![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0a/c2/ecd481c37bc68ae1ff7f4bbaf725afdf.jpg)
前回の「今も残る現役国鉄形」シリーズの続きとして、今回は一般形・通勤形気動車です。
一般形・通勤形気動車は車種バリエーションこそ少ないのですが、JR各社に共通して残っている車両もまだまだ多いです。とは言っても、キハ58系がほぼ全滅した現在となっては、ほとんどがキハ40系。キハ40形に至っては、JR旅客全車に国鉄から継承されたという唯一の旅客形式でした(JR貨物を含めた時はDE10形ディーゼル機関車が唯一の形式)。それでも細々と生き残っている車両や、まもなく消えていく車両、リゾート気動車に改造された車両などのバリエーションは非常に豊富ですので、2回に分けて紹介しましょう。まずは、東海圏より東側の東日本編です。
実は記事の準備を始めたのが11/1だったんですけど、仕事が忙しすぎて、すっかり掲載が遅くなってしまいました・・・
まずはキハ30形、キハ37形、キハ38形です。
通勤形気動車として製造されたキハ30形は、元々はキハ35系の中の両運転台車。片運転台のキハ35形については、現状で関東鉄道の休車(キハ350形)が残るのみですのです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/73/f9/e9e12d330e55ccfeb395b45a01e7a515.jpg)
キハ30形。国鉄でも数少ない3扉の通勤形気動車。写真の久留里線の車両は、現在3両が国鉄一般色になっているが、12月から隣のキハE130形へ置きかえられる
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2c/f8/6b2b24c001d19f804a7bc95ed8ad9be6.jpg)
久留里線色時代のキハ30形と、キハ37形
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5d/51/35501d14509d9e2a22133a276ceb37f1.jpg)
キハ37形。キハ40系よりも後に製造された車両で、キハ40系の難点であった大きすぎる車体、鈍重な加速性を改善し、一回り小型のローカル線用気動車として仕上がっている。しかしながら、国鉄の赤字により量産化されることは無く、5両のみで終わった。現在は久留里線に3両が残るのみで、12月からキハE130形へ置きかえられる
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/59/d7/637660f934f3cc8e4fed2524a6ef575c.jpg)
キハ38形。国鉄末期に製造された通勤形気動車で、八高線に登場した時は白地に赤帯だったが、現在は久留里線色のみ。7両が製造されただけに終わっており、12月からキハE130形へ置きかえられる
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/71/b1/20cb66957793a01f722cd36495531fff.jpg)
関東鉄道キハ100形。元は国鉄キハ30形で、2両中1両が国鉄首都圏色になっている。八高線、相模線を思い出すなじみ深い車両
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/57/e6/e36d7ae3968b24031aa728628e0abc73.jpg)
関東鉄道キハ100形のもう1両は常総筑波鉄道のリバイバル車
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/70/db/867db279899dd895046cecb1086f5bcb.jpg)
現在は休車中で、おそらくこのまま廃車になるキハ350形。残念ながら、本線で動いている姿はもう見られないのではないか
続いてキハ20系。キハ20系は国鉄一般形気動車の中でも非常に多くの車両が作られた物の1つで、国鉄から継承された車両でも、1エンジン車のキハ20形、2エンジン車のキハ52形、寒冷地向けのキハ21形、キハ22形等がありました。比較的最後までJRに残ったのはキハ52形でしたが、JR線からは大糸線の3両を最後に全廃。現在は大糸線の1両を引き継いだ、いすみ鉄道のキハ52 125と、ひたちなか海浜鉄道のキハ205、水島臨海鉄道のキハ200形が残っていますが、水島臨海鉄道の車両は西日本ですのでまた次回。いすみ鉄道の物も、移籍後にまだ撮っていないので、大糸線の写真で失礼します。なお、同型車という括りでは、ひたちなか海浜鉄道には他にもキハ22形(元羽幌炭礦鉄道)1両、キハ2000形(元留萌鉄道)2両、小湊鉄道キハ200形14両があります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/35/a4/162f8a091428d3c5c985a336e9dfac1f.jpg)
ひたちなか海浜鉄道キハ200形。元国鉄キハ20形で、水島臨海鉄道経由での移籍車両
