年内にシリーズを終わらせたかった「今も残る国鉄形シリーズ」。久々の6回目は機関車です。
ただし、蒸気機関車(SL)については以前に「現役のSLはどれだけいるのか?」という記事で事実上記事を書いてしまっているので除外します。今回は電気機関車およびディーゼル機関車が対象です。
正直に申し上げて、全部の機関車を撮影できている訳でもないので、写真のあるものから掲載します。
なお、JR東海は最後のDE15形DE15 1531が保留車として残るのみです。
<電気機関車>
電気機関車は言わずもがな電気の供給を受けて走る機関車です。日本の電化事情から、直流、交流20000V50Hz、交流20000V60Hzの三種類の電源が存在し、それぞれ個別に対応している機関車と、全てに対応している機関車のいずれも製造されてきました。
国鉄形の電気機関車は近年急速に置き換えが進められており、客車列車の現象も相まって見られる機会が減少しています。撮影するなら、まさに今のうちにという所でしょう。
EF60形。JR東日本で1両だけ残る電気機関車。直流型としては短い16.5mの車体が特徴。現役は19号機のみ。主にJR東日本の臨時列車で高崎線系統で運用される
JR貨物の塗装になっているEF64形。0番台は上越、中央東線ではEH200形への置きかえが進みましたが、まだ伯備線、中央西線で残っています
EF64形のぶどう色塗装。まれに写真のような「あけぼの」運用に入りますが、通常は臨時向け
EF64形1000番台の更新車。JR貨物でも2種類の更新塗装が有り、右が広島車両所、左が大宮車両所による更新車
EF64形1000番台の更新車。大宮車両所での更新車だが、最近この塗装で広島車両所の更新車もでたとかって記事を見たような・・・
EF64形1000番台の国鉄色。JR貨物車での更新工事を受けていない国鉄色維持車はレア。写真は更新を受けていない1019号機。1000番台は0番台のマイナーチェンジ車扱いだが、実際にはかなり内部構造は改められていて、側面の外観は大きく異なる
EF64形1000番台の国鉄色。上越線の勾配でEF81形の空転が多かったため、一度はEF81形牽引にされた「あけぼの」が、EF64形牽引に戻されたという希有な例
EF64形1000番台のぶどう色塗装。JR東日本はなぜかEF64形をぶどう色に塗るのが好きだ。臨時列車の牽引で活躍するが、まれに「あけぼの」牽引になることも
EF65形1000番台。写真は国鉄色を維持している車両で、常用減圧促進改造車
EF65形1000番台。先ほどの写真と同様の常用減圧促進改造車だが、ナンバープレートが赤色のタイプ
EF65形1000番台のJR貨物塗装車。EF65形は平坦型直流電気機関車として、旅客用、貨物用、旅貨両用にあわせて308両も製造された。ブルトレ牽引機の花形機関車だったが、ブルトレが壊滅して現在は貨物及び工臨/臨時列車で見るのみ。写真はJR貨物の常用減圧促進改造車
JR東日本のEF65形1000番台レインボー塗装車。側面に大きくEF65の型式番号が書かれている。「レインボー」とはかつてあったジョイフルトレイン「スーパーエクスプレスレインボー」のこと
EF65形2000番台。EF65形1000番台に運転状況記録装置を取り付ける改造を行ったタイプ
EF66形。国鉄最強の電気機関車。旅客列車牽引が無くなり、現在は貨物だけでしか見なくなった。JR貨物ではJR化後に製造された100番台も存在するが、0番台も特急マークが無くなって国鉄時代と異なるイメージになった
ED75形貨物色車。JR貨物でのED75形の定期運用は今年の春に無くなったため、現在ではよほどでないと見ることができない
ED75形1000番台国鉄色。0番台同様にJR貨物でのED75形の定期運用は今年の春に無くなったため、現在ではよほどでないと見ることができない
ED76形1000番台。交流20000V60Hz用の電気機関車。九州内の貨物列車を牽引する。60Hz専用機では最後に残っている車両となった
ED79形。青函トンネル向けにED75形から改造を受けたタイプ。貨物はEH500形への置きかえが進んだため、現在は主にJR北海道所属車が運用されている
EF81形。3電源対応の電気機関車として製造された機関車。ベースはEF65形。現在でもブルトレ牽引のある国鉄形電気機関車で、写真はJR西日本の敦賀運転センター所属車。ピンク色で、主に臨時「日本海」の牽引に当たる
JR東日本のEF81形。JR東日本のEF81形は日本海縦貫線向け(長岡および青森所属)と東北・常磐線向け(田町所属)に分けられるが、基本塗装は赤。カシオペア塗装車は廃車となった
EF81形のトワイライト塗装車。JR西日本の敦賀運転センター所属で、基本的には「トワイライトエクスプレス」指定機だが、よく「日本海」の運用にも入っていた
