本日でトレイルストアオープン11周年となります。

 あらためまして、いつも本当にありがとうございます。


 たくさんの方々に支えられて、なんとか続けてこられました。心から感謝しています。


 この1年は、日本のマウンテンバイキングにとって「考える」年だったと思います。

 
 ワダが今までやってきた、スケートボード、BMX、サーフィン、スノーボード、いずれも遊びの中から自然発生し、それが広まっていったもの。
 最初は個人が手作りで道具をこしらえたり代用したりして、そのあと企業が量産化して世界に広まっていきました。

 個人が自分の趣味の範囲で楽しむリズム(スピード)内でのモノの進化(改造とかね)はスローなことが多いけれど、これが企業になるとそうはいかない。前回よりもさらに業績を伸ばさないとという企業の宿命があるので、モノを進化させるスピードも早い。もちろん大きな企業にはたくさんの人たちが関わっているから、進化するスピードに耐えられることが多いですが、たまにそうでないときもある。

 そうするとちぐはぐなモノが出現しちゃったりすることもあります。

 見た目の奇抜さ狙いだったり、そうすればきっと機能的にはすごいのはわかっているんだけど、オシャレじゃなかったり。

 以前スケートボードがブームだったころ、企業(メーカー、ブランド)は毎年ニューモデルを出しまくっていて、ブランクス(ボード)、ウイールなどはどんどん進化(って言っていいのかどうか)していってたんだけど、最後にへんなカタチのブランクスやウイールがでてきて、そのあとブームが去った。

 BMXもフリースタイルのバイクに、技がやりやすいようにとペグと呼ばれるステップがあちこちにつくようになってゴチャゴチャなバイクになってブームが去った。

 マウンテンバイクはどうなんだろう。

 究極のモノとは、これ以上付け足すものがなくなったモノではなく、これ以上そぎ落とすものがなくなった状態。というようなフレーズが星の王子さまだったっけかな、出てきたと思うけれど、その道を趣味としている個人が望んでいるモノってまさにそうなのだと思う。自分もそうだから。

 じゃあ、シングルスピードのハードテイルでいいんじゃないってことにもなるけど、そうじゃない。だって、個人個人、嗜好が違うから。

 自分のマウンテンバイクスタイルに見合ったバイクが、贅肉をそぎ落としたうえに必要な機能を持っていて、しかもオシャレであればいいと思う。

 せっかくこんなにすばらしくて素敵な遊びに出会ったんだから、自分なりの美意識を持って、最高!だと思うバイクに乗るのが一番だと思います。

 美意識を持って今のマウンテンバイクシーンを見回してみると、ちゃあんといいものが浮かび上がってきます。
 

 先日も書いた、東京都自然公園の利用ルールのことも含め、今まであやふやだった、白か黒かグレーの3択だったことなどの答えがはっきりと求められる時期に来たのかな。

 マウンテンバイク・ラブな人だったら、たぶん、なんの気負いも、構えも必要とせず、常識としてやってきたことを、これからは責任感も加えて、今まで通り楽しんでほしいと思います。

 マウンテンバイク・ラブでずっといられるように。

 ということで、トレイルストアはこれからももマウンテンバイク・ラブラブスタイルで全力でみなさまのマウンテンバイクライフの応援をします。 みなさまよろしくお願いいたします。