歴歩

歴歩 歴史は歩く。ゆっくりと歩く。それを追いかける。

神戸市・雲井遺跡 弥生中期の鋳型が出土

2009年02月11日 | Weblog
 神戸市教委は10日、同市中央区三宮にある「雲井遺跡」で、弥生時代中期前半の武器形青銅器を作った鋳型の一部や、管玉、勾玉の工房跡が見つかったと発表した。
 鋳型は深さ1・5mの地層から見つかった。シルト岩製か粘板岩製で、縦11cm、横7cm、高さ4・2cm。祭祀に使われた銅剣か銅戈の先端部のものと見られる。後に砥石に転用されて表面はすり減っており、実際に高温の銅を流して鋳造した形跡はなかった。近畿では、尼崎市や大阪府東大阪市などに続き5例目。
 また、弥生中期の円形竪穴建物(直径5・2m)の跡から、作りかけの管玉や勾玉、碧玉の破片、玉作りの道具の結晶片岩も出土し、玉作り工房跡と判明した
いずれも当時の最先端技術で、権力者が率いる大規模な村落があったと見られ、2000年以上前にも三宮が繁栄していたことが明らかになったとする。
 雲井遺跡はJR三ノ宮駅北東約300mにあり、今回の調査は計約6800㎡。市教委はこれまでに、縄文時代の遺構や、弥生、古墳時代の村跡を確認。第2次世界大戦時の焼夷弾や防空壕)跡も発見されるなど古代から現代までの遺物が見つかっている。
 14日午後2時~4時から現地説明会が開かれる。
[参考:読売新聞、神戸新聞]

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« インド・アジャンタ石窟 壁... | トップ | 韮崎市・隠岐殿遺跡 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事