JR貨物のEF81形。日本海縦貫線で使用されるEF81形は、EF510形への置きかえで徐々にに減少中。胴回りに白帯がある塗装が特徴
EF81形300番台。関門トンネル仕様車で、車体外板がステンレスになっている。しかしわざわざ塗装を施しており、一般形に比べて違和感を受ける
左から、EF64形0番台、EF55形、D51形、EF65形500番台、DD51形800番台。このうち、EF55形は現役引退済みで保留車扱い。
<ディーゼル機関車>
ディーゼル機関車は、大型のDD51形が国鉄時代に比べて大幅に減少。特に北海道でDF200形への置き換えが進んだのと、旅客列車でのDD51形の運用が臨時列車以外無くなったというところが大きいです。このほかにはDD51形を小型化した主に入れ換え用および工務用のDE10形、DE11形、DD16形と、除雪用のDE15形、DD14形、DD15形などがあります。新幹線用912形も一応ありますが、見たことが無いです。今回の写真ではDD15形、DD14形もありませんので、ご了承ください(現役じゃなければ、多少はあるんですが)。
JR貨物のDD51形800番台。800番台は元々貨物専用機として登場したグループで、現在は更新工事が進行しており、写真の様な国鉄色をまとう車両は少なくなっている
JR貨物のDD51形800番台更新車。写真はエンジン換装していない更新車
JR貨物のDD51形500番台更新車。エンジン換装を受けているタイプで、北海道でわずかに残留しているDD51形
JR北海道のDD51形500番台。青色の独自塗装で、「北斗星」「カシオペア」「トワイライトエクスプレス」「はまなす」の牽引に当たる
JR東日本のDD51形800番台。基地公開時にメンテナンス用の扉を開けた姿
JR北海道のDE10形1500番台。写真はSL補機用の黒色塗装車
JR東日本のDE10形1500番台。JR東日本では、SLの補機、工臨、団臨運用など、まだまだ幅広くDE10形が運用されている
JR西日本のDE10形1500番台。JR西日本では主に工務用でDE10形が多く残っていますが、SLへの補機、臨時列車牽引の姿も見られます
上の写真と同じDE10形による貨物列車。JR西日本所属車でもJR貨物への貸し出しで、貨物牽引することがあります
JR九州のDE10形1000番台。JR九州では「SL人吉」の回送用、補機、代替用としてDE10形が動く姿が比較的多く見られる。黒色塗装の車両もある
JR貨物のDE10形1000番台。0番台のエンジン出力を増強したタイプで、写真の1153は台車も変更されている
JR貨物のDE10形1500番台入換動車。入れ換え業務専用に改造を受けており、ジャンパ線が一部取り外されている
真岡鐵道のDE10形1500番台。塗装も含めて、JR時代とあまり変わりが無い
衣浦臨海鉄道KE65形。写真の5号機は元DE10形500番台で、国鉄清算事業団から売却された物
わたらせ渓谷鐵道のDE10形1500番台。JR東日本から譲渡された車両で、独自の塗装になりトロッコ列車を牽引している
JR東日本のDE11形1000番台。入れ替え専用の機関車DE11形でエンジン出力を増強した1000番台。入れ替え専用のためにジャンパ線があまりなく、シンプルな外観になっている
JR北海道のDE15形1500番台。ラッセル車向けだが、写真の様にSLの補機および牽引機としても活躍中
JR北海道のノロッコ用DE15形1500番台。ノロッコ運用が無い冬場は、ラッセルとしても運用されます
JR東海のDE15形1500番台。保留車として唯一生き残ったDE15形。しかしすでに除雪運用は無く、廃車寸前
JR西日本のDE15形1500番台。北陸や山陰の積雪地帯を持つJR西日本では多くの除雪用機関車が残っています
JR西日本のDE15形1500番台「奥出雲おろち」指定機。独特の青色+白色塗装ですが、ラッセルヘッド連結設備はそのまま
JR西日本の除雪用DD16形300番台。DD16形300番台唯一の現存車で大糸線の除雪用
JR四国の写真が無いですね・・・DE10形の2両しかいないので、その2両と遭遇したことが無いために、写真も無いだけです。
まあ、写真を撮ってあるDF50 1も車籍は残っていますけど。あれは保存車で現役では無いからなあ。
<今も残る現役国鉄形シリーズ>
今も残る現役国鉄形客車
今も残る現役国鉄形機関車(SL除く)
今も残る現役国鉄特急形電車・気動車
今も残る現役国鉄一般形・通勤形・急行形気動車 西日本編
今も残る現役国鉄一般形・通勤形・急行形気動車 東日本編
今も残る現役国鉄近郊形・急行形電車
今も残る現役国鉄通勤形電車
番外
現役のSLはどれだけいるのか?
