![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/51/b3/5596153dcba7b58d26304a9d1e5a9621.jpg)
今回で「今も残る現役国鉄形」シリーズも最終回です。
今回のお題は「客車」。国鉄時代は在来線普通列車として当たり前に運行されていた客車列車ですが、老朽化置きかえ及び効率化のために、次々と電車や気動車に置き換わって行きました。また、隆盛を誇ったブルートレインも壊滅状態となり、ジョイフルトレインでも廃車が進行したため、現役客車の車両数は非常に少なくなっています。それでもまだ、運行を続けている車両はありますので、今回それを紹介しましょう。
なお、写真を全て撮りきれているわけでは無いので、紹介されない車両もあることをご了承ください。(1両1両を全て撮るほど頑張っていないので)
旧型客車、略して旧客と呼ばれる戦時中から戦後すぐの時期に製造された客車は、総じて車体が重く、無骨な作りが特徴でした。
車内は木製の座席から、金属製の座席への改造が行われたり、照明の交換(蛍光灯化)が行われたりと、改造を受けながら長く使われるほど、とにかく丈夫なのが特徴です。現在残っているのは、スハ32系、オハ35系およびスハ43系の車両で、主にSL用の客車として「完全なるレトロ」を再現するべく使用されていることが多いです。
なお、基本的に冷房装置が無く、窓を開けて風を取り込まないといけないので、夏場の運行列車に乗る時は、それなりに覚悟が必要でしょう(昔に比べて暑いですし)。なお、マイテ49 2が唯一展望車(かつ一等車)として残っていますが、「SLやまぐち」でまれに連結されるだけなので、連結日を狙って一度は乗車しておきたいものです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/10/c2/b602fae0fa6ae079730e86f7bd304c14.jpg)
JR北海道のスハフ42形+オハ35形+スハシ44形。旧客のみの編成は現在「SLニセコ」で見られる
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/45/d4/a837901e53d7bb5dcc5deba19266a73f.jpg)
JR北海道オハ35形の車内
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/28/54/3e66d92f7484abbbac5854fdbef3dc09.jpg)
スハフ32形、スハフ42形を組み込んだ久留里線の臨時列車。久留里線で臨時列車が走る自体珍しいが、高崎の旧型客車3両を使用した物だった
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/30/75/7f218771c15e6bd99e32a5ee3b516065.jpg)
高崎所属車にはオハニ36 11の半荷物車も存在する
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/34/c9/c0e0990a30c4c0f2173aca63677279eb.jpg)
津軽鉄道のオハフ33形、オハ46形。「ストーブ列車」で運行される旧客
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/36/b7/e61d695d5d6a8f92fda3356630ad8e56.jpg)
津軽鉄道の旧客の車内。オハフ33形では照明は普通の蛍光灯になっているが、木製の座席は維持されている
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/44/10/d52700c19972e1e655180b77194c0a56.jpg)
これが「だるまストーブ」。石炭式で、石炭をくべている姿も見られる
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/52/b2/21b056a7589dcfcae31e27232c3ac1f0.jpg)
マイテ49 2。一度はマロテ49 2にもなったのだそうだが、現在「イ」を持つ唯一の車両。なお、展望部は立ち入り禁止
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/73/28/1cf1a7abbb4695110d183377ae35dadc.jpg)
マイテ49 2の車内。一等車の名にふさわしい感じ
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/29/9a/9170ee21edd6aa8a1739c480a127f841.jpg)
大井川鉄道の旧客群。黒色系塗装の物と青色系塗装の物がある
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5e/13/37743106d815589734257ed8a8eabea1.jpg)
こちらは青色系の物。様々な旧客が混ざっているので、もはや区別する気にもならない・・・
12系客車は昭和40年代から50年代にかけて製造された急行形客車。新造客車として冷房を装備して登場したため、現在でも改造車を含めて比較的多く残っています。座席は急行用としてクロスシートのボックス席で登場していますが、ジョイフルトレインに改造された際にリクライニングシートになった車両もありました。電源車はなく、一部の車両に発電用エンジンを搭載しています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/06/70/077400bd9c70428e2b8f65010b084ea0.jpg)
