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わが母の記

2012-05-09 | 映画

昭和39年。小説家の伊上洪作(役所広司)は、幼少期に兄妹の中でひとりだけ両親と離れて育てられたことから、母に捨てられたという想いを抱きながら生きてきた。父が亡くなり、残された母の暮らしが問題となり、長男である伊上は、妻と琴子(宮あおい)ら3人の娘たち、そして妹たちに支えられ、ずっと距離をおいてきた母・八重(樹木希林)と向き合うことになる。老いて次第に失われてゆく母の記憶。その中で唯一消されることのなかった、真実。初めて母の口からこぼれ落ちる、伝えられなかった想いが、50年の時を超え、母と子をつないでゆく

 

家族だからこそ、言えないことがある。家族だからこそ、許せないことがある。それでも、いつかきっと想いは伝わる。ただ、愛し続けてさえいれば──。たとえ時代が変わり、社会が複雑になり、困難な未来が訪れても、家族の絆だけは変わらない。人と人との絆の大切さを知った今の時代にこそふさわしい、希望に満ちた普遍の愛の物語

 

良かったです。役所広司と樹木希林の演技が最高によいです。

とくにボケ婆さん役の樹木希林の視線の先がとってもよかった。

シリアスな問題だけど。笑える。そしてなみだあり。誰にでもいる家族。親子というテーマが自分に振り返ってじんわりと心にしみてくる。

親子、そして兄妹とそれぞれの立場からそれぞれの想いがあり。そして、また、受け継がれる想い。

認知症の祖母に献身的な琴子も、思いもかけない祖母の態度に。「もう知らない!」と頭にきちゃうところも、認知症の介護に当たったことのある家族の人なら頷けるところだと思います。

その人の思いを受け止める。

映画では客観的に見ることができるので、どの役もその人の気持ちが伝わります。

家族って煩わしくって、温かい。それが、愛なのかな?

「ぼくの探しているのは、母さんと渡る海峡。世界のどこにもない海峡…」

樹木希林が幼い息子との別れで、手にした詩をそらんじる場面に号泣です。



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