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/08/46/738914a03e23adceacad172fe0d92193.jpg)
大糸線時代のキハ52形。写真のキハ52 115は現在津山扇形車庫で保存中。後の国鉄旧塗色(鉄道省色と言うらしい)の車両が、いすみ鉄道へ移籍したキハ52 125
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/44/ab/d651a6777738f568caf0f740bd184eb1.jpg)
こちらがキハ52 125である。ただし、移籍時に塗装はキハ52 115と同じ国鉄一般色に塗り替えられた
次は残り少ないキハ58系。ほんの10年前はどこに行っても走っていた、急行形気動車の代名詞。末期はほとんどの車両で、車端部をロングシートに改造されて、普通列車として走っているか、急行列車などの優等列車で走っているものは、車内をグレードアップしていたり、観光列車として改造されたりしていました。現在営業運転しているのは、ジョイフルトレインの「kenji」のみですが、いすみ鉄道でキハ28形が営業運転する予定があるので、JR西日本時代の写真(車番が違いますけど)を掲載しておきましょう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3a/5e/e8fd74dc1c9e701ee7e11c07c618e602.jpg)
左側の車両がキハ58系「kenji」。主に盛岡近郊で運用されているが、山田線の沿岸部が東日本大震災で走れなくなり、ぐるっとさんりくトレインの運転もできなくなってしまった。右はキハ40・48形お座敷列車「ふるさと」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5b/74/062a616e23406dc4694126daac1006da.jpg)
JR西日本時代のキハ58系キハ28形。急行列車と言ってこの車両を思い浮かべる人も多いのでは
そしてキハ40系です。キハ40系は、両運転台がキハ40形。片運転台でデッキなし両開き扉がキハ47形、デッキ付きの片開き扉がキハ48形です。バリエーションとして急行用に製造されたキハ400形、キハ480形もありますが、基本的なデザインは一緒です。先に述べたとおり、総じて鈍重なところがあり、現在残っている車両はエンジン換装を受けている車両が多いです。ただ、非常に丈夫で、設計上の余裕も多く、ジョイフルトレインや特急列車への改造も受けているなど、近年になってバリエーションが増えたという車両でもあります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/11/c4/f19faf4493cb5a479f0cdfb4cd85c7f0.jpg)
JR北海道のキハ40形700番台。最近は更新工事で1700番台などへの改造も多い。元々はオリジナルの100番台からの改造車
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/04/a4/e9b3fe288a619db4095b728bf6fef6e7.jpg)
JR北海道のキハ40形1700番台国鉄首都圏色。中央にヘッドマークステーがあるのは根室本線向け車両の特徴。右はJR化後の気動車キハ150形
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3e/57/0fb7e04580487e0111cdb3658e943b9e.jpg)
キハ40形1700番台のバーベキューカー牽引用車。塗装が違うだけで内装は一緒。その後、他の車両と同じ塗装になった模様
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/48/24/ccc87a232a2f85119871484239b15089.jpg)
キハ40形350番台。キハ160形の短命から投入された日高本線用改造車。車内は変わりないが、エンジン出力が高い330PSの物に換装されている
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7e/a3/c62b035ee6b4e874a5774493b510c81d.jpg)
キハ40形400番台。札沼線の末端区間石狩当別ー新十津川向けにキハ40形700番台より再改造された車両。エンジン出力が450psある特急並みのものにエンジン換装している。扉部分がコーポレートカラーの萌黄色になっているのが特徴。2両のみの存在
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/11/ae/e524638c9ca2bc07cf94eb515d59aabe.jpg)
キハ40形五能線色。キハ40形ばかり4両も連なっているのも珍しい
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1c/e6/fdb5bce59d9de29950aaec4f015caa47.jpg)