12系客車。JR東日本では高崎で配置が有り、主に「SLみなかみ」などの臨時快速列車の客車として使用されている。車内はほぼ原型に近い
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1a/94/8069d6e75b6548c5add2912a16e850d3.jpg)
「SLばんえつ物語号」用の12系客車。時刻表で「物語号」と名前の付く客車の列車があったら、この車両を使っている
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5d/2a/e3a3b3ed7e057c1dec4bf22d046df53b.jpg)
「SLばんえつ物語号」用の12系客車車内。リニューアルで座席のシートが変わり、レトロ調かつちょっと豪華になった
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/35/a1/4b56d0ae852ac8a77e2343dc1ab94c35.jpg)
「SLばんえつ物語号」用の12系客車の展望車。編成真ん中に組み込まれた展望車は唯一の存在で、実質的なイベントスペース車である
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/45/d6/06dfc318fae917c2b61af35559b7ef67.jpg)
「SLやまぐち号」用の12系客車。オハフ13 701の展望車風客車が特徴
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/74/70/3bd8ddde40484a7f9a8c3173d7f71192.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1c/42/d3ab5d4b03beb0dee0afc0b0ccb4d518.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7e/76/d0fb8d495c5061e2c66dd128c764fd04.jpg)
「SLやまぐち号」用12系客車の座席バリエーション。1両毎に異なる時代設定の座席になっている
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5d/82/da96a71be14072c99236664e446e84da.jpg)
「奥出雲おろち」用の12系客車。トロッコ車はスハフ13 801、控え車はスハフ12 148で、スハフ13 801にはDE15形の遠隔運転台が存在する
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6c/23/32734d9a8ea43df99b555a41b3ab36ee.jpg)
滅多に運行されない12系ジョイフルトレインの「あすか」。これを撮ろうとして線路侵入する撮り鉄がしばしば現れる
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/30/e6/e0a201ae4fe190d1e24bfa6ebb4aba23.jpg)
秩父鉄道の「SLパレオエクスプレス」用客車。12系の原型に近い車内だが、塗装は何度も塗り替えられている
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/79/b4/15c873400699570498642e2d013b94a7.jpg)
わたらせ渓谷鉄道のトロッコ列車用客車。両端の2両が12系。中央の2両のトロッコは元々京王5000系だったもの
14系客車は12系客車をベースに昭和40年代から50年代にかけて製造された特急形客車で、座席車と寝台車の双方が存在しました。12系同様に客車の床下に電源を持つタイプで、末期の九州ブルトレは14系15形で運行されていました。現在は、「はまなす」の座席車以外はジョイフルトレインが残るのみで、そのジョイフルトレインも運用が少ないため、なかなか見る機会の少ない車両となりました。なお、寝台車は全廃されています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/26/b5/f62673f2e97af9cd702c597f169acca6.jpg)
JR北海道で残る14系は、「はまなす」以外にもSL列車向けの座席車が存在する。なお、リクライニングシートでは無くボックスシートになっている
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/04/48/be42a6d37b5df177a7b6483bc7f41dfd.jpg)
滅多に運行されない14系ジョイフルトレイン「サロンカーなにわ」。一応、天皇陛下向けの車両にもなる。普段は宮原で寝ている
