みやしたの気まぐれblog

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今も残る現役国鉄近郊形・急行形電車

2012-10-28 20:35:13 | 鉄道その他
ネタ不足の穴埋めです。

国鉄からJRに変わって、はや25年あまり。前回は通勤形電車を紹介しまして、101系、103系、105系、201系、205系を掲載しました。
今回は近郊形電車ということで、直流から交直流、交流の近郊形電車を紹介します。ついでに急行形も含めます(残り少ないので)。なお、JR西日本に残っている車両はバリエーションが多すぎるので、一部の紹介になります。

国鉄の湘南電車と言うと、元祖は80系電車。その80系電車の後継として3扉車で登場したのが111系。111系のモーター出力を強化し、多くの平坦直流区間で走ることになった電車が113系です。
113系は東京近郊では東海道本線、横須賀・総武快速線で長く活躍し、その後千葉のローカル輸送を最後に昨年ついに関東から姿を消しました。JR東海の営業路線からはそれよりも前の2006年に姿を消しています。現在活躍しているのは、JR西日本とJR四国。JR四国の車両は、元々国鉄から継承した車両では無く、JR東日本から購入した車両を改造した物です(その際に、最後の111系が消えました)。湘南電車と言うと、私にとってはこの電車のイメージが強いですね。

窓枠が金属支持になり、側面の行き先表示はLED化されている湖西線・草津線用113系。数少ない、湘南色を維持している編成

2連になっているが、湘南色に近い形態を維持する福知山の113系5300番台

緑一色の一色塗装化された湖西線用113系。車内はリニューアル改造で転換クロスシートになっている

高速化改造されている113系7000番台。西日本オリジナルの塗装に身を包む。なお、車内は転換クロスシートに改造済み

独特の前面形状に改造されているJR四国の113系。改造時にトップナンバー化されたが、製造上のトップナンバー車ではない。水色、黄色、ピンク色の3本がある。車内は転換クロスシートに改造済み

113系の勾配線区バージョンと言えるのが115系。実際には同時期に設計されており、製造が始まったのも113系同様の1963年です。現在も多くの車両が残っており、特にJR西日本での改造車やバリエーションの多さが目立ちます。JR東日本でも多くの車両が更新工事を受けながら走っていますが、さすがにそろそろ置きかえ消滅が見えてきました。

スカ色の115系300番台。山スカと呼ばれる。211系による置きかえも近いと言われている

湘南色の115系は高崎地区で運用されている。JR西日本にもあったが、塗装変更が進んでほとんど見なくなった

115系の豊田車両センターの訓練車編成。唯一、初期型の800番台を組み込んでいる

弥彦線色と呼ばれる新潟の115系。主に弥彦線と越後線で運用される。確か初期型の0番台だったと思うんだが

新潟地区の1000番台は3種類の塗装パターンがあるが、主に信越本線、上越線、羽越本線、白新線で運用される新潟色の2代目

新潟地区の1000番台の3種類目の塗装。青色系の塗装パターン。ちなみに、初代新潟色は、赤色と青色の塗装で、現在は気動車でのみ残っている

長野色の115系1000番台。JR東海の飯田線、中央本線にも乗り入れており、JR東海管内を唯一走る115系になっている

長野色の115系1000番台としなの鉄道の115系1000番台。第三セクター化された信越本線は、新車が入ることが無く、国鉄車がそのまま引き継がれたという珍しい第三セクター(たいていは新車を製造するので)

からし色に塗られた単色塗装の岡山地区115系

平面の先頭車化改造車。単色化のために一瞬103系かと思ってしまう

元はデカ目だった車両をシールドビーム化改造した瀬戸内色の115系

左は快速用の115系3000番台。広島快速色と呼ばれたが、塗装変更でなくなっている。右は瀬戸内色

リニューアル済みの115系。下関の車両はベースが白色系で、岡山や関西の車両と異なっていた

117系は関西地区と中京地区で私鉄対抗のために作られた電車。2扉で転換クロスシートという、以前の国鉄であれば急行型電車並みの車内設備を持って登場しました。しかし、通勤需要で考えてみると、2扉はラッシュ時の昇降の妨げになり、JR西日本、JR東海のどちらもJR化後に製造された3扉車に置き換わっていき、JR西日本では関西都市部以外へ転属。JR東海は全廃が近づいてます。なお、JR東海では、国鉄型近郊電車で唯一の改造観光列車、「Train117」が運行されてます。

