銀右衛門文庫の経済動向

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7月10日

2014-07-10 | 経済動向
東証1部の騰落銘柄数は、値上がり372/値下がり1333と大幅に値下がり優勢。主力株では、ソフトバンクやファナックなど値がさ株は小幅安。円高進行が重しとなり、トヨタをはじめとした輸出関連株も軒並み下落した。1Q好業績観測の東レはしっかり。新興市場銘柄では、米ボーイングや東大などと航空機バイオ燃料の実用化に取り組むユーグレナ、ミクシィやドリコムなどに買いが入ったが、日本通信は利益確定売りに押され、朝方高かったFDKは後場に値を崩した。売買代金は1兆6675億円と6営業日連続で2兆円を下回った。個別で買いが入ったところでは、1Q大幅増益のパル、大幅増益見通しが期待される日本エンターなどが人気化。一方、ソフトブレーンや三菱化工機などが値を崩した。

値下がり銘柄数のわりに日経平均の下げ幅が限定的だったのは、ソフトバンクやファストリ、ファナックといった値がさ株が大引けにかけてプラス圏に浮上したことが要因。値動きの不自然さに官製相場との見方も多いが、前日に続いて25日線付近で下げ渋ったことから先高期待も少なからずあるとみられる。週末にオプションSQを控えており、オプションの権利行使価格である15250円を意識した動きもあったと考えられる。前日物色されていた中小型株は利益確定売りが目立っており、SQ前日の明日も大型株優勢の相場となる可能性がある。なお、今晩の米国市場では、6月17~18日開催分の米FOMC議事要旨が公表される。この内容を見極めようとして売買を控えた市場関係者も多く、金融政策の先行きに注目が集まる。

東京市場は買い優勢の展開となりそうだ。日経平均株価の予想レンジは15200円-15400円。注目された6月17-18日のFOMC議事要旨では、早期利上げ懸念が後退したことで米株市場は上昇しており、イベント通過による買い安心感が日本株にも広がるとみている。寄り付き前に発表される6月国内企業物価指数や5月機械受注のほか、11時の6月都心オフィス空室率、14時の6月消費動向調査など国内経済指標が目白押しで、指標の結果に一喜一憂する展開が想定される。九州に上陸した台風8号の影響が製造業の一部工場の操業停止といった形で出てきており、台風被害でクローズアップされるセクター(保険や電線、ホームセンターなど)の動向に注目したい。

9日のNY株式相場は3営業日ぶりに反発。FOMC議事要旨を受けて、足元で高まっていた早期利上げへの警戒が緩和したほか、企業決算に対する楽観的な見方が広がった。ダウ平均は前営業日比78.99ドル高の16985.61ドルで終了した。 NASDAQは前営業日比25.57ポイント高の4419.03ポイント、S&P500は前営業日比9.12ポイント高の1972.83ポイントで終了した。 円建てのCME225先物は日中終値と比べ50円高の15350円、ドル建ては75円高の15375円で終えた。