歴歩

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浜松市 伊場遺跡群 遠江国敷智郡の郡家の遺跡が確実に

2008年07月12日 | Weblog
 昭和40年代以降、同遺跡群から7~10世紀の古代木簡が大量に出土し、浜松市が奈良文化財研究所に再解読を依頼していた。解読技術の向上により解読が進み、浜松市教委は総括的な報告書を発行した。
伊場遺跡群では、郡の役所、大規模な駅家(うまや)の施設や軍施設など諸説があったが、再解読では、郡の行政命令や郡内の地名、人名が記載された木簡が多く含まれ、これに対し、駅家や軍団施設にかかわる木簡は少なかったことから、敷智郡家の遺跡であると理解するのが穏当とする。
 奈良時代に、現在の静岡県西部は「遠江国(とおとうみのくに)」となり、その中にいくつかの郡ができた。浜松市中西部付近を統括する「敷智(ふち)郡」の役所が伊場遺跡群の中にあったことになる。伊場遺跡群はJR浜松駅から西南1.5kmのところにある。
浜松市では、伊場遺跡群出土の古代の木簡・墨書土器を集大成したものを『伊場遺跡総括編』として販売している。
[参考:産経新聞、毎日新聞、浜松市]
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