あまりは地方出身者である。僕もその一人だ。
言い換えれば、地方の人の憧れで成り立っている都会。
でも、ちょっとチャンネルを切り替えれば新しい人生が始まるのです。
都心に集まりすぎた人口が地方へ戻れば、日本はもっと元気になれるのではと思います。
レイルウェイズという映画があります。
まだ、見ていませんが、49歳で人生のチャンネルを切り替えた男の映画です。
http://www.railways-movie.jp/
この映画が封切られた頃、大森からバスに乗って東京の家へ帰るとき、
前の席の熟年のサラリーマンがこの映画のパンフレットをしげしげと眺めていました。
映画を見てきて、きっと自分の人生を被せていたのでしょうか。
あのサラリーマンは、その後どうしたろうか?
忘れかけた夢を思い出しただろうか?
で、こんな通勤もあるんですね。
これも大変そうですね。
(画像はGoogleより転用させて頂きました。)