キハ40形男鹿線色。キハ48形も含め、男鹿線では5両編成を組むこともあり、朝の通学ラッシュ時の長編成が有名だ。車内もロングシート化されている物が多い
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/62/61/3949d97d79bce68b905b9c6742c42b01.jpg)
キハ40形盛岡色の赤鬼塗装。エンジン換装を受けた車両で、盛岡色の運転台付近を赤く塗っており、赤鬼と呼ばれるようになった
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0a/c2/ecd481c37bc68ae1ff7f4bbaf725afdf.jpg)
JR東日本のキハ40形国鉄首都圏色。個人的には、キハ40系と言えばこの色だと思う
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2d/35/a45b2c6d2489af1692bae62b85057419.jpg)
キハ40形1000番台烏山線色。エンジン換装済みで、車内もロングシート換装済み。先日、蓄電池電車EV-E301系への置き換えが発表された
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/21/40/3b0818f85e2b0805bcf38d3231d8a14b.jpg)
国鉄一般色風になったJR東海のキハ40形。エンジン換装済み。なんとも塗装が似合わない。ちなみに最初にこの塗装になったのはJR東日本のキハ40形1000番台
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/58/bf/2adfa2cc223f519a228c58358e0a95f9.jpg)
JR東日本のキハ47形新潟色。白地に青色、赤色ラインの塗装は初代新潟色で、以前は電車もこの塗装だった
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4e/cf/7a25dbbdffd32a65c1456dddce45432c.jpg)
JR東日本のキハ47形新新潟色。白地に赤色となり、電車の2代目新潟色、3代目新潟色とは異なって派手めになっている
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/15/e7/9273a60daf3204a9137c4d67076e21bb.jpg)
キハ47形JR東海色。キハ47形のJR東海所属車の数は少なく、わずか5両のみ。エンジン換装されており、トイレありの5000番台とトイレ無しの6000番台がある
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2d/d2/70c6ebe6f63ffa49f8812f4a7b375d06.jpg)
キハ48形1330番台。急行用改造されていたキハ480形を再改造して一般形に戻した車両。札沼線で活躍していたが、電化後はどうなっているのか不明。他の車両より車体色がグレーがかっているのが特徴
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/46/59/1058196f1fdd2300fb3d70188d22c62b.jpg)
キハ48形の盛岡色。八戸線、大湊線、津軽線で運用されるが、運行区間の都合上青い森鉄道とIGRいわて銀河鉄道にも乗り入れている
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1d/d7/0fa5bcb49ce8030f8fbc3495c14594ed.jpg)
JR東日本のキハ48形仙台色。石巻線、気仙沼線、只見線等を走行しているが、震災で一部が廃車になっている
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0d/30/0ad0b078320c15d372ee0c819b9add45.jpg)
JR東海のキハ48形とキハ40形。いずれもエンジン換装されているが、番台区分が細かい。東海色の車両ばかりだったが、近年国鉄一般色風の車両が増えた
キハ40系はジョイフルトレインが豊富です。丈夫な車体に大型であることから、ジョイフルトレインの改造にはちょうどよいのかも知れません。ただし、オリジナルのままではエンジン出力が連続定格出力220PSと不足しているため、ほとんどの場合300PS以上のエンジンに交換されています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6c/46/7c0fc1d62780797195e5bcdfbf380570.jpg)
キハ400形500番台のお座敷列車。急行用に改造されたキハ400形を再改造してお座敷列車にしたもの