ただし、蒸気機関車(SL)については以前に「現役のSLはどれだけいるのか?」という記事で事実上記事を書いてしまっているので除外します。今回は電気機関車およびディーゼル機関車が対象です。
正直に申し上げて、全部の機関車を撮影できている訳でもないので、写真のあるものから掲載します。
なお、JR東海は最後のDE15形DE15 1531が保留車として残るのみです。
<電気機関車>
電気機関車は言わずもがな電気の供給を受けて走る機関車です。日本の電化事情から、直流、交流20000V50Hz、交流20000V60Hzの三種類の電源が存在し、それぞれ個別に対応している機関車と、全てに対応している機関車のいずれも製造されてきました。
国鉄形の電気機関車は近年急速に置き換えが進められており、客車列車の現象も相まって見られる機会が減少しています。撮影するなら、まさに今のうちにという所でしょう。
EF60形。JR東日本で1両だけ残る電気機関車。直流型としては短い16.5mの車体が特徴。現役は19号機のみ。主にJR東日本の臨時列車で高崎線系統で運用される
JR貨物の塗装になっているEF64形。0番台は上越、中央東線ではEH200形への置きかえが進みましたが、まだ伯備線、中央西線で残っています
EF64形のぶどう色塗装。まれに写真のような「あけぼの」運用に入りますが、通常は臨時向け
EF64形1000番台の更新車。JR貨物でも2種類の更新塗装が有り、右が広島車両所、左が大宮車両所による更新車
EF64形1000番台の更新車。大宮車両所での更新車だが、最近この塗装で広島車両所の更新車もでたとかって記事を見たような・・・
EF64形1000番台の国鉄色。JR貨物車での更新工事を受けていない国鉄色維持車はレア。写真は更新を受けていない1019号機。1000番台は0番台のマイナーチェンジ車扱いだが、実際にはかなり内部構造は改められていて、側面の外観は大きく異なる
EF64形1000番台の国鉄色。上越線の勾配でEF81形の空転が多かったため、一度はEF81形牽引にされた「あけぼの」が、EF64形牽引に戻されたという希有な例
EF64形1000番台のぶどう色塗装。JR東日本はなぜかEF64形をぶどう色に塗るのが好きだ。臨時列車の牽引で活躍するが、まれに「あけぼの」牽引になることも
EF65形1000番台。写真は国鉄色を維持している車両で、常用減圧促進改造車
EF65形1000番台。先ほどの写真と同様の常用減圧促進改造車だが、ナンバープレートが赤色のタイプ
EF65形1000番台のJR貨物塗装車。EF65形は平坦型直流電気機関車として、旅客用、貨物用、旅貨両用にあわせて308両も製造された。ブルトレ牽引機の花形機関車だったが、ブルトレが壊滅して現在は貨物及び工臨/臨時列車で見るのみ。写真はJR貨物の常用減圧促進改造車
JR東日本のEF65形1000番台レインボー塗装車。側面に大きくEF65の型式番号が書かれている。「レインボー」とはかつてあったジョイフルトレイン「スーパーエクスプレスレインボー」のこと
EF65形2000番台。EF65形1000番台に運転状況記録装置を取り付ける改造を行ったタイプ
EF66形。国鉄最強の電気機関車。旅客列車牽引が無くなり、現在は貨物だけでしか見なくなった。JR貨物ではJR化後に製造された100番台も存在するが、0番台も特急マークが無くなって国鉄時代と異なるイメージになった
ED75形貨物色車。JR貨物でのED75形の定期運用は今年の春に無くなったため、現在ではよほどでないと見ることができない
ED75形1000番台国鉄色。0番台同様にJR貨物でのED75形の定期運用は今年の春に無くなったため、現在ではよほどでないと見ることができない
ED76形1000番台。交流20000V60Hz用の電気機関車。九州内の貨物列車を牽引する。60Hz専用機では最後に残っている車両となった
ED79形。青函トンネル向けにED75形から改造を受けたタイプ。貨物はEH500形への置きかえが進んだため、現在は主にJR北海道所属車が運用されている
EF81形。3電源対応の電気機関車として製造された機関車。ベースはEF65形。現在でもブルトレ牽引のある国鉄形電気機関車で、写真はJR西日本の敦賀運転センター所属車。ピンク色で、主に臨時「日本海」の牽引に当たる
JR東日本のEF81形。JR東日本のEF81形は日本海縦貫線向け(長岡および青森所属)と東北・常磐線向け(田町所属)に分けられるが、基本塗装は赤。カシオペア塗装車は廃車となった
EF81形のトワイライト塗装車。JR西日本の敦賀運転センター所属で、基本的には「トワイライトエクスプレス」指定機だが、よく「日本海」の運用にも入っていた