24系客車は昭和40年代から50年代にかけて製造された寝台車。現在でも寝台特急のほとんどは、24系客車を使用しています。当初B寝台は3段式でありましたが、25形では2段式となりました。後に24形も2段式に改造されており、現在客車3段寝台の車両は存在しません。24系には発電用ディーゼルを搭載した電源車が別に必要なため、急行「はまなす」を除いて、編成中に電源車を組み込んでいます(「はまなす」は編成中に14系があるので、14系から供給を受ける)。現在、「北斗星」「あけぼの」「トワイライトエクスプレス」「日本海」「はまなす」で使用されています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/36/7e/be419526bf00ee0d1c35b03410389f72.jpg)
「あけぼの」の24系。金帯は「北斗星」運用向けの客車だが、「あけぼの」でも運用されている
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3e/dc/d681bffdfeeb41d9f86f5f8895825fca.jpg)
「日本海」の24系。「日本海」は機関車はJR西日本の敦賀所属車で運行されるが、客車はJR東日本の青森所属車だ
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2e/c2/df5c2f15c8c83ead72dc44e707014cc7.jpg)
「北斗星」の24系25形。個室中心の編成のため、全般的に車両限界一杯の車両が多い。一方で、食堂車だけ背が低い
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/74/96/fadbe897de2997f74d0d9162716b0e43.jpg)
485系を改造した「北斗星」用の食堂車
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0e/9b/1a6f203c578aa05d8bb97bae1820e7c4.jpg)
「トワイライトエクスプレス」の24系25形。専用の客車が3編成存在し、大阪側がスイートルームになっている。独自の緑色系塗装
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/51/b3/5596153dcba7b58d26304a9d1e5a9621.jpg)
「はまなす」の編成。青森/札幌側の2両が24系B寝台車で、残りは14系座席車となっている
50系客車は昭和50年代に普通列車用の客車として登場した車両。1979年の鉄道友の会ローレル賞受賞車。新造段階で冷房を搭載し、デッキ付近をロングシートで吊り皮付き、中央は急行形並みのクロスシート(ボックス席)。出入り口が従来採用されていた折りたたみ式扉では無く、引き戸になったのも特徴です(24系も引き戸の車両があります)。電源は一部の車両の床下に発電用ディーゼルエンジンを搭載する。かつては、東北、北陸、九州などで多く見られたが、2002年に快速「海峡」用に改造された51形(車内は転換クロスシートに改造)の運用終了を持って、定期列車運用から離脱。JR管内では残留車両もすくなく、原型を保っているのは真岡鐵道に譲渡されたものだけという、一番新しい客車とは思えない状況になっている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/68/94/0894bbe03e1eb0db37fae4daab1ab420.jpg)
真岡鉄道の50系。塗装は国鉄時代の朱色ではなく、SLに合わせたぶどう色だ
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/54/5c/bb01b840b69ae4b4180440f7598a46b9.jpg)
「SL人吉」の50系客車。原型が分からぬほどの改造を受けており、50系とはとても思えない
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![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0a/37/cef757868d681561543ac2a138d85e2d.jpg)
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50系「SL人吉」用客車の車内および展望室。3連なのに両端が展望室という豪華な作り。車内は3両でもみな雰囲気が異なる
電車や気動車に比べて、運用が面倒な客車はだいぶ姿を消しました。
しかし、客車の利点として、モーターやエンジンを搭載しないこと(一部の発電用ディーゼルを除く)で、静かな車内であるという利点も有り、現在は寝台列車を中心に残っています。しかし、北海道新幹線の開通時には大量に消える、JRでは全滅の恐れも有り、今のうちに乗れる分だけ乗っておきたいものです。
これにてシリーズ終了。国鉄分割民営化25周年で始めたこのシリーズでしたが、このシリーズを書いている間にも、次々と国鉄形が姿を消していきました。
四半世紀という時間の長さを感じますね。
来年もどんどん国鉄形は姿を消していきますので、国鉄形好きの方は、ぜひ今のうちに乗車して頂きたいと思います。
<今も残る現役国鉄形シリーズ>
今も残る現役国鉄形客車
今も残る現役国鉄形機関車(SL除く)
今も残る現役国鉄特急形電車・気動車
今も残る現役国鉄一般形・通勤形・急行形気動車 西日本編
今も残る現役国鉄一般形・通勤形・急行形気動車 東日本編
今も残る現役国鉄近郊形・急行形電車
今も残る現役国鉄通勤形電車
番外
現役のSLはどれだけいるのか?
