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蓮田市・新井堀の内遺跡 甕に入った大量の埋蔵銭を発見

2018年03月11日 | Weblog
 埼玉県埋蔵文化財調査事業団は9日、昨年12月25日に「新井堀の内遺跡(あらいほりのうちいせき)」(蓮田市黒浜蓮田市大字黒浜1177番地他)で、常滑焼の大甕(口径60m、胴部最大径94m、高さ74m)に入った埋蔵銭を発見したと発表した。1つの甕の中から出土した古銭の量としては、過去に神奈川県鎌倉市で出土した約18万枚を抜き、国内最大の量となる可能性があるという。
 甕の上面から中国の唐時代の「開元通宝」(初鋳年621年)や明時代の「永楽通宝」(初鋳年1408年)など19種類の古銭を確認。埋設時期は永楽通宝が多く入っていることから15世紀以降としている。
 また、甕の中に「木簡」を発見。「二百六十」、「貫」などと書かれた可能性がある文字があることから、古銭が約26万枚入っている可能性もある。
 新井堀の内遺跡は別名「野口氏館」とも呼ばれ、中世の武家館跡として知られる。戦国時代の主は岩付(いわつき)城主・太田資正(すけまさ)の家臣・野口多門という伝承がある。
 今回の発見に伴い、14~18日に熊谷市の県文化財収蔵施設で特別公開する。
[参考:共同通信、産経新聞、毎日新聞]

 神奈川県鎌倉市で出土した事例とは、北鎌倉の臨済宗円覚寺派浄智寺の門前で常滑の甕とともに発見された「永楽通宝」18万枚のことか。 [参考:「都市鎌倉における渥美・常滑焼の使われ方」(鶴見大学 河野眞知郎 2013-10)]
 常滑焼の甕は今回出土の甕も同様で、大きさ、年代ともにほぼ似ている。


10万〜20万枚の埋蔵銭発見 埼玉・蓮田、1つのかめからは国内最大級
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