某月某日「山梨県・雁ヶ腹摺山」

某月某日【山の伝承】「山梨県・雁ヶ腹摺山」(567)



大菩薩峠から南へのびる小金沢連嶺付近には、雁ヶ腹摺山のほか、
牛ノ奥雁ヶ腹摺山、笹子雁ヶ腹摺山という珍しい山が3座あります。


この山は秋、雁が北へ帰るとき、近くの鞍部を腹を摺るようにして
越えていくのだという。


雁ヶ腹摺山は大峠、牛ノ奥雁ヶ腹摺山は雁ヶ原摺原、笹子雁ヶ腹摺
山は笹子峠がそのルートらしい。


しかし、あまり聞かない山名です。ほかでは腹を摺らないのでしょ
うか。


11 月に大峠にテントを張りました。小動物がストックの紐で一晩
中遊んでいました。


早朝の雁ヶ腹摺山山頂は富士山が見事に映えています。大勢の人が
訪れるのか小広場はよく踏まれています。


ここは旧五百円札裏の写真を撮った所というのが売り物。それも古
い話になってしまいました。


時の経過をあらわしてか、方向指示盤がボロボロに錆びていました。
・山梨県大月市。





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某月某日「南アルプス・荒川五山?」

某月某日【山の伝承】「南アルプス・荒川五山?」(566)



南アルプスの荒川三山は有名ですが、そこから北方に離れた塩見岳
の北側にも北荒川岳があります。


それでは荒川四山か?塩見岳は昔は荒川岳と呼んでいたというか
ら、なおこんがらかってきます。


それは塩見岳の北側から突き上げる川の名からきているという。長
野県側天竜川に流れ込む三峰川。


その支流が荒川で、さらに南荒川、北荒川に分かれます。南荒川の
源頭にある山が塩見岳。


そして北荒川が突き上げる山が北荒川岳。しかし、同じ山域に荒川
五山はどうも具合が悪い。


また一方、塩見岳を間ノ岳と呼ぶ所があり、これも白根三山に間ノ
岳がありまぎらわしい。


そこで、古くからふもとの村で使われていた「塩見岳」に名前を統
一したという。大正初めのことでありました。
・長野県伊那市と静岡県静岡市との境。(566)




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某月某日「東北・鳥海山」

某月某日【山の伝承】「東北・鳥海山」(565)



県境(旧国境)はたいがい川や山を通るようになっていますが、鳥
海山を巡る山形・秋田県境は山頂を通らず、しかも、自然地形に合
わない真っ直ぐに書かれています。


中世に入り、鳥海山にも修験道が入ってきました。その発達に伴い、
天台系の本山派(順峰)と真言系の当山派(逆峰)の間に対立が起
こり、山頂の支配権、峰境をめぐって矢島口が蕨岡口を三宝院に訴
えました。


この争いは矢島藩・荘内藩を巻き込み大騒動。ついに解決は幕府の
手に。


宝永元(1704)年、幕府は「西ハ笙野岳腰ヨリ稲村嶽之八分ニ至リ
東ハ女郎嶺之腰迄不毛之地由利飽海両郡ニ相定」(飽海郡誌)との
裁断を下し、いまの境界線になったという。


幕府もいちいち大変です。
・山形県遊佐町




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某月某日「大菩薩峠・丹波大菩薩道」

某月某日【山の伝承】「大菩薩峠・丹波大菩薩道」(564)



旧大菩薩峠で無言貿易が行われていたという。江戸時代の地誌「甲
斐国志」にも両麓の村人がお互いに荷物を峠に置きっぱなしにして
それぞれが取りに行ったと出ています。


しかし、実際の荷物の交換場所は峠から小菅・丹波側に下ったフル
コンバ付近でここに荷渡し小屋があったという。


いま荷渡し場と標識のある所は明治9年峠が現在の新峠に移したと
き建てたものという(塚田信正氏)。


自然にとけ込むにはそこに一泊することと考える私はフルコンバに
も泊まったことがあります。


北側の水場へ下る道は晩秋にはもう雪でその下は凍てついていまし
た。


小高い丘の小屋跡はまさに風の通り道。見慣れぬちん入者にとまど
ったのか夜中、小動物がテントのまわりをうろついていました。
・山梨県丹波山村と小菅村との境。




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某月某日「房総・冬も花盛り花嫁街道ハイキングコース」

某月某日【山の伝承】「房総・冬も花盛り花嫁街道ハイキングコー
ス」(563)



昔、山間の集落から海辺へ嫁いで行った花嫁たちが通った道・花嫁
街道。


地元の有志がハイキングコースとして造成。そのお披露目の日、山
の会や大勢の知人たちが参加。豚汁をご馳走になったものでした。


あれからン!10年経った先年の12月、花嫁街道・見晴台(カヤ場)
は冬だというのにポカポカ気分のティータイム。


朝から前後になって歩いてきた中年女性のハイカーも日向で昼食を
とっています。


いまではこのコースもチョー有名。特別列車が運転されるほどだと
いう。


マテバシイのドングリを食べながら「最高峰」の烏場山(265m)
で一休み。


房総の山々から伊豆半島・富士山・伊豆大島などの展望を楽しめます。


広場のサザンカ、花畑のストックやキンセンカ、水仙が真っ盛りでした。
・千葉県南房総市





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