今回のお題は「客車」。国鉄時代は在来線普通列車として当たり前に運行されていた客車列車ですが、老朽化置きかえ及び効率化のために、次々と電車や気動車に置き換わって行きました。また、隆盛を誇ったブルートレインも壊滅状態となり、ジョイフルトレインでも廃車が進行したため、現役客車の車両数は非常に少なくなっています。それでもまだ、運行を続けている車両はありますので、今回それを紹介しましょう。
なお、写真を全て撮りきれているわけでは無いので、紹介されない車両もあることをご了承ください。(1両1両を全て撮るほど頑張っていないので)
旧型客車、略して旧客と呼ばれる戦時中から戦後すぐの時期に製造された客車は、総じて車体が重く、無骨な作りが特徴でした。
車内は木製の座席から、金属製の座席への改造が行われたり、照明の交換(蛍光灯化)が行われたりと、改造を受けながら長く使われるほど、とにかく丈夫なのが特徴です。現在残っているのは、スハ32系、オハ35系およびスハ43系の車両で、主にSL用の客車として「完全なるレトロ」を再現するべく使用されていることが多いです。
なお、基本的に冷房装置が無く、窓を開けて風を取り込まないといけないので、夏場の運行列車に乗る時は、それなりに覚悟が必要でしょう(昔に比べて暑いですし)。なお、マイテ49 2が唯一展望車(かつ一等車)として残っていますが、「SLやまぐち」でまれに連結されるだけなので、連結日を狙って一度は乗車しておきたいものです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/10/c2/b602fae0fa6ae079730e86f7bd304c14.jpg)
JR北海道のスハフ42形+オハ35形+スハシ44形。旧客のみの編成は現在「SLニセコ」で見られる
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/45/d4/a837901e53d7bb5dcc5deba19266a73f.jpg)
JR北海道オハ35形の車内
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/28/54/3e66d92f7484abbbac5854fdbef3dc09.jpg)
スハフ32形、スハフ42形を組み込んだ久留里線の臨時列車。久留里線で臨時列車が走る自体珍しいが、高崎の旧型客車3両を使用した物だった
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/30/75/7f218771c15e6bd99e32a5ee3b516065.jpg)
高崎所属車にはオハニ36 11の半荷物車も存在する
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/34/c9/c0e0990a30c4c0f2173aca63677279eb.jpg)
津軽鉄道のオハフ33形、オハ46形。「ストーブ列車」で運行される旧客
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/36/b7/e61d695d5d6a8f92fda3356630ad8e56.jpg)
津軽鉄道の旧客の車内。オハフ33形では照明は普通の蛍光灯になっているが、木製の座席は維持されている
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/44/10/d52700c19972e1e655180b77194c0a56.jpg)
これが「だるまストーブ」。石炭式で、石炭をくべている姿も見られる
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/52/b2/21b056a7589dcfcae31e27232c3ac1f0.jpg)
マイテ49 2。一度はマロテ49 2にもなったのだそうだが、現在「イ」を持つ唯一の車両。なお、展望部は立ち入り禁止
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/73/28/1cf1a7abbb4695110d183377ae35dadc.jpg)
マイテ49 2の車内。一等車の名にふさわしい感じ
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/29/9a/9170ee21edd6aa8a1739c480a127f841.jpg)
大井川鉄道の旧客群。黒色系塗装の物と青色系塗装の物がある
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5e/13/37743106d815589734257ed8a8eabea1.jpg)
こちらは青色系の物。様々な旧客が混ざっているので、もはや区別する気にもならない・・・
12系客車は昭和40年代から50年代にかけて製造された急行形客車。新造客車として冷房を装備して登場したため、現在でも改造車を含めて比較的多く残っています。座席は急行用としてクロスシートのボックス席で登場していますが、ジョイフルトレインに改造された際にリクライニングシートになった車両もありました。電源車はなく、一部の車両に発電用エンジンを搭載しています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/06/70/077400bd9c70428e2b8f65010b084ea0.jpg)
