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気まぐれ読書・映画・音楽の記録。本文に関係のないコメントについてはご遠慮させていただきます。

スパイダーウィックの謎

2009-09-15 | 映画

2008.米

監督~マーク・ウォーターズ

出演~フレディ・ハイモア、サラ・ボルジャー、メアリー・ルイーズ・パーカー

両親の離婚で、双子の兄弟ジャレッド&サイモン、姉のマロリーは母のヘレンに連れられ、朽ち果てた家で生活することに(行方不明になった大伯父スパイダーウィックの屋敷)。壁の裏に何かがいる気配を感じたジャレッドは、さっそく屋敷を探検。屋根裏部屋で「決して読んではいけない」と警告のメモが張られた本を見つけ、思わずページをめくってしまう…。

ジャレッドが見つけた“謎の本”をめぐり、邪悪な妖精たちと姉弟が攻防を繰り広げるミステリアス・アドベンチャー。本には何が書かれているのか、妖精たちはどうして本を狙うのか、行方不明の大叔父さんはどこに行ったのか…? 次々と登場するユニークな造形の妖精たちと、全編にちりばめられた謎解き要素で、最初から最後まで目が離せない作品。主演は、『チャーリーとチョコレート工場』で世界的な人気子役となったフレディ・ハイモア。しかもワンパクなジャレッドと大人しいサイモンという対照的な双子を一人二役で演じており、さすがの演技力を見せつける。 

ファンタジーものです。だけど、両親の離婚に関して、お父さんの事が大好きだった少年の心と、母の苦しみなど。また、電話だけど…子どもを愛するが故に本当のことを告げない父親がかえって子どもを傷つけて、そして、荒れていた母と子の絆は、事件を通して深まっていくのだ。

ヒステリックでなき虫の母親には、夫ならずも、子どもだってうんざりだが。現実的に、子どもが小さい頃に離婚するなんて世界中どこにでもある話だ。でも、子どもにとって、大人の事情って、全く勝手なことだなあと。ファンタジーそっちのけで、感慨深かった。

しかし、悪い妖精が、父に化けて、「ただ、お父さんは。お前を愛している事を言いたかっただけ」って言ったとき…。単純な私は、うっ…と思ったが。少年は、ちゃんとそれが父じゃないと見抜いたんだな。これが…。

父なら、会いに来てくれたら。事実をちゃんと自分に話してくれるはずだと。信じていたから。どんな辛いときでも、辛いからこそ。一人の人間として、子どもに嘘をつくのは、それを知ったとき。裏切られた。あるいは、信用されていないと子どもが感じるだろう。その傷はきっと、後々まで。癒えることは難しいだろうな。と思った。

まあ、それはスパイダーウィックにしても、妖精の研究に没頭するあまり、家族を失い事になってしまうわけで。最後に娘と再会して、happyに終わったのは、救いですが…。男性は勝手な生き物で、女性は強く清く逞しく、そして、かけがえのない子どもに救われる。そんな現代の家庭の事情が、根底にあるような気がしてならない。

本を守っている。小人の妖精は。なかなかお茶目で、性格が単純で、わかりやすい。こういう友だちが一番安心できるかも。

世界が、社会が、小さな単位の家庭までも不安定な世の中。ファンタジーの計り知れない力って人には必要だと思う。奇蹟を起こすのは。信じることそして、決して諦めない強さかな。



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