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気まぐれ読書・映画・音楽の記録。本文に関係のないコメントについてはご遠慮させていただきます。

坂村真民「二度とない人生だから」

2008-05-07 | 詩、短歌、俳句

人生をどう生きるか、それを解決しようと詩の道を選び、ただ一筋に生きてきた著者。そんな生き方の中で生み出された自身の代表作を編んだ「念ずれば花ひらく」(98年刊)に続く第二詩集。

 

四訓

川は流れていなくてはならぬ

頭は冷えていなくてはならぬ

目は澄んでいなくてはならぬ

心は燃えていなくてはならぬ

 

ねがい

見えない 根たちの ねがいがこもって

あのような 美しい花となるのだ

 

天啓

ふかきをきわめ あさきにあそべ

 

花は嘆かず

わたしは 今を生きる姿を 花に見る

花の命は短くて など嘆かず

今を生きる 花の姿を 賛美する

ああ 咲くもよし 散るもよし 

花は嘆かず 今を生きる

 

三学

いかに生きるかを学べ

いかに愛するかを学べ

いかに死すかを学べ

 

愛には 意味づけなど不必要だ

何でもない愛が 本当の愛なのだ

水が流れていくような 風が薫ってゆくような

そういう愛を 求めてゆこう

 

私の道

さくらの花が満開でした

麦がもう歩を出していました

れんげがいっぱい咲いていました

タンポポがわたしを呼びとめてくれました

こんな道がやっぱりわたしの道だったと

きのう街の雑踏に押されて歩いた体を

夕暮れの光に染ませながら歩いていきました

 

愛は流れていく水のように

自然に結び合っていなければならない

岩があれば岩をめぐり

木があれば木をめぐり 

ささやきあい ほほえみあい 

淵となり 瀬となり 雲を浮かべ 鳥を遊ばせ

なぐさめあい ゆるしあい

大海に注いでゆく川のように

いつも無心でなくてはならない

1つに溶け合っていなければならない

 

つゆくさの花

つゆくさの むらさきの あさつゆの すずしい道

束の間の 露の世を 清く生きようと

告げている つゆくさの花

 

ともにあゆめば 風 ひかる

 

皐月

光 キラキラ  風 サラサラ  命 イキイキ  蝶 ヒラヒラ

 

 



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