12系客車。JR東日本では高崎で配置が有り、主に「SLみなかみ」などの臨時快速列車の客車として使用されている。車内はほぼ原型に近い
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「SLばんえつ物語号」用の12系客車。時刻表で「物語号」と名前の付く客車の列車があったら、この車両を使っている
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5d/2a/e3a3b3ed7e057c1dec4bf22d046df53b.jpg)
「SLばんえつ物語号」用の12系客車車内。リニューアルで座席のシートが変わり、レトロ調かつちょっと豪華になった
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/35/a1/4b56d0ae852ac8a77e2343dc1ab94c35.jpg)
「SLばんえつ物語号」用の12系客車の展望車。編成真ん中に組み込まれた展望車は唯一の存在で、実質的なイベントスペース車である
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/45/d6/06dfc318fae917c2b61af35559b7ef67.jpg)
「SLやまぐち号」用の12系客車。オハフ13 701の展望車風客車が特徴
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/74/70/3bd8ddde40484a7f9a8c3173d7f71192.jpg)
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「SLやまぐち号」用12系客車の座席バリエーション。1両毎に異なる時代設定の座席になっている
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5d/82/da96a71be14072c99236664e446e84da.jpg)
「奥出雲おろち」用の12系客車。トロッコ車はスハフ13 801、控え車はスハフ12 148で、スハフ13 801にはDE15形の遠隔運転台が存在する
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6c/23/32734d9a8ea43df99b555a41b3ab36ee.jpg)
滅多に運行されない12系ジョイフルトレインの「あすか」。これを撮ろうとして線路侵入する撮り鉄がしばしば現れる
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/30/e6/e0a201ae4fe190d1e24bfa6ebb4aba23.jpg)
秩父鉄道の「SLパレオエクスプレス」用客車。12系の原型に近い車内だが、塗装は何度も塗り替えられている
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/79/b4/15c873400699570498642e2d013b94a7.jpg)
わたらせ渓谷鉄道のトロッコ列車用客車。両端の2両が12系。中央の2両のトロッコは元々京王5000系だったもの
14系客車は12系客車をベースに昭和40年代から50年代にかけて製造された特急形客車で、座席車と寝台車の双方が存在しました。12系同様に客車の床下に電源を持つタイプで、末期の九州ブルトレは14系15形で運行されていました。現在は、「はまなす」の座席車以外はジョイフルトレインが残るのみで、そのジョイフルトレインも運用が少ないため、なかなか見る機会の少ない車両となりました。なお、寝台車は全廃されています。
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JR北海道で残る14系は、「はまなす」以外にもSL列車向けの座席車が存在する。なお、リクライニングシートでは無くボックスシートになっている
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滅多に運行されない14系ジョイフルトレイン「サロンカーなにわ」。一応、天皇陛下向けの車両にもなる。普段は宮原で寝ている
24系客車は昭和40年代から50年代にかけて製造された寝台車。現在でも寝台特急のほとんどは、24系客車を使用しています。当初B寝台は3段式でありましたが、25形では2段式となりました。後に24形も2段式に改造されており、現在客車3段寝台の車両は存在しません。24系には発電用ディーゼルを搭載した電源車が別に必要なため、急行「はまなす」を除いて、編成中に電源車を組み込んでいます(「はまなす」は編成中に14系があるので、14系から供給を受ける)。現在、「北斗星」「あけぼの」「トワイライトエクスプレス」「日本海」「はまなす」で使用されています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/36/7e/be419526bf00ee0d1c35b03410389f72.jpg)