117系登場時の塗装に戻されたJR東海の車両

JR東海の標準塗装。近年は日中の運用をほとんど持たなくなった

JR西日本の117系。国鉄色をまとう編成は湖西線に残っているが、車内は一部ロングシート化改造を受けている

117系「サンライナー」塗装。岡山ー福山を結ぶ快速用だが、単色化に伴う塗り替えも進んでおり、快速自体が減ったために普通列車運用が多い

117系の和歌山地域色。紀勢本線や和歌山線で運用

JR東海では唯一の観光用車両となった「Train117」。正直言って中途半端な改造なので、もうちょっと観光っぽくして欲しいんですけど。JR東日本や東武鉄道を見習ってください

211系は113系、115系のフルモデルチェンジ車として、205系で採用された界磁添加励磁制御を使用し、3扉で軽量ステンレス車体、ボルスタレス台車を採用しています。JR化後に製造された車両の方が多く、初期の0番台が投入された東京側の東海道本線からはすでに撤退。JR東海の0番台はわずかに4両編成2本のみで、遭遇率が低いです。関東では東海道本線に次いで、高崎線、東北本線からの撤退も始まっており、やがて千葉ローカル運用からも撤退し、長野や新潟への転属が予想されています。なお、長野では試運転をすでに開始しています。

今年の4月に東海道本線から撤退した211系0番台。セミクロスシート車です。ロングシート車の2000番台と共通運用でした。最近は、改造待ちの疎開のため、青森とか新潟とか長野とか、いろんな所で寝てます

寒冷地区向けの1000番台。セミクロスシートの211系1000番台は、上野口では貴重な存在でした。JR化後の製造です

東北・高崎運用の211系はほとんどがロングシートの3000番台。JR化後の製造です

高崎から千葉に転属した3000番台。千葉から今度は長野へ転属するようで、最近長野で試運転してます。JR化後の製造です

JR東海の0番台。これに出会ったらラッキーというくらいに遭遇率は低い

JR東海の5000番台は静岡地区、中央本線、関西本線などで普通列車、快速列車運用されています。JR化後の製造でロングシートです。東海道では長距離運用なのにトイレ無しの恐怖を持つ車両

213系は瀬戸大橋線での運用を目的として登場した国鉄末期の車両。JR東海にある213系5000番台は全てJR化後の製造です。0番台は、主任務だった快速「マリンライナー」から撤退し、現在は2両編成化されて岡山地区のローカル運用に入っています。

213系0番台。211系をベースにしているので前面は似ているが、車内は2扉転換クロスシートで、211系と117系を合わせたような車両である

121系は国鉄分割民営化後のJR四国において、経営体力不足が予想されていたため、国鉄末期に置き土産的に製造された車両です。3扉、セミクロスシートの2連で、101系等の廃車発生品を使用していますが、車体は軽量ステンレスです。登場時は赤帯でしたが、JR化後に四国の色である水色帯に変更。しかし最近になって、赤帯に戻した車両が出てきています。

国鉄時代の赤帯に戻した121系

JR四国の色である水色帯の121系。121系は主に高松近郊の輸送を担う

123系は国鉄時代に荷物車や事業用車であった車両を旅客用に改造した物で、全て両運転台。改造路の種車の違いから、同じ123系であっても様々な形状があり、JR東日本、JR東海、JR西日本の3社に引き継がれた車両は全てデザインがばらばらでした。JR東海の車両はすでに全廃され、JR東日本の1両と、JR西日本の5両が残るのみです。

クモハ123-1。JR東日本で1両だけのトップナンバー車。JR東日本の中でも異端中の異端である。主に中央本線の旧線である辰野~塩尻で運用される

JR西日本の123系。主に宇部線、小野田線で運用。以前は宇野線でも走っていたが、クモハ42形置きかえのために転属している

国鉄型直流急行電車は以前はJR東日本、JR東海、JR西日本に多くありましたが、現在はどちらからも消滅。残っているのは、富士急行の2000形(元165系パノラマエクスプレスアルプス)、しなの鉄道の169系のみとなりました。
165系は直流急行形電車の代表的な車両で、急行運用の縮小に伴い多くのローカル線で普通列車としても運行されました。しかし、老朽化の進行とローカル線には過剰な定員(3両編成基本のため)により廃車が進みました。165系「パノラマエクスプレスアルプス」はその165系を改造したジョイフルトレインです。一方、169系は元々165系の横軽対策バージョンで、EF63形との協調運転に対応した車両として登場した物です。JR化後にリクライニングシートになったため、しなの鉄道でも主に快速列車として使用されています。また、国鉄色に塗り直してリバイバル運転していることもあります。

