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万城目学「鹿男あをによし」

2008-06-13 | 小説

鹿男あをによし「さあ、神無月だ――出番だよ、先生」。

二学期限定で奈良の女子高に赴任した「おれ」。ちょっぴり神経質な彼に下された、空前絶後の救国指令!?

 

玉木宏主演でドラマ化された、万城目さんの痛快小説。

ホルモーにはかなわないけど、奇想天外で、この人ならではのお話が楽しめます。

登場人物や鹿、狐、鼠もそれぞれ個性合って面白いし、神経衰弱ってあだ名のおれも、男としてどうなのっていうところも無きにしもあらずですが、根はいいヤツ。

イトちゃんがキュートで可愛いし。

 

25歳、子持ちの藤原先生の懐深い…「結構人間って、無防備な状態だと、心の中身がすぐに顔に出るもんです。きっと生徒達だけじゃなく、僕らも一緒なんだと思いますけどね。まあ、僕らには毎日、そんな視線で見守ってくれる人がいないだけで…、もっとも、こんな歳になっていちいちそんなことされるのも嫌ですけど」

配偶者に対し→「近すぎると、これがかえって見えにくくなるんです。厳密には、あまり真剣には見たくないというか…なかなか難しいもんです。要は適度な距離が大切ということです」

 

鹿「人間という生き物は文字にして残さないと、何もかも忘れてしまう。本当に大事なことは、文字にしてはいけない。言葉とは魂だからだ。だが、そのことを人間はすっかり忘れてしまったらしい」

鹿「ある時ヒメ(卑弥呼)が言ったんだよ。お前はとても美しいと、人間はこの世で唯一、自分たちとはちがう種を美しいと認めることができる生き物だ…」

 

今回は奈良が舞台ですが、卑弥呼の死から繋がる秘話など、アキさせずに展開されていきます。

あをによし 奈良の都は 咲く花の 薫ふがごとく 今盛りなり

あをによし=奈良の枕詞・

「青丹よし」で、建物の青色と丹色の色づかいが鮮やかで、都の名場目はグットだなあと言う意味らしい。

 

 



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2 コメント

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Unknown (many)
2008-07-11 07:24:37
原作は、小説だったんですね。
奈良が舞台なのに、関西弁じゃないぞ!!っと
ツッコミをいれつつ毎週見てました。
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そうなの? (mint)
2008-07-11 11:10:09
関西弁分からないから~。
玉木君は3枚目役が可笑しいよね。
結構ないい男なのに…
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