「あけぼの」の24系。金帯は「北斗星」運用向けの客車だが、「あけぼの」でも運用されている
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「日本海」の24系。「日本海」は機関車はJR西日本の敦賀所属車で運行されるが、客車はJR東日本の青森所属車だ
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「北斗星」の24系25形。個室中心の編成のため、全般的に車両限界一杯の車両が多い。一方で、食堂車だけ背が低い
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485系を改造した「北斗星」用の食堂車
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0e/9b/1a6f203c578aa05d8bb97bae1820e7c4.jpg)
「トワイライトエクスプレス」の24系25形。専用の客車が3編成存在し、大阪側がスイートルームになっている。独自の緑色系塗装
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/51/b3/5596153dcba7b58d26304a9d1e5a9621.jpg)
「はまなす」の編成。青森/札幌側の2両が24系B寝台車で、残りは14系座席車となっている
50系客車は昭和50年代に普通列車用の客車として登場した車両。1979年の鉄道友の会ローレル賞受賞車。新造段階で冷房を搭載し、デッキ付近をロングシートで吊り皮付き、中央は急行形並みのクロスシート(ボックス席)。出入り口が従来採用されていた折りたたみ式扉では無く、引き戸になったのも特徴です(24系も引き戸の車両があります)。電源は一部の車両の床下に発電用ディーゼルエンジンを搭載する。かつては、東北、北陸、九州などで多く見られたが、2002年に快速「海峡」用に改造された51形(車内は転換クロスシートに改造)の運用終了を持って、定期列車運用から離脱。JR管内では残留車両もすくなく、原型を保っているのは真岡鐵道に譲渡されたものだけという、一番新しい客車とは思えない状況になっている。
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真岡鉄道の50系。塗装は国鉄時代の朱色ではなく、SLに合わせたぶどう色だ
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「SL人吉」の50系客車。原型が分からぬほどの改造を受けており、50系とはとても思えない
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50系「SL人吉」用客車の車内および展望室。3連なのに両端が展望室という豪華な作り。車内は3両でもみな雰囲気が異なる
電車や気動車に比べて、運用が面倒な客車はだいぶ姿を消しました。
しかし、客車の利点として、モーターやエンジンを搭載しないこと(一部の発電用ディーゼルを除く)で、静かな車内であるという利点も有り、現在は寝台列車を中心に残っています。しかし、北海道新幹線の開通時には大量に消える、JRでは全滅の恐れも有り、今のうちに乗れる分だけ乗っておきたいものです。
これにてシリーズ終了。国鉄分割民営化25周年で始めたこのシリーズでしたが、このシリーズを書いている間にも、次々と国鉄形が姿を消していきました。
四半世紀という時間の長さを感じますね。
来年もどんどん国鉄形は姿を消していきますので、国鉄形好きの方は、ぜひ今のうちに乗車して頂きたいと思います。
<今も残る現役国鉄形シリーズ>
今も残る現役国鉄形客車
今も残る現役国鉄形機関車(SL除く)
今も残る現役国鉄特急形電車・気動車
今も残る現役国鉄一般形・通勤形・急行形気動車 西日本編
今も残る現役国鉄一般形・通勤形・急行形気動車 東日本編
今も残る現役国鉄近郊形・急行形電車
今も残る現役国鉄通勤形電車
番外
現役のSLはどれだけいるのか?
あと九州に車籍残っている寝台車が若干ありますよん。
JR北海道のホームページで、一部24系って書いているから、寝台車のことなのかなと思って、変だとは思いながら書いたんですが。
http://www.jrhokkaido.co.jp/train/tr015_01.html
これ、2号車(あるいは増結)のオハネがそうです。
基本はオハネ14(っても25形改造ですが)なんですけど、予備車を北斗星と共通化するためにオハネ25が入る場合があります。
そのために「お化けジャンパ」と呼ばれる特殊ジャンパ線が用意され、14系の真ん中に1両だけ24系という事態が発生します。
もっとも北斗星予備車の大半を東日本任せにしてしまった現在だと、14系に統合したほうが早い気もしますが、もう改造する気ないんだろな。
なるほど。「はまなす」は見たことは何度かあっても乗っていないもので、どうもちゃんと把握できておりません。
やはり一度は乗っておかないといけませんね。
今年中には一度乗りに行っておこう。