富士急行2000形「フジサン特急」。「パノラマエクスプレスアルプス」は6連だったが、元々3+3連であったため、分割されて片方が展望先頭車、もう片方が湘南顔の先頭車となっている

富士急行2000形「フジサン特急」。湘南顔の先頭車はライトこそ交換されているが、かつての姿が偲ばれる。老朽化により、小田急20000形RSEへの置きかえを模索していたようだが、最近小田急20000形RSEは解体されているところが目撃されている

しなの鉄道色の169系

国鉄色にリバイバルされた際の169系

ここまでは直流電車をピックアップしてきましたが、ここからは交直流電車です。
交直流電車は、交直セクションのある常磐線、北陸本線、鹿児島本線/山陽本線で運用されてきましたが、JR化後の電化進展で、新たに投入された異端児も存在します。また、常磐線向け以外は近郊形よりも特急や急行形電車が多く製造されたため、結果として現在でも急行形の電車が残っています。

JR九州で運用される415系。ロングシート車が多い。関門トンネル運用以外にも、福岡、大分、鹿児島での通勤運用がある

JR東日本の415系1500番台。主に水戸線、常磐線友部以北で運用される。ほとんどがJR化後の製造

こちらはJR九州の415系1500番台。JR東日本に比べると帯色が薄い

異端児、415系800番台。元々は113系で、485系の直流化改造で取り外した交直流用機器を転用した電車。七尾線電化の際に登場した。単色化された赤色

富山では主力となる413系。急行形の471・473系からの廃車発生品を利用している

青色単色化されている413系と北陸地域色の455・475系

北陸で運用されている元急行形の455・475系。今やJRを走る唯一の急行形電車となった

こちらはシールドビーム化されている車両

417系。仙台地区の輸送改善のために投入された、2扉セミクロスシート車。すでにJR東日本からは撤退済みで、阿武隈急行に3連1本だけが移籍している。阿武隈急行でのA417系を撮影していないので、JR時代の物を掲載

最後に交流電車です。交流の国鉄型電車と言うのは実はかなり少なく、札幌地区用にに711系が登場した後は国鉄の赤字による製造抑制で、九州向けのわずかな車両の製造に止まっています。

711系。国鉄車としては珍しい1M2Tの編成で、サイリスタ位相制御に遜色急行運用されたデッキ付き構造から、おそらく国鉄形電車で最も静かな車内を誇る

冬場は雪との戦いとなる711系。3扉化改造車も存在する

宮崎地区にのみ投入された713系。登場時は先行試作車扱いの900番台だったが、現在は更新工事により0番台になっている

717系200番台。413系の交流専用版で、475系を種車にしている。0番台、100番台はJR東日本にあったが、すでに廃車されている

近郊形を並べると、どうしても111系以来のパノラミックウインドウを使った同じ顔が多くなりますね。
JR東日本の115系はそろそろ終焉が近づいてきましたし(まだあと3年以上かかるだろうけど)、JR東海の117系もそう遠くないうちに全滅するでしょうから、今のうちに乗ったり撮ったりしておいた方がいいでしょう。九州の717系はそろそろ終焉ですね。
北陸新幹線導入時には北陸地区の電車も消えそうですし、北海道の711系もそう長くは無いでしょう。
西日本と四国は安泰でしょうけどね・・・・

<今も残る現役国鉄形シリーズ>
今も残る現役国鉄形客車
今も残る現役国鉄形機関車(SL除く)
今も残る現役国鉄特急形電車・気動車
今も残る現役国鉄一般形・通勤形・急行形気動車 西日本編
今も残る現役国鉄一般形・通勤形・急行形気動車 東日本編
今も残る現役国鉄近郊形・急行形電車
今も残る現役国鉄通勤形電車
番外
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2 コメント

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今年もお世話になりました。 (風旅記)
2012-12-31 16:24:04
こんにちは。
気付けばもう大晦日、1年が実に早く過ぎて行きます。
当方のブログに、たくさんのコメントをお寄せ頂き、ありがとうございました。毎度頂いたコメントを楽しく読ませて頂いておりました。
今日、今年最後の更新をし、1年終わったなと、感じています。
良いお年をお迎えください。
返信する
Re: 今年もお世話になりました。 (みやした)
2012-12-31 17:57:32
こんにちは。年末のご挨拶ありがとうございます。
こちらはこれから、年内最後の更新記事を書こうかなあと言うところです。
この1年間は、仕事面ではけっこう大変でしたが、私生活では引っ越しをしたり、ウォーキングを習慣づけたりと変化のあった1年でした。
来年もどうぞよろしくお願いいたします。
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