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/19/ca/6db34c23fded2a609376d3807fd7f495.jpg)
キハ40・48形お座敷列車「ふるさと」。以前は「漫遊」という愛称で、キロだったが、現在はキハ扱い。団臨用車両。キハ40系改造車では最も古いジョイフルトレイン
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1f/d6/7fb3954ca46d1fccadd13c5723d27ca0.jpg)
キハ48形「クルージングトレイン」。元はキハ48形「リゾートしらかみ」の青池編成。ブナ編成が出る前は、唯一の「リゾートしらかみ」でもあった
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/02/ae/a08aecb3c36dd29eb07e83a45e70c2cf.jpg)
キハ48形「ビューコースター風っこ」。JR東日本で最も活動範囲が広いと思われるジョイフルトレイン。JR東日本で唯一のトロッコ車両で、本来は小牛田所属だが、千葉、長野、群馬、茨城、山形、福島、新潟などそこら中で運転されている
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/27/47/ed76b2a9730d36656b41e51d24d450bf.jpg)
キハ48形「き・ら・き・らみちのく」。現在は塗装変更されて、「リゾートうみねこ」になっている。元々は、2002年の東北新幹線八戸延伸時に、大湊線、津軽線への観光列車として改造されたもの
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3b/0d/a189388b683bd3753d2ce3ab3aeecab8.jpg)
キハ48形「うみねこ」。外装は塗装変更のみで、内装はリクライニングシートへ換装。2002年の東北新幹線八戸延伸後、八戸線で使用されていたが、「きらきらみちのく」から転じた「リゾートみちのく」登場後は運用不明
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/12/08/f27c7ad452b331e80e3416af74fea6a6.jpg)
キハ48形「リゾートしらかみ」ブナ編成。橅(木へんに無)が常用漢字でなく、表示できないことが多いというブログ泣かせの車両。「リゾートしらかみ」の好評を受け、第二編成として登場した。登場時は3両編成だったが、元青池編成の中間車を組み込んだ4両編成に変更された
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/04/ea/c804219d0354b822f7172d7bda9f0a12.jpg)
キハ48形「リゾートしらかみ」くまげら編成。「リゾートしらかみ」の好評を受け、第三編成として登場した。中間車1両は元青池編成。もう1両は東北新幹線新青森延伸時に合わせて追加改造された
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/49/a8/f3d4c86348caaf26118899e13848fe82.jpg)
キハ48形「リゾートみのり」。キハ40系改造のJR東日本ジョイフルトレインとしては最後発。車体形状は「き・ら・き・らみちのく」をベースにしている
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/36/08/148d70463641a5f08b935df21f4025e5.jpg)
会津鉄道のAT-400形。元はキハ40形で、キハ40形としては唯一の第三セクター等への譲渡車。展望車に改造されており、「風覧望」の愛称がある
最後にキハ54形です。国鉄末期に経営力に難があるとされた本州外の3社に導入された形式の1つで、キハ54形は0番台が四国、500番台が北海道に投入されました。北海道の500番台は急行用に投入された車両もあり転換クロスシート写が存在します。一般車でもセミクロスシートです。ただし四国用の0番台はロングシートでトイレ無しですが。現在は急行が廃止されており、宗谷本線、根室本線、石北本線、釧網本線で運用されています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/26/b6/add0d3948a6af07c0b6e63c7b70c59c4.jpg)
キハ54形500番台。シンプルな赤帯1本。釧路の車両はヘッドマークステーが貫通扉に着いている。これは旭川の車両
他にもバリエーションはあるんですが、塗装パターンはだいたい網羅したかな。とりあえず、こんなところで。
<今も残る現役国鉄形シリーズ>
今も残る現役国鉄形客車
今も残る現役国鉄形機関車(SL除く)
今も残る現役国鉄特急形電車・気動車
今も残る現役国鉄一般形・通勤形・急行形気動車 西日本編
今も残る現役国鉄一般形・通勤形・急行形気動車 東日本編
今も残る現役国鉄近郊形・急行形電車
今も残る現役国鉄通勤形電車
番外
現役のSLはどれだけいるのか?
