山の民俗伝承ひとり画ってん。「奥多摩・芋木ノドッケ」


「奥多摩・芋木ノドッケ」
【概略】
 奥多摩雲取山から長沢山、酉谷山方面の長沢背稜に入ると最初に
「芋木ノドッケ」という山があります。国土地理院の2万5千分の
1地形図「雲取山」には、「芋木ノドッケ」、登山用地図には「芋木
ノドッケ」と「芋ノ木ドッケ」の文字がならんでいます。
 「ドッケ」はトッキ、トッケ(突起、尖峰)からきている名前。
しかし、この「イモギ」か、「イモノキ」が問題で、昔から議論の
もとになっています。明治時代の本『多摩郡村誌』はイモギとなっ
ています。
 しかし、秩父地方ではイモノキというそうです。イモギ、イモノ
キはどんな木なのでしょうか。『奥多摩』の著者宮内敏雄氏は、明
治時代の登山家の木暮理太郎氏から聞いた話をふまえ、次のように
記していなす。
 「三峰方面の古老の謂う山名由来は、今でもイモギと発音してい
るから、木暮先生のお説の如くコシアブラの大木としてよいであろ
う」としています。つまりコシアブラ(イモギ)が多く生えている
突起(尖峰)のようです。
・東京都奥多摩町と埼玉県秩父市との境

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