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浜松市・木船廃寺 白鳳時代の幻の寺の位置が確定

2010年08月28日 | Weblog
 浜松市は27日、「幻の寺」とも呼ばれていた木船(きぶね)廃寺の位置が確定されたと発表した。
 8月16日からの、保育園ルミーナ・プレスクール(同市東区和田町315)の建て替え工事に伴う発掘調査で、数千点の古代瓦が出土し、その形状や型式の特徴から、木船廃寺が同所にあったことが分かった。また、7世紀後半から8世紀後半まで100年近くの間、存続していたことも明らかになった。
 瓦はこれまで知られていたものとは異なる形の「軒丸瓦」や「軒平瓦」が発見された。奈良の有力寺院や平城京に使われていた瓦と似た、当時としては最新のデザインと技術を使っていることから、木船廃寺を建立し、維持した当地の有力者は中央政権と密接な関係を持っていたことがうかがえるという。
 現地説明会が29日(土)午前10時からと午後1時30分からの2回に分けて開かれる。
[参考:中日新聞]

過去のニュース・情報
 2010.2.21 楠木遺跡 市内で2番目の廃寺跡 多量の瓦片が出土

2011.10.4追記
 浜松市HPにて、現地説明会資料(PDF)が公開されている。
 主なポイントは、
□過去に、礎石が確認されている。
□古代の長田郡(長上郡)の役所に付随する施設とみられる。
□これまでに出土した瓦は飛鳥時代後期の特徴を備えていたが、今回出土した瓦には、奈良時代後半(8世紀後半)に下るものが含まれる。
 山田寺式、川原寺式、石川寺式、平城宮式、遠江国文寺に似た特徴の軒丸瓦が出土して、中央政権と密接な関係をもっていたことがうかがえるとしている。




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