一般形・通勤形気動車は車種バリエーションこそ少ないのですが、JR各社に共通して残っている車両もまだまだ多いです。とは言っても、キハ58系がほぼ全滅した現在となっては、ほとんどがキハ40系。キハ40形に至っては、JR旅客全車に国鉄から継承されたという唯一の旅客形式でした(JR貨物を含めた時はDE10形ディーゼル機関車が唯一の形式)。それでも細々と生き残っている車両や、まもなく消えていく車両、リゾート気動車に改造された車両などのバリエーションは非常に豊富ですので、2回に分けて紹介しましょう。まずは、東海圏より東側の東日本編です。
実は記事の準備を始めたのが11/1だったんですけど、仕事が忙しすぎて、すっかり掲載が遅くなってしまいました・・・
まずはキハ30形、キハ37形、キハ38形です。
通勤形気動車として製造されたキハ30形は、元々はキハ35系の中の両運転台車。片運転台のキハ35形については、現状で関東鉄道の休車(キハ350形)が残るのみですのです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/73/f9/e9e12d330e55ccfeb395b45a01e7a515.jpg)
キハ30形。国鉄でも数少ない3扉の通勤形気動車。写真の久留里線の車両は、現在3両が国鉄一般色になっているが、12月から隣のキハE130形へ置きかえられる
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2c/f8/6b2b24c001d19f804a7bc95ed8ad9be6.jpg)
久留里線色時代のキハ30形と、キハ37形
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5d/51/35501d14509d9e2a22133a276ceb37f1.jpg)
キハ37形。キハ40系よりも後に製造された車両で、キハ40系の難点であった大きすぎる車体、鈍重な加速性を改善し、一回り小型のローカル線用気動車として仕上がっている。しかしながら、国鉄の赤字により量産化されることは無く、5両のみで終わった。現在は久留里線に3両が残るのみで、12月からキハE130形へ置きかえられる
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/59/d7/637660f934f3cc8e4fed2524a6ef575c.jpg)
キハ38形。国鉄末期に製造された通勤形気動車で、八高線に登場した時は白地に赤帯だったが、現在は久留里線色のみ。7両が製造されただけに終わっており、12月からキハE130形へ置きかえられる
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/71/b1/20cb66957793a01f722cd36495531fff.jpg)
関東鉄道キハ100形。元は国鉄キハ30形で、2両中1両が国鉄首都圏色になっている。八高線、相模線を思い出すなじみ深い車両
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/57/e6/e36d7ae3968b24031aa728628e0abc73.jpg)
関東鉄道キハ100形のもう1両は常総筑波鉄道のリバイバル車
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/70/db/867db279899dd895046cecb1086f5bcb.jpg)
現在は休車中で、おそらくこのまま廃車になるキハ350形。残念ながら、本線で動いている姿はもう見られないのではないか
続いてキハ20系。キハ20系は国鉄一般形気動車の中でも非常に多くの車両が作られた物の1つで、国鉄から継承された車両でも、1エンジン車のキハ20形、2エンジン車のキハ52形、寒冷地向けのキハ21形、キハ22形等がありました。比較的最後までJRに残ったのはキハ52形でしたが、JR線からは大糸線の3両を最後に全廃。現在は大糸線の1両を引き継いだ、いすみ鉄道のキハ52 125と、ひたちなか海浜鉄道のキハ205、水島臨海鉄道のキハ200形が残っていますが、水島臨海鉄道の車両は西日本ですのでまた次回。いすみ鉄道の物も、移籍後にまだ撮っていないので、大糸線の写真で失礼します。なお、同型車という括りでは、ひたちなか海浜鉄道には他にもキハ22形(元羽幌炭礦鉄道)1両、キハ2000形(元留萌鉄道)2両、小湊鉄道キハ200形14両があります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/35/a4/162f8a091428d3c5c985a336e9dfac1f.jpg)
ひたちなか海浜鉄道キハ200形。元国鉄キハ20形で、水島臨海鉄道経由での移籍車両
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/08/46/738914a03e23adceacad172fe0d92193.jpg)
大糸線時代のキハ52形。写真のキハ52 115は現在津山扇形車庫で保存中。後の国鉄旧塗色(鉄道省色と言うらしい)の車両が、いすみ鉄道へ移籍したキハ52 125
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/44/ab/d651a6777738f568caf0f740bd184eb1.jpg)