JR貨物のEF81形。日本海縦貫線で使用されるEF81形は、EF510形への置きかえで徐々にに減少中。胴回りに白帯がある塗装が特徴
EF81形300番台。関門トンネル仕様車で、車体外板がステンレスになっている。しかしわざわざ塗装を施しており、一般形に比べて違和感を受ける
左から、EF64形0番台、EF55形、D51形、EF65形500番台、DD51形800番台。このうち、EF55形は現役引退済みで保留車扱い。
<ディーゼル機関車>
ディーゼル機関車は、大型のDD51形が国鉄時代に比べて大幅に減少。特に北海道でDF200形への置き換えが進んだのと、旅客列車でのDD51形の運用が臨時列車以外無くなったというところが大きいです。このほかにはDD51形を小型化した主に入れ換え用および工務用のDE10形、DE11形、DD16形と、除雪用のDE15形、DD14形、DD15形などがあります。新幹線用912形も一応ありますが、見たことが無いです。今回の写真ではDD15形、DD14形もありませんので、ご了承ください(現役じゃなければ、多少はあるんですが)。
JR貨物のDD51形800番台。800番台は元々貨物専用機として登場したグループで、現在は更新工事が進行しており、写真の様な国鉄色をまとう車両は少なくなっている
JR貨物のDD51形800番台更新車。写真はエンジン換装していない更新車
JR貨物のDD51形500番台更新車。エンジン換装を受けているタイプで、北海道でわずかに残留しているDD51形
JR北海道のDD51形500番台。青色の独自塗装で、「北斗星」「カシオペア」「トワイライトエクスプレス」「はまなす」の牽引に当たる
JR東日本のDD51形800番台。基地公開時にメンテナンス用の扉を開けた姿
JR北海道のDE10形1500番台。写真はSL補機用の黒色塗装車
JR東日本のDE10形1500番台。JR東日本では、SLの補機、工臨、団臨運用など、まだまだ幅広くDE10形が運用されている
JR西日本のDE10形1500番台。JR西日本では主に工務用でDE10形が多く残っていますが、SLへの補機、臨時列車牽引の姿も見られます
上の写真と同じDE10形による貨物列車。JR西日本所属車でもJR貨物への貸し出しで、貨物牽引することがあります
JR九州のDE10形1000番台。JR九州では「SL人吉」の回送用、補機、代替用としてDE10形が動く姿が比較的多く見られる。黒色塗装の車両もある
JR貨物のDE10形1000番台。0番台のエンジン出力を増強したタイプで、写真の1153は台車も変更されている
JR貨物のDE10形1500番台入換動車。入れ換え業務専用に改造を受けており、ジャンパ線が一部取り外されている
真岡鐵道のDE10形1500番台。塗装も含めて、JR時代とあまり変わりが無い
衣浦臨海鉄道KE65形。写真の5号機は元DE10形500番台で、国鉄清算事業団から売却された物
わたらせ渓谷鐵道のDE10形1500番台。JR東日本から譲渡された車両で、独自の塗装になりトロッコ列車を牽引している
JR東日本のDE11形1000番台。入れ替え専用の機関車DE11形でエンジン出力を増強した1000番台。入れ替え専用のためにジャンパ線があまりなく、シンプルな外観になっている
JR北海道のDE15形1500番台。ラッセル車向けだが、写真の様にSLの補機および牽引機としても活躍中
JR北海道のノロッコ用DE15形1500番台。ノロッコ運用が無い冬場は、ラッセルとしても運用されます
JR東海のDE15形1500番台。保留車として唯一生き残ったDE15形。しかしすでに除雪運用は無く、廃車寸前
JR西日本のDE15形1500番台。北陸や山陰の積雪地帯を持つJR西日本では多くの除雪用機関車が残っています
JR西日本のDE15形1500番台「奥出雲おろち」指定機。独特の青色+白色塗装ですが、ラッセルヘッド連結設備はそのまま
JR西日本の除雪用DD16形300番台。DD16形300番台唯一の現存車で大糸線の除雪用
JR四国の写真が無いですね・・・DE10形の2両しかいないので、その2両と遭遇したことが無いために、写真も無いだけです。
まあ、写真を撮ってあるDF50 1も車籍は残っていますけど。あれは保存車で現役では無いからなあ。
<今も残る現役国鉄形シリーズ>
今も残る現役国鉄形客車
今も残る現役国鉄形機関車(SL除く)
今も残る現役国鉄特急形電車・気動車
今も残る現役国鉄一般形・通勤形・急行形気動車 西日本編
今も残る現役国鉄一般形・通勤形・急行形気動車 東日本編
今も残る現役国鉄近郊形・急行形電車
今も残る現役国鉄通勤形電車
番外
現役のSLはどれだけいるのか?