こちらがキハ52 125である。ただし、移籍時に塗装はキハ52 115と同じ国鉄一般色に塗り替えられた
次は残り少ないキハ58系。ほんの10年前はどこに行っても走っていた、急行形気動車の代名詞。末期はほとんどの車両で、車端部をロングシートに改造されて、普通列車として走っているか、急行列車などの優等列車で走っているものは、車内をグレードアップしていたり、観光列車として改造されたりしていました。現在営業運転しているのは、ジョイフルトレインの「kenji」のみですが、いすみ鉄道でキハ28形が営業運転する予定があるので、JR西日本時代の写真(車番が違いますけど)を掲載しておきましょう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3a/5e/e8fd74dc1c9e701ee7e11c07c618e602.jpg)
左側の車両がキハ58系「kenji」。主に盛岡近郊で運用されているが、山田線の沿岸部が東日本大震災で走れなくなり、ぐるっとさんりくトレインの運転もできなくなってしまった。右はキハ40・48形お座敷列車「ふるさと」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5b/74/062a616e23406dc4694126daac1006da.jpg)
JR西日本時代のキハ58系キハ28形。急行列車と言ってこの車両を思い浮かべる人も多いのでは
そしてキハ40系です。キハ40系は、両運転台がキハ40形。片運転台でデッキなし両開き扉がキハ47形、デッキ付きの片開き扉がキハ48形です。バリエーションとして急行用に製造されたキハ400形、キハ480形もありますが、基本的なデザインは一緒です。先に述べたとおり、総じて鈍重なところがあり、現在残っている車両はエンジン換装を受けている車両が多いです。ただ、非常に丈夫で、設計上の余裕も多く、ジョイフルトレインや特急列車への改造も受けているなど、近年になってバリエーションが増えたという車両でもあります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/11/c4/f19faf4493cb5a479f0cdfb4cd85c7f0.jpg)
JR北海道のキハ40形700番台。最近は更新工事で1700番台などへの改造も多い。元々はオリジナルの100番台からの改造車
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/04/a4/e9b3fe288a619db4095b728bf6fef6e7.jpg)
JR北海道のキハ40形1700番台国鉄首都圏色。中央にヘッドマークステーがあるのは根室本線向け車両の特徴。右はJR化後の気動車キハ150形
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3e/57/0fb7e04580487e0111cdb3658e943b9e.jpg)
キハ40形1700番台のバーベキューカー牽引用車。塗装が違うだけで内装は一緒。その後、他の車両と同じ塗装になった模様
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/48/24/ccc87a232a2f85119871484239b15089.jpg)
キハ40形350番台。キハ160形の短命から投入された日高本線用改造車。車内は変わりないが、エンジン出力が高い330PSの物に換装されている
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7e/a3/c62b035ee6b4e874a5774493b510c81d.jpg)
キハ40形400番台。札沼線の末端区間石狩当別ー新十津川向けにキハ40形700番台より再改造された車両。エンジン出力が450psある特急並みのものにエンジン換装している。扉部分がコーポレートカラーの萌黄色になっているのが特徴。2両のみの存在
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/11/ae/e524638c9ca2bc07cf94eb515d59aabe.jpg)
キハ40形五能線色。キハ40形ばかり4両も連なっているのも珍しい
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1c/e6/fdb5bce59d9de29950aaec4f015caa47.jpg)
キハ40形男鹿線色。キハ48形も含め、男鹿線では5両編成を組むこともあり、朝の通学ラッシュ時の長編成が有名だ。車内もロングシート化されている物が多い
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/62/61/3949d97d79bce68b905b9c6742c42b01.jpg)
キハ40形盛岡色の赤鬼塗装。エンジン換装を受けた車両で、盛岡色の運転台付近を赤く塗っており、赤鬼と呼ばれるようになった
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0a/c2/ecd481c37bc68ae1ff7f4bbaf725afdf.jpg)
JR東日本のキハ40形国鉄首都圏色。個人的には、キハ40系と言えばこの色だと思う
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2d/35/a45b2c6d2489af1692bae62b85057419.jpg)
キハ40形1000番台烏山線色。エンジン換装済みで、車内もロングシート換装済み。先日、蓄電池電車EV-E301系への置き換えが発表された
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/21/40/3b0818f85e2b0805bcf38d3231d8a14b.jpg)
国鉄一般色風になったJR東海のキハ40形。エンジン換装済み。なんとも塗装が似合わない。ちなみに最初にこの塗装になったのはJR東日本のキハ40形1000番台
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/58/bf/2adfa2cc223f519a228c58358e0a95f9.jpg)
JR東日本のキハ47形新潟色。白地に青色、赤色ラインの塗装は初代新潟色で、以前は電車もこの塗装だった
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4e/cf/7a25dbbdffd32a65c1456dddce45432c.jpg)
JR東日本のキハ47形新新潟色。白地に赤色となり、電車の2代目新潟色、3代目新潟色とは異なって派手めになっている
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/15/e7/9273a60daf3204a9137c4d67076e21bb.jpg)
キハ47形JR東海色。キハ47形のJR東海所属車の数は少なく、わずか5両のみ。エンジン換装されており、トイレありの5000番台とトイレ無しの6000番台がある
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2d/d2/70c6ebe6f63ffa49f8812f4a7b375d06.jpg)
キハ48形1330番台。急行用改造されていたキハ480形を再改造して一般形に戻した車両。札沼線で活躍していたが、電化後はどうなっているのか不明。他の車両より車体色がグレーがかっているのが特徴
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/46/59/1058196f1fdd2300fb3d70188d22c62b.jpg)
キハ48形の盛岡色。八戸線、大湊線、津軽線で運用されるが、運行区間の都合上青い森鉄道とIGRいわて銀河鉄道にも乗り入れている
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1d/d7/0fa5bcb49ce8030f8fbc3495c14594ed.jpg)
JR東日本のキハ48形仙台色。石巻線、気仙沼線、只見線等を走行しているが、震災で一部が廃車になっている
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0d/30/0ad0b078320c15d372ee0c819b9add45.jpg)
JR東海のキハ48形とキハ40形。いずれもエンジン換装されているが、番台区分が細かい。東海色の車両ばかりだったが、近年国鉄一般色風の車両が増えた
キハ40系はジョイフルトレインが豊富です。丈夫な車体に大型であることから、ジョイフルトレインの改造にはちょうどよいのかも知れません。ただし、オリジナルのままではエンジン出力が連続定格出力220PSと不足しているため、ほとんどの場合300PS以上のエンジンに交換されています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6c/46/7c0fc1d62780797195e5bcdfbf380570.jpg)
キハ400形500番台のお座敷列車。急行用に改造されたキハ400形を再改造してお座敷列車にしたもの
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/19/ca/6db34c23fded2a609376d3807fd7f495.jpg)
キハ40・48形お座敷列車「ふるさと」。以前は「漫遊」という愛称で、キロだったが、現在はキハ扱い。団臨用車両。キハ40系改造車では最も古いジョイフルトレイン
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1f/d6/7fb3954ca46d1fccadd13c5723d27ca0.jpg)
キハ48形「クルージングトレイン」。元はキハ48形「リゾートしらかみ」の青池編成。ブナ編成が出る前は、唯一の「リゾートしらかみ」でもあった
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/02/ae/a08aecb3c36dd29eb07e83a45e70c2cf.jpg)
キハ48形「ビューコースター風っこ」。JR東日本で最も活動範囲が広いと思われるジョイフルトレイン。JR東日本で唯一のトロッコ車両で、本来は小牛田所属だが、千葉、長野、群馬、茨城、山形、福島、新潟などそこら中で運転されている
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/27/47/ed76b2a9730d36656b41e51d24d450bf.jpg)
キハ48形「き・ら・き・らみちのく」。現在は塗装変更されて、「リゾートうみねこ」になっている。元々は、2002年の東北新幹線八戸延伸時に、大湊線、津軽線への観光列車として改造されたもの
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3b/0d/a189388b683bd3753d2ce3ab3aeecab8.jpg)
キハ48形「うみねこ」。外装は塗装変更のみで、内装はリクライニングシートへ換装。2002年の東北新幹線八戸延伸後、八戸線で使用されていたが、「きらきらみちのく」から転じた「リゾートみちのく」登場後は運用不明
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/12/08/f27c7ad452b331e80e3416af74fea6a6.jpg)
キハ48形「リゾートしらかみ」ブナ編成。橅(木へんに無)が常用漢字でなく、表示できないことが多いというブログ泣かせの車両。「リゾートしらかみ」の好評を受け、第二編成として登場した。登場時は3両編成だったが、元青池編成の中間車を組み込んだ4両編成に変更された
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/04/ea/c804219d0354b822f7172d7bda9f0a12.jpg)
キハ48形「リゾートしらかみ」くまげら編成。「リゾートしらかみ」の好評を受け、第三編成として登場した。中間車1両は元青池編成。もう1両は東北新幹線新青森延伸時に合わせて追加改造された
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/49/a8/f3d4c86348caaf26118899e13848fe82.jpg)
キハ48形「リゾートみのり」。キハ40系改造のJR東日本ジョイフルトレインとしては最後発。車体形状は「き・ら・き・らみちのく」をベースにしている
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/36/08/148d70463641a5f08b935df21f4025e5.jpg)
会津鉄道のAT-400形。元はキハ40形で、キハ40形としては唯一の第三セクター等への譲渡車。展望車に改造されており、「風覧望」の愛称がある
最後にキハ54形です。国鉄末期に経営力に難があるとされた本州外の3社に導入された形式の1つで、キハ54形は0番台が四国、500番台が北海道に投入されました。北海道の500番台は急行用に投入された車両もあり転換クロスシート写が存在します。一般車でもセミクロスシートです。ただし四国用の0番台はロングシートでトイレ無しですが。現在は急行が廃止されており、宗谷本線、根室本線、石北本線、釧網本線で運用されています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/26/b6/add0d3948a6af07c0b6e63c7b70c59c4.jpg)
キハ54形500番台。シンプルな赤帯1本。釧路の車両はヘッドマークステーが貫通扉に着いている。これは旭川の車両
他にもバリエーションはあるんですが、塗装パターンはだいたい網羅したかな。とりあえず、こんなところで。
<今も残る現役国鉄形シリーズ>
今も残る現役国鉄形客車
今も残る現役国鉄形機関車(SL除く)
今も残る現役国鉄特急形電車・気動車
今も残る現役国鉄一般形・通勤形・急行形気動車 西日本編
今も残る現役国鉄一般形・通勤形・急行形気動車 東日本編
今も残る現役国鉄近郊形・急行形電車
今も残る現役国鉄通勤形電車
番外
現役のSLはどれだけいるのか?
少しでも長く使えるように。
(吉田)
キハ20系の残りもずいぶんと少なくなりました。
維持費がたいへんだとは思いますけど、鉄道ファンとしては大切に残して頂けると嬉しいです。
国鉄時代の気動車、見ていると落ち着きますね。
今でもキハ40系はあちこちで見られるように感じますが、エンジンは取り替えられている車両が多いようですし、実は完全なオリジナル車は殆ど残っていないのかもしれませんね。
真新しい車両も快適で魅力がありますが、まだまだ国鉄型にも頑張って走り回って欲しいものです。
今後とも、宜しくお願い致します。
風旅記: http://kazetabiki.blog41.fc2.com/
キハ40系も徐々に数を減らしていますが、エンジン換装車はまだ残る場所も多いでしょうね。まず消えるのはJR東海になりそうです。
JR東海、JR西日本はエンジン換装を全般に施しましたけど、JR四国は全く換装していませんし、JR北海道とJR東日本、JR九州はエンジン換装していない車両も残っていますね。九州の場合は出力増強改造もありますが。
国鉄分割民営化からすでに四半世紀を超えてしまったので、ほとんどの国鉄車両が寿命を迎えていますし、延命にも限界があるでしょう。
キハ40系は数が多い上に、改造が容易な構造にあらかじめ設計されていたので、当面は生き残るでしょうけど、国鉄形を体験できるのは、あと10年でほとんど終わるだろうなあというのが、私の予想です。